不格好

(ほんとうのところはねわたしはさびしかっただけなのに)

本当のところはね　私は寂しかっただけなのに

(だましだましみてみぬふり)

騙し　騙し　見て見ぬふり

(だからせいもしもこんがらがって)

だから生も死もこん絡がって

(ばかざくらまんかいのしゅらがこころをかきみだす)

馬鹿桜満開の修羅が心を搔き乱す

(のどがかわいてしかたがないがすずめもなかぬくれ)

喉が渇いて仕方ないが雀も泣かぬ暮れ

(よっぱらいのたわごとさけのさかなときえて)

酔っ払いに戯言　酒の肴と消えて

(きがつきゃつきがまんまるりんとあたりをてらして)

気が付きゃ月が真ん丸凛と辺りを照らして

(さあみなさまさけべ)

さぁ　皆様叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした！)

ほいじゃぁまた明日！

(だれかがわたしをわらっている)

誰かが私を嗤っている

(ざまあみなさあさけべ)

ざまァ見な　さぁ　叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした)

ほいじゃァまた明日！

(となりであなたもわらっていた)

隣で貴方も嗤っていた

(どっかでまだわらっている)

何処かでまだ嗤っている

(やみへおいでませ)

闇へおいでませ

(いちにのかんぱいで)

一・二・乾杯で

(ねこがほらふきふきだまり)

猫が法螺吹き吹き溜まり

(のっぺらぼうのじぞうわるだくみ)

のっぺらぼうの地蔵悪だくみ

(さかさづりにおんなとちどりあしがえせだんす)

逆さづりに女と千鳥足が似踊

(わたしゃあもうすかんぴんよとこいてしのびあしそろり)

私ァもう素寒貧よと放いて忍び足そろり

(みようみまねのいんぼうろん)

見様見真似の陰謀論

(あしをすくわれはじさらし)

足を掬われ恥さらし

(なけどせきららまったくのむだ)

泣けど赤裸々　全くの無駄

(すきっぱらがあえぐ)

空きっ腹が喘ぐ

(いぎょうきっかいなしんぞうおん)

異形奇ッ怪な心臓音

(かみもどうりもふけばちり)

神も道理も吹けば塵

(ようちなこうさしこう)

幼稚な交差思考

(ねえまってじがもきが)

ねぇ待って自我も飢餓

(いよいよきとう)

いよいよ祈祷

(さあみなさまさけべ)

さぁ　皆様叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした！)

ほいじゃァまた明日！

(だれかがわたしをわらっている)

誰かが私を嗤っている

(かまうこったないさけべ)

構うこったない　叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした！)

ほいじゃァまた明日！

(わたしはなんでもしっている)

私は何でも知っている

(たんがからんでとどこおる)

痰が絡んで滞る

(おいねえちゃんちょいときいてくれ)

おい姉ちゃん　ちょいと聞いてくれ

(このよはとうのむかしにはらをきられてむしのいき)

この世は疾うの昔に腹を切られて虫の息

(つぎのまくあいにゃわたしらのくびをもがれておだぶつの)

次の幕間にゃ私らの首を捥がれてお陀仏の

(ちゃんちゃらちゃんとしめくくる)

ちゃんちゃらちゃんと締めくくる

(だれもしらない)

誰も知らない

(さあみなさまさけべ)

さぁ　皆様叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした！)

ほいじゃァまた明日！

(だれかがわたしをわらっている)

誰かが私を嗤っている

(ざまあみなさあさけべ)

ざまァ見な　さぁ　叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(「ほいじゃあまたあした！」)

「ほいじゃぁまた明日！」

(わたしなんていなかったみたいに)

私なんていなかったみたいに

(ならわたしさまさけべ)

なら　私様叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(このよはばかばっかでいやにもなるけど)

この世は馬鹿ばっかで嫌にもなるけど

(どうでもいいわくさってんじゃない)

どうでもいいわ　腐ってんじゃない

(さけべ)

叫べ

(よいのよいのよいよいよい)

ヨイノ・ヨイノ・ヨイヨイヨイ

(ほいじゃあまたあした！)

ほいじゃぁまた明日！

(となりであなたがわらっていた)

隣で貴方が笑っていた

(どっかでまだわらっている)

何処かでまだ笑っている