十六夜シーイング

(ふぁいんだーごしあめふりにうかぶほしに)

ファインダー越し　雨降りに浮かぶ星に

(ほんのすこしよわねとかはいてみたり)

ほんの少し　弱音とかはいてみたり

(ひかりどうしをゆびでせんつなぎ)

光同士を　指で線つなぎ

(なまえのないせいざをつくるひびだ)

名前のない　星座をつくる日々だ

(ひとり)

ひ　　と　　り

(なんまんなんおくこうねんもたびしてきたひかりが)

何万何億光年も　旅してきた光が

(こんなにやさしいのはどうして？)

こんなに優しいのは　どうして？

(もしもなみだをほしくずにかえられたなら)

もしも涙を星屑にかえられたなら

(ねえ、ぼくもつよくなれるのかな)

ねえ、僕も強くなれるのかな

(にわかあめをようやくやりすごしたら)

にわか雨を　ようやくやり過ごしたら

(つぎのあめがもうそこでたいきしてた)

次の雨が　もうそこで待機してた

(「あめつづきのそのあとははれがつづくよ！」って)

「雨続きの　そのあとは晴れが続くよ！」って

(わらってかさをさして)

笑って傘をさして

(くれた)

く　　れ　　た

(きたいにこたえられずにかがやけないぼくを)

期待に応えられずに　輝けない僕を

(まぶしそうにみるのはどうして？)

眩しそうにみるのは　どうして？

(たいようみたいにまわりをてらしているのは)

太陽みたいに周りを照らしているのは

(ねえ、きづいているかなきみだよ)

ねえ、気づいているかなキミだよ

(ありがと)

ありがと

(さよなら)

さよなら

(はいけい)

拝啓

(なきむしだったあのころのぼくへ)

泣き虫だったあの頃のボクへ

(ねがいごとならもうかなったよ)

願い事なら　もう叶ったよ

(いつの)

い　　つ　　の

(まにか)

ま　　に　　か

(あめはあがっていてきょうはほしぞらがきれいだ)

雨はあがっていて　今日は星空が綺麗だ

(なんだかくるしいのはどうして？)

なんだか苦しいのは　どうして？

(せいぞうがほのあわくゆらぐ)

星像が仄淡く揺らぐ

(いざよいしーいんぐ)

十　六　夜　シ　ー　イ　ン　グ

(ねえ、ぼくはつよくなれたのかな？)

ねえ、僕は強くなれたのかな？

(＿＿＿きみといういんりょくにひかれながら)

＿＿＿キミという引力に引かれながら