夏目漱石「こころ」3-19

背景
投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
プレイ回数493難易度(4.2) 1638打 長文 かな 長文モード推奨
夏目漱石「こころ」3-19
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4:廐(うまや)
4:邸(やしき)
6:無人(ぶにん)
6:淋しく(さむしく)
8:未亡人(びぼうじん)
11:処(ところ)
13:掛念(けねん)
15:服装(なり)
25:差支ない(さしつかえない)
27:判然した(はっきりした)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
前回の少し続きからです。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 8447 8.5 98.4% 187.4 1608 25 30 2024/05/29
2 subaru 8232 8.4 97.4% 191.8 1621 42 30 2024/05/24
3 □「いいね」する 8041 8.2 97.7% 198.6 1635 38 30 2024/05/28
4 HAKU 7835 8.0 97.0% 202.4 1635 49 30 2024/05/28
5 ヤス 7161 7.5 95.4% 217.7 1637 78 30 2024/05/26

関連タイピング

問題文

ふりがな非表示 ふりがな表示

(それはあるぐんじんのかぞく、というよりもむしろいぞく、のすんでいるいえでした。)

それはある軍人の家族、というよりも寧ろ遺族、の住んでいる家でした。

(しゅじんはなんでもにっしんせんそうのときかなにかにしんだのだとかみさんがいいました。)

主人は何でも日清戦争の時か何かに死んだのだと上さんが云いました。

(いちねんばかりまえまでは、いちがやのしかんがっこうのそばとかにすんでいたのだが、)

一年ばかり前までは、市ヶ谷の士官学校の傍とかに住んでいたのだが、

(うまやなどがあって、やしきがひろすぎるので、)

廐などがあって、邸が広過ぎるので、

(そこをうりはらって、ここへひっこしてきたけれども、)

其所を売り払って、此所へ引っ越して来たけれども、

(ぶにんでさむしくってこまるから)

無人で淋しくって困るから

(そうとうのひとがあったらせわをしてくれとたのまれていたのだそうです。)

相当の人があったら世話をしてくれと頼まれていたのだそうです。

(わたくしはかみさんから、そのいえにはびぼうじんとひとりむすめとげじょよりほかにいないのだ)

私は上さんから、その家には未亡人と一人娘と下女より外にいないのだ

(ということをたしかめました。)

という事を確かめました。

(わたくしはかんせいでしごくよかろうとこころのうちにおもいました。)

私は閑静で至極好かろうと心の中に思いました。

(けれどもそんなかぞくのうちに、わたくしのようなものが、とつぜんいったところで、)

けれどもそんな家族のうちに、私のようなものが、突然行った処で、

(すじょうのしれないしょせいさんというめいしょうのもとに、)

素性の知れない書生さんという名称のもとに、

(すぐきょぜつされはしまいかというけねんもありました。)

すぐ拒絶されはしまいかという掛念もありました。

(わたくしはよそうかともかんがえました。)

私は止そうかとも考えました。

(しかしわたくしはしょせいとしてそんなにみぐるしいなりはしていませんでした。)

然し私は書生としてそんなに見苦しい服装はしていませんでした。

(それからだいがくのせいぼうをかぶっていました。)

それから大学の制帽を被っていました。

(あなたはわらうでしょう、だいがくのせいぼうがどうしたんだといって。)

あなたは笑うでしょう、大学の制帽がどうしたんだと云って。

(けれどもそのころのだいがくせいはいまとちがって、だいぶせけんにしんようのあったものです。)

けれどもその頃の大学生は今と違って、大分世間に信用のあったものです。

(わたくしはそのばあいこのしかくなぼうしにいっしゅのじしんをみだしたくらいです。)

私はその場合この四角な帽子に一種の自信を見出した位です。

(そうしてだがしやのかみさんにおそわったとおり、)

そうして駄菓子屋の上さんに教わった通り、

など

(しょうかいもなにもなしにそのぐんじんのいぞくのいえをたずねました。)

紹介も何もなしにその軍人の遺族の家を訪ねました。

(わたくしはびぼうじんにあってらいいをつげました。)

私は未亡人に会って来意を告げました。

(びぼうじんはわたくしのみもとやらがっこうやらせんもんやらについていろいろしつもんしました。)

未亡人は私の身元やら学校やら専門やらに就いて色々質問しました。

(そうしてこれならだいじょうぶだというところをどこかににぎったのでしょう、)

そうしてこれなら大丈夫だというところを何処かに握ったのでしょう、

(いつでもひっこしてきてさしつかえないというあいさつをそくざにあたえてくれました。)

何時でも引っ越して来て差支ないという挨拶を即座に与えてくれました。

(びぼうじんはただしいひとでした。)

未亡人は正しい人でした。

(またはっきりしたひとでした。)

又判然した人でした。

(わたくしはぐんじんのさいくんというものはみんなこんなものかとおもってかんぷくしました。)

私は軍人の妻君というものはみんなこんなものかと思って感服しました。

(かんぷくもしたが、おどろきもしました。)

感服もしたが、驚ろきもしました。

(このきしょうでどこがさむしいのだろうとうたがいもしました。)

この気性で何処が淋しいのだろうと疑いもしました。

問題文を全て表示 一部のみ表示 誤字・脱字等の報告

たけしのタイピング

オススメの新着タイピング

タイピング練習講座 ローマ字入力表 アプリケーションの使い方 よくある質問

人気ランキング

注目キーワード