死んではいけない

(たんじゅんにせかいはぼくをきらった)

単純に世界は僕を嫌った

(そこにいてはだめだった)

そこに存在しては駄目だった

(はしってもどこにもいけないのに)

走っても何処にも行けないのに

(したにおちてった)

下に落ちてった

(いまそうじゅうかんとなるては)

今操縦桿となる手は

(しごとおやともだちかねゆめこいびとと)

「仕事」「親」「友達」「金」「夢」「恋人」と

(ふさがっている)

塞がっている

(どっちなんだろう)

どっちなんだろう

(きみはどっちなんだろう)

君はどっちなんだろう

(ぼくはこっちなのかな)

僕はこっちなのかな

(きみはちがう)

君は違う

(だれよりやさしいきみならわかるよ)

誰より優しい君ならわかるよ

(うしなうぼくらはひとりとおなじだ)

失う僕らは独りと同じだ

(かみさまどうしてもこのこがいるんだ)

神様どうしてもこの子が要るんだ

(いかないでいかないでいかないで)

行かないで　行かないで　行かないで

(ぼくがいまいくから)

僕が今　行くから

(たんじゅんにせかいがきみをきらって)

単純に世界が君を嫌って

(ばしょをうばってきたなら)

場所を奪ってきたなら

(たんじょうびさえもいやになってしまったとしたら)

誕生日さえも嫌になってしまったとしたら

(いまみみだけかしてよねぇ)

今耳だけ貸してよ　ねぇ

(このうたはきみだけのためにかいたんだ)

この歌は君だけのために書いたんだ

(ぼくたちはどっちなんだろう)

僕たちはどっちなんだろう

(みちはどっちなんだろう)

道はどっちなんだろう

(さきはそっちなのかな)

先はそっちなのかな

(おなじばしょだ)

同じ場所だ

(だれよりひかりをこわがるきみなら)

誰より光を怖がる君なら

(くろくてきたないひかりになるから)

黒くて汚い光になるから

(こなごなになってもかえれないせんは)

粉々になっても帰れない線は

(ひかないでひかないでひかないで)

引かないで　引かないで　引かないで

(そのなかにいさせて)

その中に　いさせて

(じゅうあつのやだらけで)

重圧の矢だらけで

(からのからだよろけて)

空の身体よろけて

(ふみそうになったはなをさけてころんだ)

踏みそうになった花を避けて転んだ

(きみはそういうにんげんだ)

君はそういう人間だ

(きみはそういうにんげんだ)

君はそういう人間だ

(ぼくがそのはなだったんだ)

僕がその花だったんだ

(ほかにりゆうはないんだ)

他に理由は無いんだ

(うまれたりゆうもないぼくだからさ)

生まれた理由も無い僕だからさ

(なきむしなきみとわらってこのまま)

泣き虫な君と笑ってこのまま

(おちてくおちてく)

落ちてく　落ちてく

(うえにおちてゆく)

上に落ちてゆく

(だいじょうぶだいじょうぶ)

大丈夫　大丈夫

(りゆうはきかないできかないで)

理由は聞かないで　聞かないで

(いきていいよいきてみよう)

生きていいよ　生きてみよう