リタ

(きみがでてくならそれでいいよかりたものはかえすから)

君が出てくならそれでいいよ　借りたものは返すから

(とけいもｃｄもでんしゃちんもぜんぶきみのやさしさいがいは)

時計もＣＤも電車賃も全部　君の優しさ以外は

(せんろぞいひとりあるいてるよみちのがいとうにかげがふたつ)

線路沿い　一人歩いてる夜道の　街灯に影が二つ

(きみのぼうれいだきっとそうならうれしいなあかりがとぎれてひとりぼっち)

君の亡霊だ　きっとそうなら嬉しいな　明かりが途切れてひとりぼっち

(かわらないとおもってたそんなものあるわけなかった)

変わらないと思ってた　そんなものある訳なかった

(でもきみはそうおもわせたんだまるでさぎしかまほうつかいみたいねえりた)

でも君はそう思わせたんだ　まるで詐欺師か魔法使いみたい　ねえリタ

(はなれないひとにないたりしないこわれないものにないたりしない)

離れない人に泣いたりしない　壊れない物に泣いたりしない

(ひとりでへいきうそならいえることばだったらどうとでもいえる)

一人で平気　嘘なら言える　言葉だったら　どうとでも言える

(へやのなかだまりこくったれいぞうことわらいごえがてれびのなかだけ)

部屋の中　黙りこくった冷蔵庫と　笑い声がテレビの中だけ

(きもちがみえたならいいのにないややっぱりいらないやざんこくだから)

気持ちが見えたならいいのにな　いややっぱりいらないや　残酷だから

(ひとのためにいきたいきみとじぶんのためにいきたいぼく)

人の為に生きたい君と　自分の為に生きたい僕

(あわないはぐるまがまわってはきしむおとそんなふうだった、ふたりのわらいごえ)

合わない歯車が回っては軋む音　そんな風だった、二人の笑い声

(ひとつをえらぶということはひとつをすてるということだ)

一つを選ぶという事は　一つを捨てるという事だ

(それならいいよぼくはおとなしくごみばこにはいってきみをみおくるんだねえりた)

それならいいよ　僕は大人しく　ゴミ箱に入って君を見送るんだ　ねえリタ

(じぶんのためにないたりしないくるしいときもないたりしない)

自分の為に泣いたりしない　苦しいときも泣いたりしない

(そんなきみがさなんでなくのさぼくよりさきになんでなくのさ)

そんな君がさ　なんで泣くのさ　僕より先に　なんで泣くのさ

(じぶんとばかりむきあってひととはけっしてむきあわずに)

自分とばかり向き合って　人とは決して向き合わずに

(ことばをえらばないのならきずつけてあたりまえだ)

言葉を選ばないのなら　傷つけて当たり前だ

(かことばかりむきあっていまとはけっしてむきあわずに)

過去とばかり向き合って　今とは決して向き合わずに

(うしろむきであるいてりゃつまずいたってあたりまえだ)

後ろ向きで歩いてりゃ　つまずいたって当たり前だ

(とどまるひとにないたりしないわかったつもりだからぼくはもう)

留まる人に泣いたりしない　分かったつもり　だから僕はもう

(じぶんのためにいきたりしないだれかのためにわらってみたい)

自分の為に生きたりしない　誰かの為に笑ってみたい

(きみみたいに)

君みたいに

(わすれたかこにないたりしないすぎないじかんにないたりしない)

忘れた過去に泣いたりしない　過ぎない時間に泣いたりしない

(きみとわらったきせつがおわるときはながれるたったそれだけ)

君と笑った　季節が終わる　時は流れる　たったそれだけ