架空船
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歌詞(問題文)
(かぜにしのぶかすれためーでー)
風に忍ぶ掠れた救難信号
(かもめのかげみなもかけてゆく)
鴎の影 水面 駆けてゆく
(しぶきをすってうそぶくかいず)
飛沫を吸って嘯く海図
(ふらんしたはるのそこおちてゆく)
腐乱した春の底 落ちてゆく
(かわきをしってしゃがれためーでー)
渇きを知って嗄れた救難信号
(あまぐものみくらむつむじかぜ)
雨雲飲み 眩む 旋風
(はれまみせずふやけたせいめい)
晴れ間見せずふやけた声明
(おのれのかげひとつのびてゆく)
己の影一つ 伸びてゆく
(ぼくはきづいていたんだじゆうなら)
僕は気づいていたんだ自由なら
(すでにきょうじゅしたえいきゅうふどうのむなしさよ)
すでに享受した永久不動の虚しさよ
(とおくはなれたくうそうかいがんしんずれど)
遠く離れた空想海岸信ずれど
(そこにないほどにこうだいむへんのしずけさに)
そこに無い程に広大無辺の静けさに
(ただうかぶだけ)
ただ浮かぶだけ
(もうなにもみせないでいちめんのあおで)
もう何も見せないで一面の青で
(こどくそのもののようなうみをひょうりゅうして)
孤独そのもののような海を漂流して
(しぶきをすってうそぶくかいず)
飛沫を吸って嘯く海図
(ふらんしたはるのそこおちてゆく)
腐乱した春の底 落ちてゆく
(おちてゆく)
落ちてゆく
(あきらめてしまえあしたにはあとかたもなく)
諦めてしまえ 明日には跡形もなく
(かんそくされることもないのであれば)
観測されることもないのであれば
(おしくはない)
惜しくはない
(くちたもくへんのうえにたちつくして)
朽ちた木片の上に立ち尽くして
(えんてんにぼうちょうしたたいきのかたまりをせおって)
炎天に膨張した大気の塊を背負って
(きずにくもったがらすびんのようなひとみでも)
傷に曇ったガラス瓶のような瞳でも
(たしかにそれがぼくでないことがわかった)
確かにそれが僕でないことが分かった
(なまぐさいねっぷうのかいばにねむるかすかなきおくよ)
生臭い熱風の海馬に眠る微かな記憶よ
(こどくとかつぼうのにじゅうらせんよ)
孤独と渇望の二重螺旋よ
(みちびいてくれないか)
導いてくれないか
(たとえそれがはじめから)
たとえそれが初めから
(くうそうであったとしても)
空想であったとしても
(もうなにもみせないでいちめんのあおで)
もう何も見せないで一面の青で
(こどくそのもののようなうみを)
孤独そのもののような海を
(もうなにもみせないでいちめんのあおで)
もう何も見せないで一面の青で
(こどくそのもののようなうみをゆけ)
孤独そのもののような海をゆけ
(えいきゅうふどうのむなしさよひょうりゅうして)
永久不動の虚しさよ 漂流して
(こうだいむへんのしずけさにただうかぶだけ)
広大無辺の静けさにただ浮かぶだけ
(うかぶだけさ)
浮かぶだけさ