夏目漱石「こころ」3-32

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投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
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夏目漱石「こころ」3-32
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4:絹(いと)
5:商人(あきんど)
6:派出に(はでに)
8:皆な(みんな)
12:蝨(しらみ)
15:泥溝(どぶ)
20:余所行(よそゆき)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回も少し長めです。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 7417 7.6 97.1% 219.9 1681 50 34 2024/09/26
2 ヤス 7152 7.7 93.2% 220.2 1698 123 34 2024/08/19
3 BEASTななせ 6528 S+ 6.9 94.2% 248.3 1727 106 34 2024/08/17
4 デコポン 6528 S+ 6.8 95.6% 246.3 1685 77 34 2024/09/22
5 だだんどん 6291 S 6.8 92.8% 248.1 1692 131 34 2024/09/12

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問題文

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(じゅうなな)

十七

(「わたくしがしょもつばかりかうのをみて、おくさんはすこしきものをこしらえろといいました。)

「私が書物ばかり買うのを見て、奥さんは少し着物を拵えろと云いました。

(わたくしはじっさいいなかでおったもめんものしかもっていなかったのです。)

私は実際田舎で織った木綿ものしか有っていなかったのです。

(そのころのがくせいはいとのいったきものをはだにつけていませんでした。)

その頃の学生は絹の入った着物を肌に着けていませんでした。

(わたくしのともだちによこはまのあきんどかなにかで、)

私の友達に横浜の商人か何かで、

(うちはなかなかはでにくらしているものがありましたが、)

宅は中々派出に暮らしているものがありましたが、

(そこへあるときはぶたえのどうぎがはいたつでとどいたことがあります。)

其所へある時羽二重の胴着が配達で届いた事があります。

(するとみんながそれをみてわらいました。)

すると皆ながそれを見て笑いました。

(そのおとこははずかしがっていろいろべんかいしましたが、)

その男は耻かしがって色々弁解しましたが、

(せっかくのどうぎをこうりのそこへほうりこんでりようしないのです。)

折角の胴着を行李の底へ放り込んで利用しないのです。

(それをまたおおぜいがよってたかって、わざときせました。)

それを又大勢が寄ってたかって、わざと着せました。

(するとうんわるくそのどうぎにしらみがたかりました。)

すると運悪くその胴着に蝨がたかりました。

(ともだちはちょうどさいわいとでもおもったのでしょう。)

友達は丁度幸いとでも思ったのでしょう。

(ひょうばんのどうぎをぐるぐるとまるめて、)

評判の胴着をぐるぐると丸めて、

(さんぽにでたついでに、ねづのおおきなどぶのなかへすててしまいました。)

散歩に出た序に、根津の大きな泥溝の中へ棄ててしまいました。

(そのときいっしょにあるいていたわたくしは、)

その時一所に歩いていた私は、

(はしのうえにたってわらいながらともだちのしょさをながめていましたが、)

橋の上に立って笑いながら友達の所作を眺めていましたが、

(わたくしのむねのどこにももったいないというきはすこしもおこりませんでした。)

私の胸の何処にも勿体ないという気は少しも起りませんでした。

(そのころからみるとわたくしもだいぶおとなになっていました。)

その頃から見ると私も大分大人になっていました。

(けれどもまだじぶんでよそゆきのきものをこしらえるというほどのぶんべつはでなかったのです。)

けれども未だ自分で余所行の着物を拵えるという程の分別は出なかったのです。

など

(わたくしはそつぎょうしてひげをはやすじだいがこなければ、)

私は卒業して髯を生やす時代が来なければ、

(ふくそうのしんぱいなどはするにおよばないものだというへんなかんがえをもっていたのです。)

服装の心配などはするに及ばないものだという変な考を有っていたのです。

(それでおくさんにしょもつはいるがきものはいらないといいました。)

それで奥さんに書物は要るが着物は要らないと云いました。

(おくさんはわたくしのかうしょもつのぶんりょうをしっていました。)

奥さんは私の買う書物の分量を知っていました。

(かったほんをみんなよむのかときくのです。)

買った本をみんな読むのかと聞くのです。

(わたくしのかうもののうちにはじびきもありますが、)

私の買うものの中には字引もありますが、

(とうぜんめをとおすべきはずでありながら、)

当然目を通すべき筈でありながら、

(ぺーじさえきってないのもたしょうあったのですから、)

頁さえ切ってないのも多少あったのですから、

(わたくしはへんじにきゅうしました。)

私は返事に窮しました。

(わたくしはどうせいらないものをかうなら、)

私はどうせ要らないものを買うなら、

(しょもつでもいふくでもおなじだということにきがつきました。)

書物でも衣服でも同じだという事に気が付きました。

(そのうえわたくしはいろいろせわになるというこうじつのもとに、)

その上私は色々世話になるという口実の下に、

(おじょうさんのきにいるようなおびかたんものをかってやりたかったのです。)

御嬢さんの気に入るような帯か反物を買って遣りたかったのです。

(それでばんじをおくさんにいらいしました。)

それで万事を奥さんに依頼しました。

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