刀 -7-

cicciさんのアカウント
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順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
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1 | berry | 7643 | 神 | 7.8 | 97.6% | 373.8 | 2926 | 69 | 60 | 2025/06/12 |
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問題文
(おなじようにえせれいのうしゃがよくつかうぎじゅつで、もっとちょくせつてきかつみもふたもないうらわざ。)
同じようにエセ霊能者が良く使う技術で、もっと直接的かつ身も蓋もない裏技。
(ほっとりーでぃんぐだったのだ。)
ホットリーディングだったのだ。
(そしてそのじょうほうをもとに、ししゃのれいとのこうしんをえんじてみせたわけか。)
そしてその情報を元に、死者の霊との交信を演じて見せたわけか。
(すごいとおもうとどうじに、なんだかやりくちがてなれていてきもちがわるかった。)
凄いと思うと同時に、なんだかやり口が手慣れていて気持ちが悪かった。
(このひと、そのみちでもやっていけるんじゃないかとおもってしまう。)
この人、その道でもやっていけるんじゃないかと思ってしまう。
(「しつれいしました」)
「失礼しました」
(ふすまがひらいて、またくらもちしがもどってきた。くすりでものんできたのか、)
襖が開いて、また倉持氏が戻ってきた。薬でも飲んできたのか、
(たしょうあおざめてはいるもののおちついたようすだった。)
多少青ざめてはいるものの落ち着いた様子だった。
(「たいへんごぶれいをもうしました。どうおきをわるくなさらずに」)
「大変ご無礼を申しました。どうお気を悪くなさらずに」
(ぼくらよりはるかにねんちょうしゃであるろうじんがあたまをさげるのをみて、)
僕らよりはるかに年長者である老人が頭を下げるのを見て、
(なんだかうしろめたいきになったが、おどおどしてるわけにもいかない。)
なんだか後ろめたい気になったが、おどおどしてるわけにもいかない。
(なるべくむひょうじょうをこころがけた。)
なるべく無表情を心がけた。
(「では、かたなをみても?」)
「では、刀を見ても?」
(「は、はい。こちらです」)
「は、はい。こちらです」
(あんないをうけてへやをで、ろうかをぬけてべつのへやへはいった。)
案内を受けて部屋を出、廊下を抜けて別の部屋へ入った。
(さっきとおなじようなつくりのわしつだが、さん、よんじょうぶんはゆうにひろい。)
さっきと同じような造りの和室だが、三、四畳分は優に広い。
(そしてしつないにはかたなかけだいがいくつもならべられており、)
そして室内には刀掛台がいくつも並べられており、
(そのどれにもそんざいかんのあるにほんとうがかざられていた。)
そのどれにも存在感のある日本刀が飾られていた。
(かぞえるとだいしょうあわせてじゅっぽん。ちょっとしたこうけいだ。)
数えると大小あわせて十本。ちょっとした光景だ。
(「すぐもどります」)
「すぐ戻ります」
(くらもちしはなにかにきづいたようなかおをしてへやからでていった。)
倉持氏はなにかに気付いたような顔をして部屋から出て行った。
(のこされたぼくらはそのばにたったままとうけんのたちならぶさまをながめる。)
残された僕らはその場に立ったまま刀剣の立ち並ぶ様を眺める。
(「なあ、あれ、まちがってるよ」)
「なあ、あれ、間違ってるよ」
(ししょうがおかしそうにゆびをさすので、なんだろうとおもったが)
師匠がおかしそうに指をさすので、なんだろうと思ったが
(そのさきにはしっこくのいっぽんかかりのだいにかざられたひとふりがある。)
その先には漆黒の一本掛の台に飾られた一振りがある。
(せがそっており、はらにあたるぶぶんがしたむきになっている。)
背が反っており、腹にあたる部分が下向きになっている。
(たのろっぽんはすべてぎゃくにはらをうわむきにでっぱらせている。)
他の六本はすべて逆に腹を上向きに出っ張らせている。
