怖い話《勘違い》
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問題文
(ついこのまえ、とないでゆうじんとおさけをたしなんでいたら、)
ついこの前、都内で友人とお酒を嗜んでいたら、
(きづくとしゅうでんもなくなってしまい、かえれるところまででんしゃでかえって、)
気付くと終電もなくなってしまい、帰れるところまで電車で帰って、
(あとはたくしーというしゅだんをとることにした。)
後はタクシーという手段を取ることにした。
(さいわいなことにもよりえきから3えきほどてまえまでいくことができて、たくしーだいも)
幸いな事に最寄駅から3駅ほど手前まで行くことが出来て、タクシー代も
(やすあがりだなぁなどとかんがえながらたくしーのりばまでむかおうとしたとき、)
安上がりだなぁなどと考えながらタクシー乗り場まで向かおうとした時、
(きゅうににょういがおそってきたので、かいさつないのといれでようをたすことに。)
急に尿意が襲ってきたので、改札内のトイレで用を足すことに。
(あしたもはやかったので、あしばやにたくしーのりばまでいくと、)
明日も早かったので、足早にタクシー乗り場まで行くと、
(ちょうどきゃくをのせたたくしーがいってしまったばかりだった。)
丁度客を乗せたタクシーが行ってしまったばかりだった。
(ちばのいなかえきなこともあり、ひととおりきゃくをのせてしまったせいか、)
千葉の田舎駅なこともあり、人通り客を乗せてしまったせいか、
(たくしーのりばはしーんとしていて、)
タクシー乗り場はシーンとしていて、
(ひとりでたくしーがくるのをまつはめになった。)
一人でタクシーが来るのを待つ羽目になった。
(10ぷんほどしてたくしーがとうちゃくしたので、のりこみ、)
10分程してタクシーが到着したので、乗り込み、
(「まるまるえきまでおねがいします!」とこえをかけたら、)
「○○駅までお願いします!」と声を掛けたら、
(50だいこうはんらしきうんてんしゅが、ちいさく「はい。」とこたえた。)
50代後半らしき運転手が、小さく「はい。」と答えた。
(はしりはじめてすぐに、「きゅうどうをとおったほうがちかいので、そちらでかまいませんか?」)
走り始めてすぐに、「旧道を通った方が近いので、そちらで構いませんか?」
(ときかれたので、このちいきにくわしくないわたしは(さいきんひとりぐらしをはじめた)、)
と聞かれたので、この地域に詳しくない私は(最近一人暮らしを始めた)、
(わかりましたといわざるをえなかった。)
分かりましたと言わざるを得なかった。
(しばらくはおおどおりをすすんでいたたくしーもしだいにひとけのないみちへとすすんでいき、)
暫くは大通りを進んでいたタクシーも次第に人気のない道へと進んでいき、
(わりましになっているめーたーのあがりぐあいにいらだちながら、)
割増しになっているメーターの上がり具合に苛立ちながら、
(「こいつ、ほんとうにちかみちしてくれてんのか?」とおもいはじめたころ、)
「こいつ、本当に近道してくれてんのか?」と思い始めた頃、
(とくにこちらからなにもいっていないのに、うんてんしゅがひとりでぶつぶつしゃべりはじめた。)
特にこちらから何も言っていないのに、運転手が一人でブツブツ喋り始めた。
(なにをいっているのかはきこえないほどのちいさなこえ。)
何を言っているのかは聞こえない程の小さな声。
(みぶりてぶりもあわさっていて、なんだかきみがわるかった。)
身振り手振りも合わさっていて、何だか気味が悪かった。
(たくしーはどんどんひとけのないみちをすすんでいく。)
タクシーはどんどん人気のない道を進んでいく。
(わたしは、たくしーにのったさい、かならずしつもんしていることがある。)
私は、タクシーに乗った際、必ず質問している事がある。
(いままでのせたゆうめいじんとこわいたいけんだんだ。)
今まで乗せた有名人と怖い体験談だ。
(ぶつくさいっているうんてんしゅに、)
