アレとコレと、女の子

(おどるおんなのこは、きれいなめのむこうでどぎついかんじょう、)

踊る女の子は、綺麗な眼の向こうでどぎつい感情、

(めらめらこがしながらしった　こころにやきついたふあんを)

めらめら焦がしながら知った　心に焼き付いた不安を

(まちくたびれのよるはいっそ、あけてしまえばかなしいきょうで)

待ちくたびれの夜はいっそ、明けてしまえば哀しい今日で

(ふらふら、おとしそなみらいを、てのひらのなかでつぶした！)

ふらふら、落としそな未来を、掌の中で潰した!

(そこでおんなのこがゆらいだ、みなもからはねたきたいを)

其処で女の子が揺らいだ、水面から跳ねた期待を

(ゆらゆら、うつしてはしずんだこころがいまもぐしょぬれだ)

ゆらゆら、映しては沈んだ心が今もぐしょ濡れだ

(たよりきっても、いまはいないよ？)

頼り切っても、今はいないよ?

(なきむしのわらいごえなんて、さ)

泣き虫の笑い声なんて、さ

(けらけら、こぼしてはいたんだおもいを、そう、あざむいてるんだ)

けらけら、零しては傷んだ思いを、そう、欺いてるんだ

(まっています、のおもいだって)

待っています、の思いだって

(いまとなっちゃぼんやりかすんで)

今となっちゃぼんやり霞んで

(まず、たりない。)

まず、足りない。

(そんな、いまをさいて、ゆめえがいて、どこにあいをうたっていくんだ？)

そんな、今を裂いて、夢描いて、何処に愛を唄っていくんだ?

(あれがどうだい、これをちょうだい、)

アレがどうだい、コレをちょうだい、

(そろそろやかましいや)

そろそろ喧しいや

(まいねいむいず？)

マイネイムイズ?

(「ひさしく、おあいしていませんね。」)

「久しく、お会いしていませんね。」

(どうにもこうにも、やりきれないな)

どうにもこうにも、やりきれないな

(「おどるおんなのこは、うれいにまみれきったおさないあいじょう、)

「踊る女の子は、憂いに塗れ切った幼い愛情、

(くらくらになっても、わらってのみつづけていました。」)

くらくらになっても、笑って飲み続けていました。」

(そんなうわさをかぜにきいた、みなみなしてきょうみはないの？)

そんな噂を風に聞いた、皆々して興味はないの?

(ぱらぱらっとふってくるきょうをてのひらのうえでむだにした)

ぱらぱらっと降ってくる今日を掌の上で無駄にした

(「いたってふつうのことばにだって、かのじょはいて。)

「至って普通の言葉にだって、彼女は居て。

(めをふせてさけんだ。なきたいんだと。」)

目を伏せて叫んだ。泣きたいんだと。」

(そして、ただえがいたおとにそって、だれのあいをになっていくんだ？)

そして、ただ描いた音に沿って、誰の愛を担っていくんだ?

(あれもしたいが、これもしたいな。)

アレもしたいが、コレもしたいな。

(わがままにおぼれて！)

我侭に溺れて!

(「あいむふぁいん、)

「アイムファイン、

(いますぐにでもとおくへいきたいねえ。」)

今すぐにでも遠くへ行きたいねえ。」

(すどおりのきたいなど、ございませんよ。)

素通りの期待など、御座いませんよ。

(そんなぼくをきらって、きみをまって、)

そんな僕を嫌って、君を待って、

(ここにあいをやいていくんだ？)

此処に愛を灼いていくんだ?

(あれがどうだい、これがそうかい？)

アレがどうだい、コレがそうかい?

(こたえ、わからないや)

答え、解らないや

(まいねいむいず？)

マイネイムイズ?

(ひさしくおあいしていませんね。)

久しくお会いしていませんね。

(どうしてなんだろう)

どうしてなんだろう

(どうしてなんだ？？？？？)

？？？？？