たられば

(もしもぼくがてんさいだったならたったひとつだけめいさくをつくる)

もしも僕が天才だったなら　たった一つだけ名作を作る

(しぬまであそべるかねをてにいれてそれこそしぬまであそんでくらす)

死ぬまで遊べる金を手に入れて　それこそ死ぬまで遊んで暮らす

(もしもぼくがおうさまだったならきらいなやつはぜんいんきえてもらう)

もしも僕が王様だったなら　嫌いな奴は全員消えてもらう

(ぼくいがい、みんないなくなるかもなならぼくがきえたほうがはやいか)

僕以外、皆居なくなるかもな　なら僕が消えたほうが早いか

(あなたのねむったかおみていたらこんなぼくも)

あなたの眠った顔見ていたら　こんな僕も

(わるくはないなっておもえたんだ)

悪くはないなって思えたんだ

(ないものねだりのつきないたわごと)

無い物ねだりの　尽きない戯言

(もしもぼくのあたまがよかったらだいがくにいってべんきょうするよ)

もしも僕の頭が良かったら　大学に行って勉強するよ

(りっぱなしごとでおやこうこうしてりょうしんがよろこぶかおがみたかった)

立派な仕事で親孝行して　両親が喜ぶ顔が見たかった

(もしもぼくがやさしいひとだったらこまってるひとはぜんいんたすける)

もしも僕が優しい人だったら　困ってる人は全員助ける

(みてみぬふりですどおりしてみじめなきもちになるのは、もういやだ)

見て見ぬ振りで素通りして　惨めな気持ちになるのは、もう嫌だ

(もしもぼくがはなしじょうずだったらしんやらじおのぱーそなりてぃーになる)

もしも僕が話し上手だったら　深夜ラジオのパーソナリティーになる

(どこかのだれかのつらいいちにちをえがおでおわらせるひとになる)

どこかの誰かの辛い一日を　笑顔で終わらせる人になる

(あなたのねむったかおみていたらこんなぼくも)

あなたの眠った顔見ていたら　こんな僕も

(わるくはないなっておもえたんだ)

悪くはないなって思えたんだ

(ないものねだりのつきないたわごと)

無い物ねだりの　尽きない戯言

(もしもぼくがみゅーじしゃんだったならことばにならないことばをつむぐ)

もしも僕がミュージシャンだったなら　言葉にならない言葉を紡ぐ

(だれもきいたことないせんりつでそんなことかんがえていたっけな)

誰も聞いた事無い旋律で　そんな事考えていたっけな

(もしもぼくがめいいだったならおやじのびょうきはぼくがなおす)

もしも僕が名医だったなら　親父の病気は僕が直す

(てれくさいからいわないけどなそういうとこばっかりにてるよな)

照れくさいから言わないけどな　そういうとこばっかり似てるよな

(あなたのねむったかおみていたらこんなぼくも)

あなたの眠った顔見ていたら　こんな僕も

(わるくはないなっておもえたんだ)

悪くはないなって思えたんだ

(ないものねだりのつきないたわごと)

無い物ねだりの　尽きない戯言

(もしもぼくがかみさまだったならきどあいらくのどとあいをなくす)

もしも僕が神様だったなら　喜怒哀楽の怒と哀を無くす

(きとらくだけでわらっていきていてそれはきっとぜいたくなことじゃない)

喜と楽だけで笑って生きていて　それはきっと贅沢な事じゃない

(もしもぼくがうまれかわれるならもういちどだけぼくをやってみる)

もしも僕が生まれ変われるなら　もう一度だけ僕をやってみる

(しっぱいもこうかいもしないようにでもそれははたしてぼくなんだろうか)

失敗も後悔もしないように　でもそれは果たして僕なんだろうか