シャッタードール

(「だれもが、あたりまえにくらしをあたえられとつぜん、)

「誰もが、当たり前に暮らしを与えられ突然、

(むほうちたいにほうりこまれてしまうにんぎょうです。」)

無法地帯に放り込まれてしまう人形です。」

(そうやってわりきることができたならばどうだい)

そうやって割り切ることが出来たならばどうだい

(ね、ね　どんだけらくになれるんだろうね)

ね、ね　どんだけ楽になれるんだろうね

(「いいことばかりのゆめからにげだしたあたしは、)

「いいことばかりの夢から逃げ出したあたしは、

(こたえなどしらないままこどくであそびつづける。」)

答えなど知らないまま孤独で遊び続ける。」

(なんべんとたちどまってしまうみちの)

何遍と立ち止まってしまう道の

(つづきがわからなくなってしまっていた)

続きがわからなくなってしまっていた

(まばたきしてあたしにやきつけて)

瞬きしてあたしに灼き付けて

(「それでいいわ」ってわらうあなたを)

「それでいいわ」って笑うあなたを

(わすれさってしまわぬように)

忘れ去ってしまわぬように

(わすれさってしまわぬように)

忘れ去ってしまわぬように

(きがすむまでくりかえすの)

気が済むまで繰り返すの

(またきょうもあたしにやきつけて、)

また今日もあたしに灼き付けて、

(うまれもったあいでんてぃてぃを！)

生まれ持ったアイデンティティを！

(それだけでいいよ)

それだけでいいよ

(みなれないことばたちをかかえこんだよるのむこう)

見慣れない言葉たちを抱え込んだ夜の向こう

(つなげないもどかしさで、またひとりうなだれて)

繋げないもどかしさで、またひとり項垂れて

(ぼんじんのわるあがきでもってしたきょうのきせつも、さ)

凡人の悪足掻きで以ってした今日の季節も、さ

(うそみたいにねはじけとぶから)

ウソみたいにね　弾け飛ぶから

(「ね、ね)

「ね、ね

(いいことばかりのゆめからにげだしたあたしは、)

いいことばかりの夢から逃げ出したあたしは、

(なにもかもうしなったままここであそびつづける。」)

何もかも失ったままここで遊び続ける。」

(そんないまをのこそうと)

そんな今を残そうと

(めをこらしているあなたのすがた、まるでにんぎょうだ)

目を凝らしているあなたの姿、まるで人形だ

(そしてあたしにやきつける、)

そしてあたしに灼き付ける、

(「これでいいの？」ってゆれるこころも。)

「これでいいの？」って揺れる心も。

(みうしなってしまっていいよ)

見失ってしまっていいよ

(みうしなってしまっていいよ)

見失ってしまっていいよ

(あとはこわれるだけだから)

あとは壊れるだけだから

(またきょうもあたしにやきつけて)

また今日もあたしに灼き付けて

(そのふぁいんだーごしにみえるものを)

そのファインダー越しに見えるモノを

(それだけでいいから)

それだけでいいから

(ぼんようなゆうしてっせん)

凡庸な有刺鉄線

(きょうかいせんじょうのにんげん)

境界線上の人間

(いつもからまわり)

いつも空回り

(なに　いきがってるんだろう)

何　いきがってるんだろう

(ひとりないていた)

ひとり泣いていた

(あなたまでもそう)

あなたまでもそう

(いまとなっちまっちゃ、もう)

今となっちまっちゃ、もう

(おもいだせないよ)

思い出せないよ

(まばたきしてあなたにやきつける)

瞬きしてあなたに灼き付ける

(「それでいいわ」ってわらうあたしを)

「それでいいわ」って笑うあたしを

(わすれさってしまっていいよ)

忘れ去ってしまっていいよ

(わすれさってしまっていいよ)

忘れ去ってしまっていいよ

(きがすむまでくりかえすよ)

気が済むまで繰り返すよ

(またきょうもあたしをやきつけて)

また今日もあたしを灼き付けて

(うまれもったあいでんてぃてぃも)

生まれ持ったアイデンティティも

(きがつけば、ほら)

気が付けば、ほら

(「あたりまえだとおもってたんだ)

「当たり前だと思ってたんだ

(うらもおもても、)

裏も表も、

(どちらもそう。)

どちらもそう。

(ならば、いっそすべてをゆるして)

ならば、いっそ全てを許して

(そのゆめからにげだしてよ！」)

その夢から逃げ出してよ！」

(あたりまえだとおもってたんだ)

当たり前だと思ってたんだ