(ひとつだけかけかたがことなっているので、まちがっているとおもったらしい。)
一つだけ掛け方が異なっているので、間違っていると思ったらしい。
(「あれはたちですよ」)
「あれはタチですよ」
(こごえでちゅういする。)
小声で注意する。
(「え?」)
「え?」
(「たちです。ばっとうよりふるいかたのぶきです。うまにのってたたかうことをぜんていに)
「太刀です。抜刀より古い型の武器です。馬に乗って戦うことを前提に
(つくられたもので、はをしたにしたじょうたいでこしにつりさげてつかいます。)
作られたもので、刃を下にした状態で腰に吊り下げて使います。
(「はく」ってきいたことあるでしょう?いわゆるかたなのほうははをうえにして)
「佩く」って聞いたことあるでしょう?いわゆる刀の方は刃を上にして
(こしにさします。だからだいにかけるときもそれにあわせてるんです」)
腰に差します。だから台に掛ける時もそれにあわせてるんです」
(「なんでかたなははがうえなの」)
「なんで刀は刃が上なの」
(「いくささのときだけじゃなくて、ぶしがふだんからもちあるくものに)
「戦さの時だけじゃなくて、武士が普段から持ち歩くものに
(なっていったからですよ」)
なっていったからですよ」
(「もちあるくとなんではがうえなの」)
「持ち歩くとなんで刃が上なの」
(「しただととうしんのおもみではがさやのうちがわにあたっていたむからです」)
「下だと刀身の重みで刃が鞘の内側にあたって痛むからです」
(へえ。というかおをしてししょうはしきりにうなずいている。)
へえ。という顔をして師匠はしきりに頷いている。
(じつはてきとうにいったのだが、たぶんあたらずともとおからずのはずだ。)
実は適当に言ったのだが、たぶん当たらずとも遠からずのはずだ。
(それにしても、とぼくはすこしからだをひいた。)
それにしても、と僕は少し身体を引いた。
(とうぜん、それらはなかごをぬいたじょうたい、つまりはだかでならべてあるとおもっていたからだ。)
当然、それらは茎を抜いた状態、つまり裸で並べてあると思っていたからだ。
(かんていということばのいめーじがそうさせたのだが、しかしたしかによくかんがえてみると)
鑑定という言葉のイメージがそうさせたのだが、しかし確かによく考えてみると
(れいのうりょくでかんていするのだから、つかのうちがわにかくれているめいなどかくにんするひつようはない。)
霊能力で鑑定するのだから、柄の内側に隠れている銘など確認する必要はない。
(むしろよけいなせんにゅうかんをあたえ、かんていのしんぴょうせいをうたがうけっかになるだけだろう。)
むしろ余計な先入観を与え、官邸の信憑性を疑う結果になるだけだろう。
(このいらいにんはなかなかにしたたかなじんぶつだ。)
この依頼人はなかなかにしたたかな人物だ。
(ししょうがそのたちにちかづこうとしたときにくらもちしがもどってきた。)
師匠がその太刀に近づこうとした時に倉持氏が戻ってきた。
(てにぬのをもっている。)
手に布を持っている。
(そういえばきょうはむしあつさのせいでてもあせばんでいた。)
そう言えば今日は蒸し暑さのせいで手も汗ばんでいた。
(ということはさやからぬかせてはくれるようだ。)
ということは鞘から抜かせてはくれるようだ。
(ぬのをうけとり、あせをふく。ししょうもそれにならう。)
布を受け取り、汗を拭く。師匠もそれにならう。
(「ぬいても?」とかおをむけると、ろうじんはむごんでうなずいた。)
「抜いても?」と顔を向けると、老人は無言で頷いた。
(ぼくはひだりはしのくろくおちついたこしらえがいんしょうてきなひとふりをてにとった。)
僕は左端の黒く落ち着いた拵えが印象的な一振りを手に取った。
(そしてさやをもつひだりてをこしにひきつけ、みぎてでつかをにぎると)
そして鞘を持つ左手を腰に引きつけ、右手で柄を握ると
(むねをさやのなかですべらせながらまっすぐにぬいた。)
棟を鞘の中で滑らせながら真っ直ぐに抜いた。
(とうしんをみて、すぐにしろいもやのようなせんにきづいた。)
刀身を見て、すぐに白いもやの様な線に気付いた。
(もちてからななめにあがっている。)
持ち手から斜めに上がっている。
(みずかげだ、とおもった。)
水影だ、と思った。