泡色の街

(「みとれていたんだ、あなたのこころに。)

「見蕩れていたんだ、あなたの心に。

(たねをまいたんだ、わたしのこころで。」)

種を蒔いたんだ、わたしの心で。」

(いつのまにかのきょうはおなじようにかなしさでめをあけきれずにいる)

いつの間にかの今日は同じ様に哀しさで眼を開け切れずにいる

(「はろー、きこえていますか。)

「ハロー、聞こえていますか。

(こちらはかわらずかんちがいをいつも、くりかえしています。」)

此方は変わらず勘違いをいつも、繰り返しています。」

(いくせんのといがこたえをさがし、きょうもわるあがきをしている！)

幾千の問いが答えを探し、今日も悪足掻きをしている！

(とおまわって、わけあっていきをしてみたりって。)

遠回って、理由有って息をしてみたりって。

(うるさいなあ、もどかしいなあ、だけじゃないけど)

うるさいなあ、もどかしいなあ、だけじゃないけど

(じょうだんをわけあっていければいいな。と、おもいをつめて)

冗談を分け合っていければ良いな。と、思いを詰めて

(ぼくのこえを、いま、あわいろのそらにとばそう、いま。)

僕の声を、今、泡色の空に飛ばそう、今。

(ふわり、とけてしまっても。)

ふわり、溶けてしまっても。

(そう、いま、こがねいろにぬれたおもいを)

そう、今、黄金色に濡れた思いを

(わすれてしまえ)

忘れてしまえ

(ふっとしたきたいがわたしをこわしていく、)

ふっとした期待がわたしを壊していく、

(ことばでかなでていたいみをうしなって。)

言葉で奏でていた意味を失って。

(いいかげんなきもちはうそぶきながらも、ただただころがりつづける)

いい加減な気持ちは嘯きながらも、ただただ転がり続ける

(どうしたって？はぐれたって？)

どうしたって？はぐれたって？

(まちがっていたのかって？)

間違っていたのかって？

(さんざんないまをけってあるきたいけど)

散々な今を蹴って歩きたいけど

(はきだしたかんじょうの、おもいの、しょうたいをにぎりしめたてをほどけ)

吐き出した感情の、思いの、正体を握り締めた手をほどけ

(そう、いまひとりきりさけんだこえを、いま。)

そう、今独りきり叫んだ声を、今。

(ここになげすてるよ。)

ここに投げ捨てるよ。

(そう、いま、あきたりぬままのきのうなどわすれてしまおう)

そう、今、飽き足りぬままの昨日など忘れてしまおう

(みとれていたんだ)

見蕩れていたんだ

(あなたのこころに)

あなたの心に

(たねをまいたんだ)

種を蒔いたんだ

(わたしのこころで)

わたしの心で

(いつのまにかのきょうはおなじようにかなしさでめをあけきれずにいる。)

いつの間にかの今日は同じ様に哀しさで眼を開け切れずにいる。

(そう、いま！)

そう、今！

(あわいろのうたをとばそう、いま。)

泡色の唄を飛ばそう、今。

(ふわり)

ふわり

(きえてしまっても。)

消えてしまっても。

(そう、いま、こがねいろにぬれたおもいを)

そう、今、黄金色に濡れた思いを

(わすれてしまえ！)

忘れてしまえ！