夏目漱石「こころ」3-14
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。
次:https://typing.twi1.me/game/379542
オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
5:忙がしい(いそがしい)
7:家(うち)
7:往来(ゆきき)
18:昔し(むかし)
22:他(ひと)
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | berry | 8022 | 神 | 8.1 | 98.7% | 169.9 | 1380 | 17 | 25 | 2024/09/23 |
2 | ヤス | 7032 | 王 | 7.5 | 93.2% | 183.0 | 1387 | 100 | 25 | 2024/10/29 |
3 | なおきち | 6995 | S++ | 7.3 | 95.5% | 188.7 | 1384 | 64 | 25 | 2024/10/18 |
4 | やまちゃん | 4544 | C++ | 4.6 | 96.9% | 295.3 | 1385 | 43 | 25 | 2024/10/26 |
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問題文
(はち)
八
(「わたくしはいままでおじまかせにしておいたいえのざいさんについて、)
「私は今まで叔父任せにして置いた家の財産に就いて、
(くわしいちしきをえなければ、しんだちちははにたいしてすまない)
詳しい知識を得なければ、死んだ父母に対して済まない
(というきをおこしたのです。)
という気を起したのです。
(おじはいそがしいからだだとじしょうするごとく、)
叔父は忙がしい身体だと自称する如く、
(まいばんおなじところにねとまりはしていませんでした。)
毎晩同じ所に寐泊はしていませんでした。
(ふつかうちへかえるとみっかはしのほうでくらすといったふうに、りょうほうのあいだをゆききして、)
二日家へ帰ると三日は市の方で暮らすといった風に、両方の間を往来して、
(そのひそのひをおちつきのないかおですごしていました。)
その日その日を落付のない顔で過ごしていました。
(そうしていそがしいということばをくちぐせのようにつかいました。)
そうして忙がしいという言葉を口癖のように使いました。
(なんのうたがいもおこらないときは、わたくしもじっさいにいそがしいのだろうとおもっていたのです。)
何の疑も起らない時は、私も実際に忙がしいのだろうと思っていたのです。
(それから、いそがしがらなくてはとうせいりゅうではないのだろうと、)
それから、忙がしがらなくては当世流ではないのだろうと、
(ひにくにもかいしゃくしていたのです。)
皮肉にも解釈していたのです。
(けれどもざいさんのことについて、じかんのかかるはなしをしようというもくてきができためで、)
けれども財産の事に就いて、時間の掛る話をしようという目的が出来た眼で、
(このいそがしがるようすをみると、)
この忙がしがる様子を見ると、
(それがたんにわたくしをさけるこうじつとしかうけとれなくなってきたのです。)
それが単に私を避ける口実としか受取れなくなって来たのです。
(わたくしはよういにおじをつらまえるきかいをえませんでした。)
私は容易に叔父を捕まえる機会を得ませんでした。
(わたくしはおじがしのほうにめかけをもっているといううわさをききました。)
私は叔父が市の方に妾を有っているという噂を聞きました。
(わたくしはそのうわさをむかしちゅうがくのどうきゅうせいであったあるともだちからきいたのです。)
私はその噂を昔し中学の同級生であったある友達から聞いたのです。
(めかけをおくくらいのことは、このおじとしてすこしもあやしむにたらないのですが、)
妾を置く位の事は、この叔父として少しも怪しむに足らないのですが、
(ちちのいきているうちに、そんなひょうばんをみみにいれたおぼえのないわたくしはおどろきました。)
父の生きているうちに、そんな評判を耳に入れた覚のない私は驚ろきました。
(ともだちはそのほかにもいろいろおじについてのうわさをかたってきかせました。)
友達はその外にも色々叔父に就いての噂を語って聞かせました。
(いちじじぎょうでしっぱいしかかっていたようにひとからおもわれていたのに、)
一時事業で失敗しかかっていたように他から思われていたのに、
(このにさんねんらいまたきゅうにもりかえしてきたというのも、そのひとつでした。)
この二三年来又急に盛り返して来たというのも、その一つでした。
(しかもわたくしのぎわくをつよくそめつけたもののひとつでした。)
しかも私の疑惑を強く染め付けたものの一つでした。
(わたくしはとうとうだんぱんをひらきました。)
私はとうとう談判を開きました。