生きて

(いきてゆくっていうことは)

生きてゆくっていうことは

(なみだがこぼれるほど)

涙がこぼれるほど

(それほどそれほど)

それほど　それほど

(すばらしいものだろう)

素晴らしいものだろう

(かぞくやともだちとけんかしたり)

家族や友達と喧嘩したり

(なかなおりしたりして)

仲直りしたりして

(おばあちゃんがにぎりかえしてくれるてをはなしたくなくて)

おばあちゃんが握り返してくれる手を離したくなくて

(やがてくるわかれをこどもみたいにこわがるぼくたちは)

やがて来る別れを子供みたいに怖がる僕たちは

(しあわせもんじゃないかっておもうんだ)

幸せもんじゃないかって思うんだ

(だれかをおもいさびしくなること)

誰かを思い寂しくなること

(それほどひとをすきになれること)

それほど人を好きになれること

(あいたいひとがいるということ)

逢いたい人がいるということ

(それがもうあえないひとだとしても)

それがもう会えない人だとしても

(いきてゆくっていうことは)

生きてゆくっていうことは

(なみだがこぼれるほど)

涙がこぼれるほど

(それほどそれほどせつないけど)

それほど　それほど切ないけど

(いきてゆくっていうことは)

生きてゆくっていうことは

(なみだがこぼれるほど)

涙がこぼれるほど

(それほどそれほど)

それほど　それほど

(すばらしいものだろう)

素晴らしいものだろう

(だれかにひつようとされたいけど)

誰かに必要とされたいけど

(すなおになれないから)

素直になれないから

(ひとりのほうがすきって)

一人のほうが好きって

(うそをついたこともあったけど)

嘘をついたこともあったけど

(そもそもにんげんというどうぶつは)

そもそも人間という動物は

(うそでもわらうんだ)

嘘でも笑うんだ

(こどもでさえかなしいのにわらうんだ)

子供でさえ悲しいのに笑うんだ

(みんなじぶんのせいにはしないもの)

皆自分のせいにはしないもの

(みんなじぶんをわるくはいわないもの)

皆自分を悪くは言わないもの

(きずついたことばかりで)

傷ついたことばかりで

(きずつけてきたことを)

傷つけてきたことを

(うたにはしなかったこと)

歌にはしなかったこと

(わたしはいいひとじゃないって)

私はいい人じゃないって

(あなたはいったけれど)

あなたは言ったけれど

(ぼくもねいいやつなんかじゃない)

僕もね　いい奴なんかじゃない

(ただこんなぼくでさえ)

ただこんな僕でさえ

(すきなひとのことだけは)

好きな人の事だけは

(ほんとにしあわせにしたいっておもう)

ほんとに幸せにしたいって思う

(あなたをしあわせにしたいっておもう)

あなたを幸せにしたいって思う

(きずつきながら)

傷つきながら

(きずつけながら)

傷つけながら

(おとなになってゆくものなのかな)

大人になってゆくものなのかな

(あんなことをなぜいってしまったのだろう)

あんなことをなぜ言ってしまったのだろう

(とどかぬごめんなさいをつれて)

届かぬごめんなさいを連れて

(ひびはつづいてく)

日々は続いてく

(ひとのきびしさがとんがったこおりにしかおもえずに)

人の厳しさが尖った氷にしか思えずに

(ここまでここまで)

ここまで　ここまで

(きてしまったけど)

来てしまったけど

(にどとあえないひとがくれたそのこおりはいま)

二度と会えない人がくれたその氷は今

(こんなにあたたかいなみだになった)

こんなにあたたかい涙になった

(いきてゆくっていうことは)

生きてゆくっていうことは

(なみだがこぼれるほど)

涙がこぼれるほど

(それほどそれほど)

それほど　それほど

(せつないけど)

切ないけど

(いきてゆくっていうことは)

生きてゆくっていうことは

(なみだがこぼれるほど)

涙がこぼれるほど

(それほどそれほど)

それほど　それほど

(すばらしいものだろう)

素晴らしいものだろう

(それほどそれほど)

それほど　それほど

(せつなくすばらしいものだろう)

切なく　素晴らしいものだろう