雪解け(feat.倚水)

(あなたのいのちがきせつのなかにとけて)

あなたの命が季節の中に溶けて

(あたらしいめがつくころまたあえるかな)

新しい芽が付く頃また逢えるかな

(がらくたばかりでふみばもないこのへや)

ガラクタばかりで踏み場も無いこの部屋

(あなたのけはいがまだのこっていた)

あなたの気配がまだ残っていた

(どうにもならないわかれとわかっている)

どうにもならない別れとわかっている

(ぶきようなぼくだからあすがみえないんだ)

不器用な僕だから明日が見えないんだ

(おもいだすようにすぎたひびをたどって)

思い出すように過ぎた日々を辿って

(ふさいでいたかんじょうがあふれてしまうの)

鬱いでいた感情が溢れてしまうの

(しらむふうけいにたたずむあなたが)

白む風景に佇むあなたが

(ゆきどけをつげている)

雪解けを告げている

(とまったままでうごかないこころは)

止まったままで動かない心は

(まちこがれるあまりこごえてしまったの)

待ち焦がれるあまり凍えてしまったの

(こうしてふさいでいてもしかたないけど)

こうして鬱いでいても仕方ないけど

(あなたなしではうまくいきられなくてさ)

あなた無しでは上手く生きられなくてさ

(てをのばしたってふれるはずもなくて)

手を伸ばしたって触れるはずもなくて

(ひえきったゆびさきがかじかんでしまうの)

冷えきった指先が悴んでしまうの

(かすみのようにうすらぐあなたを)

霞のように薄らぐあなたを

(あさやけがそめてゆく)

朝焼けが染めてゆく

(おもうほどくるしくて)

想うほど苦しくて

(いとしくて)

愛しくて

(ときがもどるならそのほほにふれたいな)

時間が戻るならその頬に触れたいな

(いたずらなうんめいはかわらないけど)

悪戯な運命は変わらないけど

(まどをあけたらあたたかいはるが)

窓を開けたら暖かい春が

(すぐそこにいた)

すぐそこにいた

(めぐりめぐるようにいのちたちはめぶいて)

巡り巡るように命たちは芽吹いて

(いろづいたふうけいにはなをふらした)

色付いた風景に花を降らした

(ふりかえればほほえむあなたが)

振り返れば微笑むあなたが

(ゆきどけをつげている)

雪解けを告げている

(はるかぜにとけてゆく)

春風に溶けてゆく