アンダーキッズ：ツユ

(さいあくださいていだおまえらのせいだ)

最悪だ最低だお前らのせいだ

(そもそもたのんでもないのにうむのやめてさいしょからいなければらくだったのに)

そもそも頼んでもないのに産むのやめて 最初からいなければ楽だったのに

(それなのにおまえらのせいだ)

それなのにお前らのせいだ

(いばしょのひとつもろくにないわたしたちのはんげきのひびだ)

居場所の一つもろくにない私たちの反撃の日々だ

(あいのせいかいもしらないけどいまがたのしければそれでいいよね)

愛の正解も知らないけど今が楽しければそれで良いよね

(このまちのしょきめんにつながりはいないけどよなよなみたにゅーすのどうがでしったよ)

この街の初期メンに繋がりはいないけど夜な夜な見たニュースの動画で知ったよ

(ここじゃわたしみたいなふこうなこたちがすごしてるんだって)

ここじゃ私みたいな不幸な子たちが過ごしてるんだって

(なけなしのおこづかいでせいふくそろえててごろなやいばにくすりもたいりょうに)

なけなしのお小遣いで制服そろえて　手ごろな刃に市販薬も大量に

(らんどせるにいれたらさあしゅっぱつだ)

ランドセルに入れたらさあ出発だ

(あこがれはこじらせてしまえばしまうほどこのみをむしばんでくの)

憧れは拗らせてしまえばしまうほど　この身を蝕んでくの

(きょうもかせがなきゃわたしおかいどくだからもっときてよ)

今日も稼がなきゃ私お買い得だからもっと来てよ

(みついでもあなたはあなたはめをあわせてはくれないのね)

貢いでもあなたはあなたは目をあわせてはくれないのね

(ほんとうはもうぜんぶしってるよ)

本当はもう全部知ってるよ

(だってほら)

だってほら

(きずのかずはずっとふえてんだよきょうもあすもきざむだけね)

傷の数はずっと増えてんだよ今日も明日も刻むだけね

(からだもこころもずたずたのわたしでもいきてるのだからだれでもいいうそでもいいからみとめて)

体も心もズタズタの私でも生きてるの　だから誰でもいい嘘でもいいから認めて

(さいごのにげばだからさゆめでもかまわないからてつないでいようよ)

最後の逃げ場だからさ夢でも構わないから手繋いでいようよ

(あいのしょうたいもしらないけどいまがたのしければそれでいいよね)

愛の正体も知らないけど今が楽しければそれで良いよね

(だってほらよめいだってずっとへりつづけてわたしのかちいまどれくらい)

だってほら余命だってずっと減り続けて私の価値今どれくらい

(いつまでこのまちでいきていくことができるのかな)

いつまでこの街で生きていくことが出来るのかな

(ときにおながれがおかしくてもうあのこもいないね)

時の流れがおかしくてもうあの子も居ないね

(さいごのにげばだからさこれいじょうおちてしまえばこのよにばいばいかな)

最後の逃げ場だからさこれ以上堕ちてしまえばこの世にバイバイかな

(さいあくださいていだおまえらのせいだ)

最悪だ最低だお前らのせいだ

(しぬまでゆるすことないわよぶのもやめてさいしょからえらべればらくだったのに)

死ぬまで許すことないわ呼ぶのもやめて　最初から選べれば楽だったのに

(それなのに)

それなのに

(おまえらのせいだいばしょのひとつもろくにないわたしたちのはんげきのひびだ)

お前らのせいだ　居場所の一つもろくにない私たちの反撃の日々だ

(だったのに)

・・・だったのに

(ひとのかずでごまかしたってうまることないこのこころが)

人の数で誤魔化したって埋まることないこの心が

(ふれたきおくすらないあいをもとめいまさけびだして)

触れた記憶すらない愛を求め今叫びだして

(このまちのなかでもしあわせになれませんか)

この街の中でも幸せになれませんか

(そとのせかいはこわくてここしかゆるされなくてああもうはっぽうふさがりだ)

外の世界は怖くて此処しか許されなくて　ああもう八方塞がりだ

(そうやっていっしょういきづまりながらいきて)

そうやって一生行き詰まりながら生きて

(ああぜつぼうだってしつぼうだってとうにすたってるよ)

ああ絶望だって失望だってとうに廃ってるよ

(はねのないこんなからだにはじごくがおにあいだってだれかのわらいごえでみみがいたくて)

羽根のないこんな体には地獄がお似合いだって誰かの笑い声で耳が痛くて

(せいぜいいまたのしんでね)

せいぜい今楽しんでね

(しょうらいこのくにごとおわるから)

将来この国ごと終わるから

(あれるだけいまあれてちかいみらいでほらほろびましょ)

荒れるだけ今荒れて近い未来でほら滅びましょ