ブツクサ言っている運転手に、
(「うんてんしゅさん、いままでのせたひとでだれかゆうめいなかたはいらっしゃいますか?」)
「運転手さん、今まで乗せた人で誰か有名な方はいらっしゃいますか?」
(ときいてみたが、がんむし。)
と聞いてみたが、ガン無視。
(あいかわらずひとりでぶつくさいうばかりでこたえるきがないことがわかった。)
相変わらず一人でブツクサ言うばかりで答える気がない事が分かった。
(なんだこいつ・・・とおもったが、つづけて、)
なんだこいつ・・・と思ったが、続けて、
(「じゃあ、なにかこわいはなs」といいかけたとき)
「じゃあ、何か怖いはなs」と言いかけた時
(こまくがやぶれるくらいおおきなこえで)
鼓膜が破れるくらい大きな声で
(「あ”り”ま”す”よ!!!!!!!!」と。)
「あ”り”ま”す”よ!!!!!!!!」と。
(わたしはおそろしくなって、とっさにふるえごえでおろしてほしいといおうとしたが、)
私は恐ろしくなって、咄嗟に震え声で降ろしてほしいと言おうとしたが、
(ときすでにおそし。うんてんしゅがにやにやしながらこわいはなしをはじめてしまった。)
時既に遅し。運転手がニヤニヤしながら怖い話を始めてしまった。
(そのはなしがこうだ。いかうんてんしゅのはなし。)
その話がこうだ。以下運転手の話。
(「むかーし。むかし。あるところに、むすめをはらませたあげく、)
「むかーし。むかし。ある所に、娘を孕ませた挙句、
(じさつにおいこんだひとりのおとこがいたそうな。)
自殺に追い込んだ一人の男がいたそうな。
(かのじょのちちおやはそのおとこをさがすべく、たくしーうんてんしゅをはじめてそのおとこが)
彼女の父親はその男を探すべく、タクシー運転手を始めてその男が
(のってくるのをずっとまっているそうな。めでたしめでたし。」)
乗ってくるのをずっと待っているそうな。めでたしめでたし。」
(しんぞうがとまるかとおもった。こいつ。やばいやつだ。)
心臓が止まるかと思った。こいつ。やばいやつだ。
(そうおもってあたりをみわたすと、たくしーはたてもののないへいちをはしっている。)
そう思って辺りを見渡すと、タクシーは建物のない平地を走っている。
(わたしはすぐさまうんてんしゅに、)
私はすぐさま運転手に、
(「なんなんですか!ここでいいのでおろしてください!」)
「なんなんですか!ここでいいので降ろしてください!」
(とつげ、つりはけっこうとおかねをはらってたくしーをおりた。)
と告げ、釣りは結構とお金を払ってタクシーを降りた。
(おりるときにうんてんしゅは、「すいません。」)
降りる時に運転手は、「すいません。」
(とぼそっというと、れしーとをむりやりおしつけてきた。)
とボソッと言うと、レシートを無理矢理押し付けてきた。
(たくしーはしずかにはしりさっていった。)
タクシーは静かに走り去っていった。
(かすかにみえるあかりをめざしてあるいていると、みおぼえのあるけしきがひろがった。)
微かに見える灯りを目指して歩いていると、見覚えのある景色が広がった。
(なーんだ。ちゃんとまるまるえきにむかってくれてたのか。)
なーんだ。ちゃんと○○駅に向かってくれてたのか。
(それにしても、むすめがはらんでじさつか・・・ほんとうだとしたらかわいそうに・・・)
それにしても、娘が孕んで自殺か・・・本当だとしたら可哀想に・・・
(ふとさっきもらったれしーとにめをやった。)
ふとさっき貰ったレシートに目をやった。
(れしーとのうらにはしろくろのわたしとよくにたおとこのしゃしんがはりつけられており、)
レシートの裏には白黒の私とよく似た男の写真が貼り付けられており、
(くろのまじっくでこうかかれていた。)
黒のマジックでこう書かれていた。
(おまえだろ?)
お前だろ?
(15めーとるほどうしろでくらくしょんがいっかいなった。)
15メートル程後ろでクラクションが一回鳴った。
(うんてんしゅがなみだをうかべながらにやにやしていた。)
運転手が涙を浮かべながらニヤニヤしていた。