おかん

(ことしははのひにこのこえで)

今年母の日にこの声で

(いまはなきちちにさずかったこのこえで)

今は亡き父に授かったこの声で

(かーねーしょんをそえて)

カーネーションを添えて

(このうたをおくります)

この歌を贈ります

(ありがとうありがとう)

ありがとうありがとう

(あしたもあさっても)

明日も明後日も

(だいすきなおかあさんしあわせなすがたみせたくて)

大好きなお母さん幸せな姿見せたくて

(でもとうじぜんぜんうれないしんがー)

でも当時ぜんぜん売れないシンガー

(とくにおかねなくてくるしんだときじっかでやきざかな)

とくにお金なくて苦しんだ時実家で焼き魚

(くやしさこみあげてなきながら)

悔しさ込み上げて泣きながら

(いまではたまにらいぶにきて)

今ではたまにライブに来て

(まるでふぁんみたいにてをふって)

まるでファンみたいに手を振って

(ちいさくなったてをみながら)

小さくなった手を見ながら

(もうとしだから)

もう歳だから

(らくさせてあげなきゃなってこころのなかでないた)

楽させてあげなきゃなって心の中で泣いた

(まだたよりないおとこで)

まだ頼りない男で

(ずっとあなたのこどもです)

ずっとあなたの子供です

(おおきなこころでいつもみかたしてくれたね)

大きな心でいつも味方してくれたね

(まるくなるせなかをみてちいさなてをつないで)

丸くなる背中を見て小さな手を繋いで

(てれくさいこのうたをこころをこめてうたうよ)

照れくさいこの歌を心を込めて歌うよ

(としがいもなくおしゃれにびんかんで)

年甲斐もなくオシャレに敏感で

(じぶんがすきなあかいろかーきいろのふくをきてると)

自分が好きな赤色カーキ色の服を着てると

(「にあってる」ってほめてくるところもわらっちゃう)

「似合ってる」って褒めてくるところも笑っちゃう

(いつもまがったことがだいきらい)

いつも曲がったことが大嫌い

(じかんにきびしく「あいさつはたいせつ」)

時間に厳しく「挨拶は大切」

(「ひとのいたみがわかるひとになれ」と)

「人の痛みがわかる人になれ」と

(おんなじはなしをなんどもしてたね)

おんなじ話を何度もしてたね

(おかんはじもとのきっさてんのすーぱーひーろー)

オカンは地元の喫茶店のスーパーヒーロー

(いつもほっとのぶらっくこーひーをかたてにとーくしょー)

いつもホットのブラックコーヒーを片手にトークショー

(まっかなくちべにがとれるまでしゃべってる)

真っ赤な口紅がとれるまで喋ってる

(おやゆずりのあいきょうってやつはけんざいで)

親譲りの愛嬌ってやつは健在で

(きづけばなかまがたくさん)

気づけば仲間が沢山

(おっちょこちょいでぶきようなせいかくも)

おっちょこちょいで不器用な性格も

(「あたしににたなんてほんまぜいたくよ」)

「あたしに似たなんてホンマ贅沢よ」

(ひとことおおいとこもなみだもろいとこも)

ひとこと多いとこも涙もろいとこも

(ぜんぶあなたににたんです)

全部あなたに似たんです

(まだたよりないおとこで)

まだ頼りない男で

(ずっとあなたのこどもです)

ずっとあなたの子供です

(おおきなこころでいつもみかたしてくれたね)

大きな心でいつも味方してくれたね

(まるくなるせなかをみてちいさなてをつないで)

丸くなる背中を見て小さな手を繋いで

(てれくさいこのうたをこころをこめてうたうよ)

照れくさいこの歌を心を込めて歌うよ

(つたえたいことばがはずかしさでうずもれる)

伝えたい言葉が恥ずかしさで埋もれる

(こんなはずじゃなかったのに)

こんなはずじゃなかったのに

(またぶつかってしまうんだ)

またぶつかってしまうんだ

(あさからばんまではたらいてぐちなんかきいたことなくて)

朝から晩まで働いて愚痴なんか聞いたことなくて

(ぼくにゆめをたくしてあなたはみまもる)

僕に夢を託してあなたは見守る

(りょうりせんたくにそうじいやなかおひとつせずにこなしてくれた)

料理洗濯に掃除嫌な顔一つせずにこなしてくれた

(あなたのとくいりょうりはぼくのだいすきなはやしらいす)

あなたの得意料理は僕の大好きなハヤシライス

(きずつけることもあった)

傷つけることもあった

(やさしさにあまえてばっかのぼくにできることはただひとつだけ)

優しさに甘えてばっかの僕にできることはただ一つだけ

(あなたのきぼうでいること)

あなたの希望でいること

(まだたよりないおとこで)

まだ頼りない男で

(ずっとあなたのこどもです)

ずっとあなたの子供です

(おおきなこころでいつもみかたしてくれたね)

大きな心でいつも味方してくれたね

(まるくなるせなかをみてちいさなてをつないで)

丸くなる背中を見て小さな手を繋いで

(てれくさいこのうたをこころをこめてうたうよ)

照れくさいこの歌を心を込めて歌うよ