鉄道唱歌第1編・東海道編(22〜38番)
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歌詞(問題文)
(さやよりぬけておのずからくさなぎはらいしみつるぎの)
鞘より抜けておのづから 草なぎはらひし御劍の
(みいつはちよにもゆるひのやいづのはらはここなれや)
御威は千代に燃ゆる火の 燒津の原はここなれや
(はるさくはなのふじえだもすぎてしまだのおおいがわ)
春咲く花の藤枝も すぎて島田の大井川
(むかしはひとをかたにのせわたりしはなしもゆめのあと)
むかしは人を肩にのせ わたりし話も夢のあと
(いつしかまたもやみとなるせかいはよるかとんねるか)
いつしか又も暗となる 世界は夜かトン子ルか
(さよのなかやまよなきいしとえどもしらぬよそのそら)
小夜の中山夜泣石 問えども知らぬよその空
(かけがわふくろいなかいずみいつしかあとにはやなりて)
掛川袋井中泉 いつしかあとに早なりて
(さかまききたるてんりゅうのかわせのなみにゆきぞちる)
さかまき來る天龍の 川瀨の波に雪ぞちる
(このみなかみにありときくすわのこすいのふゆげしき)
この水上にありときく 諏訪の湖水の冬げしき
(ゆきとこおりのかけはしをわたるはかみかさとびとか)
雪と氷の懸橋を わたるは神か里人か
(ことひくかぜのはままつもなたねにちょうのまいさかも)
琴ひく風の濱松も 菜種に蝶の舞阪も
(うしろにはしるゆかいさをうたうかいそのなみのこえ)
うしろに走る愉快さを うたふか磯の波のこゑ
(けむりをみずによこたえてわたるはまなのはしのうえ)
煙を水に横たへて わたる濱名の橋の上
(たもとすずしくふくかぜになつものこらずなりにけり)
たもと凉しく吹く風に 夏ものこらずなりにけり
(ひだりはいりうみしずかにてそらにはふじのゆきしろし)
左は入海しづかにて 空には富士の雪しろし
(みぎはえんしゅうなだちかくやまなすなみぞくだけちる)
右は遠州洋ちかく 山なす波ぞ碎けちる
(とよはしおりてのるきしゃはこれぞとよかわいなりみち)
豐橋おりて乘る滊車は これぞ豐川稲荷道
(とうかいどうにてすぐれたるうみのながめはがまごおり)
東海道にてすぐれたる 海のながめは蒲郡
(みよやとくがわいえやすのおこりしとちのおかざきを)
見よや徳川家康の おこりし土地の岡崎を
(やはぎのはしにのこれるはとうきちろうのものがたり)
矢矧の橋に殘れるは 藤吉郎のものがたり
(なるみしぼりのさんちなるなるみにちかきおおだかを)
鳴海しぼりの産地なる 鳴海に近き大高を
(くだりておよそいちりはんゆけばむかしのおけはざま)
下りておよそ一里半 ゆけば昔の桶狹間
(めぐみあつたのみやしろはさんしゅのじんぎのひとつなる)
めぐみ熱田の御やしろは 三種の神器の一つなる
(そのくさなぎのかみつるぎあおげやどうほうしせんまん)
その草薙の神つるぎ あおげや同胞四千萬
(なだかききんのしゃちほこはなごやのしろのひかりなり)
名たかき金の鯱は 名古屋の城の光なり
(じしんのはなしまだきえぬぎふのうかいもみてゆかん)
地震のはなしまだ消えぬ 岐阜の鵜飼もみてゆかん
(ちちやしないしようろうのたきはいまなおおおがきを)
父やしないし養老の 瀧は今なほ大垣を
(さんりへだててながれたりこうしのめいよともろともに)
三里へだてゝ流れたり 孝子の名誉ともろともに
(てんかのはたはとくがわにきせしいくさのせきがはら)
天下の旗は德川に 歸せしいくさの關が原
(くさむすかばねいまもなおふくかいぶきのやまおろし)
草むす屍いまもなお 吹くか膽吹の山おろし
(やまはうしろにたちさりてまえにきたるはびわのうみ)
山はうしろに立ち去りて 前に來るは琵琶の海
(ほとりにそいしまいばらはほくろくどうのぶんきせん)
ほとりに沿ひし米原は 北陸道の分岐線
(ひこねにたてるいいのしろくさつにひさぐうばがもち)
彦根に立てる井伊の城 草津にひさぐ姥が餅
(かわるめいしょもめいぶつもたびのとぜんのうさはらし)
かはる名所も名物も 旅の徒然のうさはらし