賭け-2-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 はく 7468 7.7 96.6% 530.2 4102 142 83 2025/03/19
2 berry 7042 7.2 97.0% 557.2 4045 121 83 2025/03/19

関連タイピング

問題文

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(さいしょのせんえんでししょうはほとんどこやくがそろわず、あっというまにこうかんしたごじゅうまいの)

最初の千円で師匠は殆ど小役が揃わず、あっという間に交換した五十枚の

(めだるがなくなる。「なくなったぞ」そうですね。これからですよ。)

メダルが無くなる。「無くなったぞ」そうですね。これからですよ。

(「そうか」ふたりならんでぺちぺちとすとっぷぼたんをおしていく。)

「そうか」二人並んでペチペチとストップボタンを押していく。

(「またなくなったぞ」そうですね。)

「また無くなったぞ」そうですね。

(いちいちうるせぇな、とおもいながらまわっているりーるのどのへんを)

いちいちうるせぇな、と思いながら回っているリールのどの辺を

(ねらってぼたんをおせばよいかせつめいしていると、おれのだいのほうにりーちめが)

狙ってボタンを押せば良いか説明していると、俺の代の方にリーチ目が

(しゅつげんした。ゆびをさして、しろいななのえがらがふたつかさなっていることをこうふんぎみに)

出現した。指をさして、白い7の絵柄が二つ重なっていることを興奮気味に

(まくしたてる。こんどはししょうのほうが「うるせぇな」というかおをした。)

捲し立てる。今度は師匠の方が「うるせぇな」という顔をした。

(おれはじっくりともったいぶっていちまいだけめだるをとうにゅうし、まんなか、)

俺はじっくりともったいぶって一枚だけメダルを投入し、真ん中、

(みぎ、ひだりのじゅんばんにぼたんをおしてあおいななえがらをそろえた。)

右、左の順番にボタンを押して青い7絵柄を揃えた。

(bigぼーなすだ。)

BIGボーナスだ。

(はでなbgmとともにじゃらじゃらとしたさらにこぼれおちてくるめだるを、)

派手なBGMとともにジャラジャラと下皿にこぼれ落ちてくるメダルを、

(ししょうがよこめでうらやましそうにみている。)

師匠が横目で羨ましそうに見ている。

(さんびゃくまいほどでたところでぼーなすがおわり、さらにめだるをにひゃくまいいじょう)

三百枚ほど出たところでボーナスが終わり、さらにメダルを二百枚以上

(かくとくすることのできるctというおまけにとつにゅうするかどうかのわけれめとなる)

獲得することのできるCTというおまけに突入するかどうかの分けれ目となる

(ちゅうせんるーれっとがすぐさまはじまった。)

抽選ルーレットがすぐさま始まった。

(とつにゅうかくりつはにぶんのいちだ。おれはいのりをこめてりーるかぶのledのこうそくいどうを)

突入確率は二分の一だ。俺は祈りを込めてリール下部のLEDの高速移動を

(おいかける。)

追いかける。

(ctにとつにゅうしてからのぼーなすれんちゃんがこのだいのきもであり、)

CTに突入してからのボーナス連荘がこの台のキモであり、

(めだるたいりょうかくとくのきばくざいなのだ。だがおれのねがいもむなしくるーれっとは)

メダル大量獲得の起爆剤なのだ。だが俺の願いも空しくルーレットは

など

(はずれぞーんでていしし、だいのおとはきえた。)

ハズレゾーンで停止し、台の音は消えた。

(じゅんおしさぼてんいじというわざをししょうにみせたかったのにとかたをおとすと、)

順押しサボテン維持という技を師匠に見せたかったのにと肩を落とすと、

(そのししょうはとなりでぷっとわらった。なにもしらなくても、)

その師匠は隣でプッと笑った。なにも知らなくても、

(なにかだめだったらしいというのがわかったようだ。)

なにか駄目だったらしいというのが分かったようだ。

(いっぱつだいをなぐってからぞっこうする。)

