ラック

(ろじうらにひそんでるきょうぼう)

路地裏に潜んでる凶暴

(あおくさいそぼう)

青臭い粗暴

(けつぼうしほうだいのてんぼう)

欠乏し放題の展望

(しょうねんのぜっきょう)

少年の絶叫

(つまりそのないふはしょうねん)

つまりそのナイフは少年

(きみなんでしょうね)

君なんでしょうね

(のこされたさいごのまねー)

残された最後のマネー

(なげつけていこうぜ)

投げ付けて行こうぜ

(ほしぞらさえもひきずりおとして)

星空さえも引きずり落として

(はいつくばせたまちをみろよ)

這いつくばせた街を見ろよ

(いまやそのせいでそらはからっぽ)

今やそのせいで空はからっぽ

(あいたいひとのすがたもおぼろげ)

会いたい人の姿もおぼろげ

(こおっちゃうやけつらくかんけつらくかん)

凍っちゃうや欠落感欠落感

(のどのかわきにもにててなにかがたりない)

喉の乾きも似てて何かが足りない

(けんちょにもけつらくかんけつらくかん)

顕著にも欠落感欠落感

(ぼくにおしつけられたせかいのひどさには)

僕に押し付けられた世界のひどさには

(なぐりたおしたいのはだれ)

殴り倒したいのは誰

(なみだなどかれ)

涙など枯れ

(せつじつなあいぶをくれ)

切実な愛撫をくれ

(よわさをにくめ)

弱さを憎め

(みんとのきえさったちゅーいんぐがむ)

ミントの消え去ったチューイングガム

(ゆびさきにからむ)

指先に絡む

(にげこんでみようにもすらむ)

逃げ込んでみようにもスラム

(でぐちをはばむ)

出口を阻む

(ずるいげんだいのあくしゅうにだって)

ずるい現代の悪臭にだって

(なんとかたえきってみせたけど)

なんとか耐え切ってみせたけど

(ぜんじだいのまませんちめんたる)

前時代のままセンチメンタル

(あたまんなかのふかくにきくのさ)

頭ん中の深くにきくのさ

(あっとうするへいそくかんへいそくかん)

圧倒する閉塞感閉塞感

(ほこりっぽいちかでみはられているような)

ほこりっぽい地下で見張られているような

(さっとうするへいそくかんへいそくかん)

殺到する閉塞感閉塞感

(ここいがいにはせかいがなくなってしまったような)

ここ以外には世界がなくなってしまったような

(しくじったけつらくかんけつらくかん)

しくじった欠落感欠落感

(けつらくしたものをりあるに)

欠落したものをリアルに

(かんじるくるしみよ)

感じる苦しみよ

(なんというけつらくかんけつらくかん)

なんという欠落感欠落感

(ねじをなくしてくずれた)

ネジをなくして崩れた

(がらくたみたいだ)

ガラクタみたいだ