夏目漱石「こころ」3-37

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投稿者投稿者たけしいいね0お気に入り登録
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夏目漱石「こころ」3-37
下)先生と遺書
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。

オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
16:詰りました(なじりました)
22:尊とく(たっとく)
28:一図(いちず)
29:貫ぬいた(つらぬいた)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回も長めとなっております。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 8173 8.3 98.0% 221.2 1844 36 36 2024/06/28
2 ヤス 7912 8.2 96.4% 226.6 1862 69 36 2024/06/29
3 □「いいね」する 7556 7.7 97.7% 241.0 1863 42 36 2024/06/29
4 りつ 3908 D++ 4.2 93.4% 452.9 1903 133 36 2024/06/28

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問題文

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(しかしわれわれはまじめでした。)

然し我々は真面目でした。

(われわれはじっさいえらくなるつもりでいたのです。)

我々は実際偉くなる積りでいたのです。

(ことにけいはつよかったのです。)

ことにKは強かったのです。

(てらにうまれたかれは、つねにしょうじんということばをつかいました。)

寺に生れた彼は、常に精進という言葉を使いました。

(そうしてかれのこういどうさはことごとくこのしょうじんのいちごでけいようされるように、)

そうして彼の行為動作は悉くこの精進の一語で形容されるように、

(わたくしにはみえたのです。)

私には見えたのです。

(わたくしはこころのうちでつねにけいをいけいしていました。)

私は心のうちで常にKを畏敬していました。

(けいはちゅうがくにいたころから、しゅうきょうとかてつがくとかいうむずかしいもんだいで、)

Kは中学にいた頃から、宗教とか哲学とかいうむずかしい問題で、

(わたくしをこまらせました。)

私を困らせました。

(これはかれのちちのかんかなのか、またはじぶんのうまれたいえ、)

これは彼の父の感化なのか、又は自分の生れた家、

(すなわちてらといういっしゅとくべつなたてものにぞくするくうきのえいきょうなのか、わかりません。)

即ち寺という一種特別な建物に属する空気の影響なのか、解りません。

(ともかくもかれはふつうのぼうさんよりははるかにぼうさんらしいせいかくを)

ともかくも彼は普通の坊さんよりは遥かに坊さんらしい性格を

(もっていたようにみうけられます。)

有っていたように見受けられます。

(がんらいけいのようけではかれをいしゃにするつもりでとうきょうへだしたのです。)

元来Kの養家では彼を医者にする積りで東京へ出したのです。

(しかるにがんこなかれはいしゃにはならないけっしんをもって、とうきょうへでてきたのです。)

然るに頑固な彼は医者にはならない決心をもって、東京へ出て来たのです。

(わたくしはかれにむかって、それではようふぼをあざむくとおなじことではないかとなじりました。)

私は彼に向って、それでは養父母を欺むくと同じ事ではないかと詰りました。

(だいたんなかれはそうだとこたえるのです。)

大胆な彼はそうだと答えるのです。

(みちのためなら、そのくらいのことをしてもかまわないというのです。)

道のためなら、その位の事をしても構わないと云うのです。

(そのときかれのもちいたみちということばは、)

その時彼の用いた道という言葉は、

(おそらくかれにもよくわかっていなかったでしょう。)

恐らく彼にも能く解っていなかったでしょう。

など

(わたくしはむろんわかったとはいえません。)

私は無論解ったとは云えません。

(しかしとしのわかいわたくしたちには、このばくぜんとしてことばがたっとくひびいたのです。)

然し年の若い私達には、この漠然とした言葉が尊とく響いたのです。

(よしわからないにしてもけだかいこころもちにしはいされて、)

よし解らないにしても気高い心持に支配されて、

(そちらのほうへうごいていこうとするいきぐみに)

そちらの方へ動いていこうとする意気組に

(いやしいところのみえるはずはありません。)

卑しいところの見える筈はありません。

(わたくしはけいのせつにさんせいしました。)

私はKの説に賛成しました。

(わたくしのどういがけいにとってどのくらいゆうりょくであったか、それはわたくしもしりません。)

私の同意がKに取ってどの位有力であったか、それは私も知りません。

(いちずなかれは、たといわたくしがいくらはんたいしようとも、)

一図な彼は、たとい私がいくら反対しようとも、

(やはりじぶんのおもいどおりをつらぬいたにちがいなかろうとはさっせられます。)

やはり自分の思い通りを貫ぬいたに違なかろうとは察せられます。

(しかしまんいちのばあい、さんせいのせいえんをあたえたわたくしに、)

然し万一の場合、賛成の声援を与えた私に、

(たしょうのせきにんができてくるくらいのことは、)

多少の責任が出来てくる位の事は、

(こどもながらわたくしはよくしょうちしていたつもりです。)

子供ながら私はよく承知していた積りです。

(よしそのときにそれだけのかくごがないにしても、)

よしその時にそれだけの覚悟がないにしても、

(せいじんしためで、かこをふりかえるひつようがおこったばあいには、)

成人した眼で、過去を振り返る必要が起った場合には、

(わたくしにわりあてられただけのせきにんは、わたくしのほうでおびるのがしとうになるくらいなごきで)

私に割り当てられただけの責任は、私の方で帯びるのが至当になる位な語気で

(わたくしはさんせいしたのです。)

私は賛成したのです。

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