一発台を殴ってから続行する。

(それからふたりのだいはいたってしずかなもので、)

それから二人の台はいたって静かなもので、

(まったくあたりそうなけはいがなかった。)

全く当たりそうな気配がなかった。

(いちまんえんをとかしてしまったししょうがだんだんとふきげんになってきて、)

一万円を溶かしてしまった師匠がだんだんと不機嫌になってきて、

(ほかのだいをきょろきょろとみはじめる。)

他の台をキョロキョロと見始める。

(「あっちのだい、900かいもまわしてる。そろそろでるころじゃないか。)

「あっちの台、900回も回してる。そろそろ出る頃じゃないか。

(うつろうかな」でーたかうんたーをみあげてそういうのだ。)

移ろうかな」データカウンターを見上げてそう言うのだ。

(おれはそのしゅんかんにあたまにうかんだことばにおもわずふきだしそうになる。)

俺はその瞬間に頭に浮かんだ言葉に思わず吹き出しそうになる。

(「そういうの、おかるとっていうんですよ」)

「そういうの、オカルトっていうんですよ」

(ししょうはきょとんとしている。なんだかとてもおかしい。)

師匠はきょとんとしている。なんだかとてもおかしい。

(けっきょくふたりともそれからいちどもあたらず、それぞれにまんえんいじょうまけてしまった。)

結局二人ともそれから一度も当たらず、それぞれ二万円以上負けてしまった。

(さいしょはじぶんのまけにはらをたてていたが、やがてししょうにもうしわけないことをした)

最初は自分の負けに腹を立てていたが、やがて師匠に申し訳ないことをした

(というきもちがわいてきて、みせをでたとこであたまをさげた。)

という気持ちが湧いてきて、店を出た所で頭を下げた。

(「まあべつにいいよ。べんきょうになったし」)

「まあ別にいいよ。勉強になったし」

(やけにしゅしょうだ。)

やけに殊勝だ。

(「それより・・・・・」ときゅうにしんけんなかおになってこえをおとす。)

「それより・・・・・」と急に真剣な顔になって声を落とす。

(「べつのだいで2000かいもまわしてあたってなかったのがあったんだけど、)

「別の台で2000回も回して当たってなかったのがあったんだけど、

(あれはどのくらいまけてるんだ」)

あれはどのくらい負けてるんだ」

(ざっとけいさんする。)

ざっと計算する。

(「ななまんえんくらいです」)

「七万円くらいです」

(そのだいはおれもきになっていて、かえるまえにでーたかうんたーをちぇっくしたが、)

その台は俺も気になっていて、帰る前にデータカウンターをチェックしたが、

(いちにちたんいでもひどいしたむきぐらふになっていた。)

一日単位でも酷い下向きグラフになっていた。

(ざっとに、さんまんえんはまけているだろう。それをせつめいする。)

ざっと二、三万円は負けているだろう。それを説明する。

(「ずっとまけがつづいてしゃっきんづけになっているようなにんげんには・・・・・)

「ずっと負けが続いて借金漬けになっているような人間には・・・・・

(いのちにとどくがくだな」)

命に届く額だな」

(れいこくなくちょうでししょうはいった。)

冷酷な口調で師匠は言った。

(「さいきんかってるらしいけど、それだけかてるってことはそれいじょうに)

「最近勝ってるらしいけど、それだけ勝てるってことはそれ以上に

(まけてるにんげんがいるってことだな」)

負けてる人間がいるってことだな」

(とうぜんのことだが、ぱちんこ・ぱちすろにのめりこんでいるおれたちのような)

当然のことだが、パチンコ・パチスロにのめり混んでいる俺たちのような

(にんげんはしばしばつごうよくそれをわすれてしまう。)

人間はしばしば都合よくそれを忘れてしまう。

(ゆかいではないぶぶんをつかれておれはだまった。)

