洒落怖《全く意味がわかりません》その後
このスレが投稿された2年後の2003年に関連する内容と思われるスレが再び投稿された。
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問題文
(ゆうじんからきいたはなしです。)
友人から聞いた話です。
(かれはかながわのあるこうこうのばすでかよっていたんですけど、)
彼は神奈川のある高校のバスで通っていたんですけど、
(そのばすによくのってくるきみょうなおばあさんがいたそうです。)
そのバスによく乗ってくる奇妙なおばあさんがいたそうです。
(べつにみためがきみょうとか、きがくるっているとか、そういうきみょうさじゃなくて)
別に見た目が奇妙とか、気が狂っているとか、そういう奇妙さじゃなくて
(なんというか、ぶきみなけはいがただよっているけどなにがへんなのかはわからない、)
なんというか、不気味な気配が漂っているけど何が変なのかはわからない、
(そんなかんじのおばあさんだったそうです。)
そんな感じのおばあさんだったそうです。
(みためはりょうけのみぼうじんふうというか、きぜんとしたかんじのかもくなたいぷで、)
見た目は良家の未亡人風というか、毅然とした感じの寡黙なタイプで、
(でもこのよのひとではないような、そんなおばあさんだったそうです。)
でもこの世の人ではないような、そんなおばあさんだったそうです。
(かれはれいかんがあるわけでもなく)
彼は霊感があるわけでもなく
(それまでにかいだんめいたたいけんをしたわけでもないのですが、)
それまでに怪談めいた体験をしたわけでもないのですが、
(このおばあさんがばすにのってくると、)
このおばあさんがバスに乗ってくると、
(いつも「これからなにかあるんじゃないか」といういいしれぬきょうふかんにおそわれたと)
いつも「これから何かあるんじゃないか」という言い知れぬ恐怖感に襲われたと
(いぜんからよくいっていました。)
以前からよく言っていました。
(ふゆのあるひ、いつものようにばすでこうこうにいくとちゅう、おばあさんがのってくると)
冬のある日、いつものようにバスで高校に行く途中、おばあさんが乗ってくると
(すでにばすにのっていたじょうきゃくのひとりがおばあさんにはなしかけました。)
既にバスに乗っていた乗客の一人がおばあさんに話しかけました。
(はなしかけたのはぼうしをかぶってしるばーしーとにすわった)
話しかけたのは帽子をかぶってシルバーシートに座った
(ろうしんしといったかんじのひとで、そのつれらしい)
老紳士といった感じの人で、その連れらしい
(おなじようなかっこうの40だいほどのだんせいがふたりおおきなかばんをもってそばにたっていました。)
同じような格好の40代程の男性が二人大きな鞄を持って傍に立っていました。
(ろうしんしとおばあさんがなにをはなしていたのかはゆうじんにはきこえませんでしたが、)
老紳士とおばあさんが何を話していたのかは友人には聞こえませんでしたが、
(ふたことみことかいわをかわしていたようです。そしてとつぜんろうしんしのほうが)
ふたことみこと会話を交わしていたようです。そして突然老紳士の方が
(「それだけはさせません!!」とのなかでおおきなこえをあげました。)
「それだけはさせません!!」との中で大きな声をあげました。
(みていたゆうじんだけでなく、まわりのひとたちもなにがあったのかと)
見ていた友人だけでなく、周りの人たちも何があったのかと
(そっちをいっせいにふりむきましたがそのときにはろうしんしのつれのひとが)
そっちを一斉に振り向きましたがそのときには老紳士の連れの人が
(かばんからなにかまるいぼーるのようなものをとりだしていました。)
鞄から何か丸いボールのようなものを取り出していました。
(それがなんなのかはわからなかったそうですがとっさにゆうじんは、)
それがなんなのかはわからなかったそうですがとっさに友人は、
(じばくてろでばすがばくはされるというようなにゅーすをおもいだし)
自爆テロでバスが爆破されるというようなニュースを思い出し
(まさかそういうようなおそろしいことがおきるのかとおもいましたが)
