夏目漱石「こころ」3-20

背景
投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
プレイ回数671難易度(4.4) 1708打 長文 長文モード推奨
夏目漱石「こころ」3-20
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

次:https://typing.twi1.me/game/384079

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4:宅中(うちじゅう)
4:室(へや)
12:南向(みなみむき)
16:嗜なむ(たしなむ)
24:その中で(そのうちで)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、今回の最後からです。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 なおきち 7390 7.6 96.8% 223.4 1707 56 33 2024/10/19
2 berry 7296 7.5 96.5% 224.5 1698 60 33 2024/09/23
3 饅頭餅美 5381 B++ 5.6 95.5% 302.7 1708 79 33 2024/10/11
4 れもん 4955 B 5.1 95.7% 328.3 1702 75 33 2024/09/23
5 やまちゃん 4799 B 4.9 97.1% 343.8 1700 50 33 2024/10/27

関連タイピング

問題文

ふりがな非表示 ふりがな表示

(じゅういち)

十一

(「わたくしはさっそくそのいえへひきうつりました。)

「私は早速その家へ引き移りました。

(わたくしはさいしょきたときにびぼうじんとはなしをしたざしきをかりたのです。)

私は最初来た時に未亡人と話をした座敷を借りたのです。

(そこはうちじゅうでいちばんいいへやでした。)

其所は宅中で一番好い室でした。

(ほんごうあたりにこうとうげしゅくといったふうのいえがぽつぽつたてられたじぶんのことですから、)

本郷辺に高等下宿といった風の家がぽつぽつ建てられた時分の事ですから、

(わたくしはしょせいとしてせんりょうしえるもっともいいまのようすをこころえていました。)

私は書生として占領し得る最も好い間の様子を心得ていました。

(わたくしのあたらしくしゅじんとなったへやは、それらよりもずっとりっぱでした。)

私の新らしく主人となった室は、それ等よりもずっと立派でした。

(うつったとうざは、がくせいとしてのわたくしにはすぎるくらいにおもわれたのです。)

移った当座は、学生としての私には過ぎる位に思われたのです。

(へやのひろさははちじょうでした。)

室の広さは八畳でした。

(とこのよこにとおいたながあって、えんとはんたいのがわにはいっけんのおしいれがついていました。)

床の横に遠い棚があって、縁と反対の側には一間の押入が付いていました。

(まどはひとつもなかったのですが、)

窓は一つもなかったのですが、

(そのかわりみなみむきのえんにあかるいひがよくさしました。)

その代り南向の縁に明るい日が能く差しました。

(わたくしはうつったひに、そのへやのとこにいけられたはなと、)

私は移った日に、その室の床に活けられた花と、

(そのよこにたてかけられたことをみました。)

その横に立て懸けられた琴を見ました。

(どっちもわたくしのきにいりませんでした。)

何方も私の気に入りませんでした。

(わたくしはしやしょやせんちゃをたしなむちちのそばでそだったので、)

私は詩や書や煎茶を嗜なむ父の傍で育ったので、

(からめいたしゅみをこどものうちからもっていました。)

唐めいた趣味を小供のうちから有っていました。

(そのためでもありましょうか、)

その為でもありましょうか、

(こういうなまめかしいそうしょくをいつのまにかけいべつするくせがついたのです。)

こういう艶めかしい装飾を何時の間にか軽蔑する癖が付いたのです。

(わたくしのちちがぞんしょうちゅうにあつめたどうぐるいは、)

私の父が存生中にあつめた道具類は、

など

(れいのおじのためにめちゃめちゃにされてしまったのですが、)

例の叔父のために滅茶々々にされてしまったのですが、

(それでもたしょうはのこっていました。)

それでも多少は残っていました。

(わたくしはくにをたつときそれをちゅうがくのきゅうゆうにあずかってもらいました。)

私は国を立つ時それを中学の旧友に預かって貰いました。

(それからそのうちでおもしろそうなものを)

それからその中で面白そうなものを

(しごふくはだかにしてこうりのそこへいれてきました。)

四五幅裸にして行李の底へ入れて来ました。

(わたくしはうつるやいなや、それをとりだしてとこへかけてたのしむつもりでいたのです。)

私は移るや否や、それを取り出して床へ懸けて楽しむ積りでいたのです。

(ところがいまいったことといけばなをみたので、きゅうにゆうきがなくなってしまいました。)

ところが今いった琴と活花を見たので、急に勇気がなくなってしまいました。

(あとからきいてはじめてこのはながわたくしにたいするごちそうにいけられたのだと)

後から聞いて始めてこの花が私に対する御馳走に活けられたのだと

(いうことをしったとき、わたくしはこころのうちでくしょうしました。)

いう事を知った時、私は心のうちで苦笑しました。

(もっともことはまえからそこにあったのですから、これはおきどころがないため、)

尤も琴は前から其所にあったのですから、これは置き所がないため、

(やむをえずそのままにたてかけてあったのでしょう。)

已を得ずそのままに立て懸けてあったのでしょう。

(こんなはなしをすると、)

こんな話をすると、

(しぜんそのうらにわかいおんなのかげがあなたのあたまをかすめてとおるでしょう。)

自然その裏に若い女の影があなたの頭を掠めて通るでしょう。

問題文を全て表示 一部のみ表示 誤字・脱字等の報告

たけしのタイピング

オススメの新着タイピング

タイピング練習講座 ローマ字入力表 アプリケーションの使い方 よくある質問

人気ランキング

注目キーワード