愉快ではない部分を突かれて俺は黙った。

(「ぎゃんぶるせいがあたってはいりすく・はいりたーんになればなるほど)

「ギャンブル性が当たってハイリスク・ハイリターンになればなるほど

(きゃくたんかがあがってとくをするのはみせがわじゃないか。)

客単価があがって得をするのは店側じゃないか。

(そのぶん、きゃくがわりをくってるんだろう。ばかばかしいじゃないか」)

その分、客が割りを喰ってるんだろう。バカバカしいじゃないか」

(いわれなくてもわかってる。いや、わかっているつもりだった。)

言われなくても分かってる。いや、分かっているつもりだった。

(それでもいちどたいきんをつかんでしまうと、またかてるようなきになってしまうのだ。)

それでも一度大金を掴んでしまうと、また勝てるような気になってしまうのだ。

(よかぜにふかれながらみせのそとをあるいていると、)

夜風に吹かれながら店の外を歩いていると、

(ししょうがきゅうにあたりをうかがうようなけはいをみせ、)

師匠が急に当たりを伺う様な気配を見せ、

(あしばやできたみちとぎゃくほうこうにすすみだした。なにかをかんじとったらしい。)

足早で来た道と逆方向に進み出した。なにかを感じ取ったらしい。

(みせのうらてがわで、ふだんはほとんどひともとおらないようなこみちがあるだけのはず。)

店の裏手側で、普段は殆ど人も通らないような小道があるだけのはず。

(けれどししょうはなにかにみちびかれるようにそちらへまようことなくむかう。)

けれど師匠はなにかに導かれるようにそちらへ迷うことなく向かう。

(くらい。そばをとおるりったいこうさどうろをのかげになっていて、)

暗い。そばを通る立体交差道路をの影になっていて、

(いっそうくらさをかんじるいちかくだ。)

いっそう暗さを感じる一角だ。

(ししょうはそのなかほどでじめんをみおろし、たちどまる。)

師匠はその中ほどで地面を見下ろし、立ち止まる。

(おれもならんでそのどうろのいってんをみる。)

俺も並んでその道路の一点を見る。

(くらくてよくわからないが、くろいしみがあすふぁるとにこびりついているようだ。)

暗くてよく分からないが、黒い染みがアスファルトにこびりついているようだ。

(おれははっとしてずじょうにめをやる。)

俺はハッとして頭上に目をやる。

(じょうへきのようなみせのがいへきがしかいをおおい、そのうえはよぞらでとぎれている。)

城壁のような店の外壁が視界を覆い、その上は夜空で途切れている。

(あのうえはたしかちゅうしゃじょうのおくじょうだ。)

あの上は確か駐車場の屋上だ。

(いつだったか、ついさいきんとびおりじさつをしたひとのうわさをきいた。)

いつだったか、つい最近飛び降り自殺をした人の噂を聞いた。

(みせでまけたきゃくが、まだごぜんちゅうだというのにおくじょうからこのせまいどうろに)

店で負けた客が、まだ午前中だというのに屋上からこの狭い道路に

(みをなげてしんだと。)

身を投げて死んだと。

(ここがそのげんばか。このしみは、いまだとれないちなのだろうか。)

ここがその現場か。この染みは、未だ取れない血なのだろうか。

(いやなものをみてしまったおれは、こころがずんとおもくなったきがした。)

嫌なものを見てしまった俺は、心がズンと重くなった気がした。

(「しをえらぶということは、かけだ」)

「死を選ぶということは、賭けだ」

(ししょうがこちらをむく。)

師匠がこちらを向く。

(「しゃっきんでどんなにくびがまわらなかろうが、しんでしまえばそのくるしみから)

「借金でどんなに首が回らなかろうが、死んでしまえばその苦しみから

(かいほうされるはず、というむいしきのかけ」)

解放されるはず、という無意識の賭け」

(「かけ」おうむのようにふくしょうする。)

「賭け」オウムのように復唱する。

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