まさかそういうような恐ろしい事が起きるのかと思いましたが
(しばらくはなにもおきず、)
しばらくは何も起きず、
(ろうしんしとおばあさんはにらみあいをしたままだまっていたそうです。)
老紳士とおばあさんは睨み合いをしたまま黙っていたそうです。
(そのままなんぷんかなんびょうかはわかりませんが、)
そのまま何分か何秒かはわかりませんが、
(ばすのなかできまずいちんもくがながれていたときとつぜんばすがきゅうぶれーきをかけました。)
バの中で気まずい沈黙が流れていた時突然バスが急ブレーキをかけました。
(うんてんしゅさんがあなうんすで)
運転手さんがアナウンスで
(「きゅうぶれーきでたいへんごめいわくようです。このさききんきゅうこうじですのでうかいいたします」)
「急ブレーキで大変ご迷惑様です。この先緊急工事ですので迂回いたします」
(みたいなことをいって、いつもとちがうみちにはいりました。)
みたいなことを言って、いつもと違う道に入りました。
(しばらくいくときゅうにそとがくらくなって、「あれ、とんねるかな?」とおもったところで)
暫く行くと急に外が暗くなって、「あれ、トンネルかな?」と思ったところで
(ふときおくがとぎれ、きがつくとびょういんのべっどだったそうです。)
ふと記憶が途切れ、気が付くと病院のベッドだったそうです。
(じつはゆうじんは、みちでたおれているのをつうこうにんにつうほうされ、)
実は友人は、道で倒れているのを通行人に通報され、
(ゆうじんはいしきのないままびょういんにはこばれたようなのですが、)
友人は意識のないまま病院に運ばれたようなのですが、
(ゆうじんがにゅういんしたのはちいさなびょういんで)
友人が入院したのは小さな病院で
(ばすにのっていたほかのきゃくがにゅういんしたらしいようすもなく、)
バスに乗っていたほかの客が入院したらしい様子もなく、
(けっきょくばすはどうなったのか、ぼくにもゆうじんにもよくわからないままでした。)
結局バスはどうなったのか、僕にも友人にもよくわからないままでした。
(よくじつのしんぶんでそれらしいじこがのっていないかさがしたのですが)
翌日の新聞でそれらしい事故が載っていないか探したのですが
(とくにみあたらずそれっきりになってしまい、むりにさがすのはあきらめました。)
とくに見当たらずそれっきりになってしまい、無理に探すのは諦めました。
(というのも、じつはいしきのもどったゆうじんはのうにしょうがいがのこったのか)
というのも、実は意識の戻った友人は脳に障害が残ったのか
(ちょっとなにをいっているのかわからないようなかんじになっていて)
ちょっと何を言っているのかわからないような感じになっていて
(このじこのえぴそーどもふつかにわけてこんきづよくききだしてわかったものを)
この事故のエピソードも二日に分けて根気強く聞き出して判ったものを
(ぼくがまとめたもので、ほんひとのくちからきいただけでは)
僕がまとめたもので、本人の口から聞いただけでは
(なにがなんだかわからずじまいでした。)
何がなんだかわからずじまいでした。
(ちょくごにいったんはたいいんして、あちこちにこのはなしをして)
直後にいったんは退院して、あちこちにこの話をして
(かれなりにしょうさいをたしかめようとしてみたんですが)
彼なりに詳細を確かめようとしてみたんですが
(「いんたーねっとでもあいてにされなかった」というようなことをいってました。)
「インターネットでも相手にされなかった」というような事を言ってました。
(そのあとまたひにひにぐあいはわるくなり、きょねんのなつくらいになくなりました。)
その後また日に日に具合は悪くなり、去年の夏くらいに亡くなりました。
(ぼくがだいがくでおかるとずきのべつのゆうじんにこのはなしをしたら)
僕が大学でオカルト好きの別の友人にこの話をしたら
(おばあさんがあくりょうとかでろうしんしのほうは)
おばあさんが悪霊とかで老紳士のほうは
(おがみやのるいだったんじゃないかといってましたが)
拝み屋の類だったんじゃないかと言ってましたが
(それもまたかんがえすぎなきもします。)
それもまた考えすぎな気もします。