ハングオーバー

(めくるめくかけら)

めくるめくカケラ

(そうひゃっきやこう)

そう百鬼夜行

(あいたくずつづら)

空いた葛つづら

(わすれたふりして)

忘れたふりして

(おねがいよたまてばこいま)

お願いよ　玉手箱　今

(ふるえるてをかんだ)

震える手を噛んだ

(ぷりずむ)

プリズム

(らんはんしゃしてはてらしてた)

乱反射しては照らしてた

(きっとくすんでいたんだ)

きっと燻んでいたんだ

(くろのぐらふ)

クロノグラフ

(もっともだっていったのなら)

もっともだって　言ったのなら

(それはもうおしまいよ)

それは　もうおしまいよ

(きんいろこんじきのきせつは)

金色こんじきの季節は

(たいむましーんで)

（タイムマシーンで）

(きづけばこえていたのさきっと)

気づけば越えていたのさ　きっと

(ひとっとび)

ひとっ飛び

(あっというまのそくどで)

あっという間の速度で

(おきざりだわ)

（置き去りだわ）

(きょうもひがおちて)

今日も陽が落ちて

(よるがふけていく)

（夜が更けていく）

(のどをこがして)

喉を焦がして

(みわくのとりっぷ)

（魅惑のトリップ）

(ふいによこぎるいっしゅんだけど)

ふいに横切る　一瞬だけど

(なつかしいひのえがお)

懐かしい日の笑顔

(ぐらすそっとかたむけた)

グラスそっと傾けた

(ふきざらしのまま)

吹きざらしのまま

(ながれるかぜも)

流れる風も

(きざんだあかしはけせない)

刻んだ証は消せない

(さいけちったとうめいなつき)

砕けちった透明な月

(だいじだったあいことば)

大事だった合言葉

(こぼれおちないように)

零れ落ちないように

(そっとそっと)

（そっとそっと）

(よぞらにかかげたならさしかわす)

夜空に掲げたなら　さし交わす

(ことばすらしょうきすらせいじゃくに)

言葉すら正気すら　静寂に

(きえていった)

（消えていった）

(ああひがおちて)

嗚呼　陽が落ちて

(よるがふけていく)

（夜が更けていく）

(このみをもやす)

この身を燃やす

(しこうのとりっぷ)

（至高のトリップ）

(ふいにながれるかわいたかわは)

ふいに流れる　乾いた川は

(あいたぐらすみたしていく)

空いたグラス満たしていく

(ひとつのんではだれのため？)

一つ呑んでは誰のため？

(ふたつのんではおいてきぼり)

二つ呑んでは置いてきぼり

(みっつかぞえるじかんはないの)

三つ数える時間はないの

(からまってまってよ)

絡まって　待ってよ

(まってよまってよしょぎょうむじょう)

待ってよ　待ってよ　諸行無常

(つれだってだって)

連れ立って　だって

(だってだってしろくそめる)

だって　だって　白く染める

(もどらない)

（戻らない）

(こはくのきざみうかべたこおりは)

琥珀の刻（浮かべた氷は）

(とけあうように)

溶け合うように

(まざりきえてった)

（混ざり消えてった）

(ずっとすべてはらせんのように)

ずっと　全ては螺旋のように

(くりかえしてくのだろう)

繰り返してくのだろう

(いまはじけて)

今　弾けて

(はじめましての)

初めましての

(またあしたまたねって)

また明日（またねって）

(きっとねだから)

きっとね　だから

(さびしくないわわになって)

寂しくないわ（輪になって）

(さよならいとしいひと)

さよなら　愛しい人

(きづけばあさひがのぼる)

気づけば朝日が昇る

(のこったぐらすをあけた)

残ったグラスを空けた