mirror / Hakubi

(かがみをみてはめをそらす)

鏡を見ては目を逸らす

(うそをぬりたくってへやをでる)

嘘を塗りたくって部屋を出る

(このこころさえこうていしてあげられたら)

この心さえ肯定してあげられたら

(こんなすがたもあいせるだろうか)

こんな姿も愛せるだろうか

(はなしをきいてよなんていえない)

「話を聞いてよ」なんて言えない

(きっとうまくつたえられないだろうから)

きっとうまく伝えられないだろうから

(あたりさわりのないかいわをして)

当たり障りのない会話をして

(あたりさわりのないひとになる)

当たり障りのない人になる

(いつかぜんぶをかきだしてみたことはあったよ)

いつか全部を書き出して見たことはあったよ

(かけばかくほどにじぶんをころしたくなったよ)

書けば書くほどに自分を殺したくなったよ

(なさけないじぶんとあまやかしたかこのじぶんを)

情けない自分と甘やかした過去の自分を

(にくんでもにくんでももどれないきのうを)

憎んでも憎んでも戻れない昨日を

(みずからのかちをみずからでははかれなくなって)

自らの価値を自らでは測れなくなって

(いきてるいみもみいだせないままに)

生きてる意味も見いだせないままに

(ごまかしてやりすごすひびをまたくりかえす)

誤魔化してやり過ごす日々をまた繰り返す

(またくりかえす)

また繰り返す

(あしたがくるのがこわくて)

明日が来るのが怖くて

(なにもてにつかずよこになったら)

何も手につかず横になったら

(あさになってたもうなんどめか)

朝になってたもう何度目か

(なんどめなんだよなんどめなんだよほんとうさあ)

何度目なんだよ　何度目なんだよ　本当さあ

(なんどめなんだよ)

何度目なんだよ

(なにものにもなれなかったぼくはぼんじんだったんだ)

何者にもなれなかった僕は凡人だったんだ

(ただのにんげんだったよありふれたひとだったよ)

ただの人間だったよありふれた人だったよ

(なにかとくべつだっておもってたんだ)

何か特別だって思ってたんだ

(きっとちがうんだっておもってたんだ)

きっと違うんだって思ってたんだ

(おもってたんだよ)

思ってたんだよ

(それでもいきてたいとおもうから)

それでも生きてたいと思うから

(またきょうもよあけをまっている)

また今日も夜明けを待っている

(うまれてはじめてこえをあげたとき)

生まれて初めて声を上げた時

(なみだをながしてくれたあなたのため)

涙を流してくれたあなたのため

(それでもいきてたいとおもうから)

それでも生きてたいと思うから

(またきょうもよあけをまっている)

また今日も夜明けを待っている

(うまれてはじめてこえをあげたとき)

生まれて初めて声を上げた時

(なみだをながしてくれたあなたのため)

涙を流してくれたあなたのため

(あしたがくるのがこわくて)

明日が来るのが怖くて

(なにもてにつかずよこになったら)

何も手につかず横になったら

(あさになってたあさになってた)

朝になってた　朝になってた

(なにがこわくてなにがつらくて)

何が怖くて何が辛くて

(なにがかなしいのかわからなかった)

何が悲しいのか分からなかった