怖い話《あの日の連絡》3

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問題文
(「でんわしようとおもっていたとこだ。こっちにかえってくるんだろ?」)
「電話しようと思っていたとこだ。こっちに帰ってくるんだろ?」
(「ああ、そのつもりでにもつじゅんびしていた」)
「ああ、そのつもりで荷物準備していた」
(aのおやからへんなでんわがあったことはとりあえずだまっておいた。)
Aの親から変な電話があったことはとりあえず黙っておいた。
(「そうか、じつはな、いまそっちにむかっているんだ。おまえになにかないかしんぱいでな。)
「そうか、実はな、今そっちに向かっているんだ。お前に何かないか心配でな。
(くるまとばしてる。えーと、まるまるのあぱーとにいるのか?」)
車飛ばしてる。えーと、〇〇のアパートにいるのか?」
(「ああ、いまあぱーとにいるよ」)
「ああ、今アパートにいるよ」
(「そうか、いやもしかしたらかのじょさんのところにいるかもとおもってな。)
「そうか、いやもしかしたら彼女さんのところにいるかもと思ってな。
(もうすぐつくからまっていてくれないか。はなしはそこでな」)
もうすぐ着くから待っていてくれないか。話はそこでな」
(「ああわかった、まってるよ」)
「ああ分かった、待ってるよ」
(ここででんわがきれた。)
ここで電話が切れた。
(むかえにきてくれるのか、しょうじきたすかった。)
迎えに来てくれるのか、正直助かった。
(ひとりではこころぼそかったところだ。)
一人では心細かったところだ。
(おれになにかないかしんぱいか、しょうじきそんなことばをかけてくれるとはいがいだった。)
俺に何かないか心配か、正直そんな言葉をかけてくれるとは意外だった。
(おやじはわりとおれにむかんしんだったから。)
親父は割と俺に無関心だったから。
(でも、なんだかんだいっていざというときはおれをしんぱいしてくれるのか。)
でも、なんだかんだいっていざという時は俺を心配してくれるのか。
(おれはそのばにすわった、とんでもないひろうかんがのしかかってくる。)
俺はその場に座った、とんでもない疲労感がのしかかってくる。
(とにかくおやじにいろいろきこう、なにがじもとでおきているのかなにかしらわかるはずだ。)
とにかく親父に色々聞こう、何が地元で起きているのか何かしらわかるはずだ。
(と、そうだ。かのじょにしばらくじもとにもどることをつたえなくては)
と、そうだ。彼女にしばらく地元に戻ることを伝えなくては
(かのじょはおれのともだちがなくなったこともふくめてなにも・・・)
彼女は俺の友達が亡くなったことも含めて何も・・・
(「・・・!!」)
「・・・!!」
(そこできづいた。)
そこで気付いた。
(「おれ、おやじにかのじょができたことつたえてたっけ?」)
「俺、親父に彼女ができたこと伝えてたっけ?」
(いや、つたえたことはない。)
いや、伝えたことはない。
(むしろずっといないとおもっていて、)
むしろずっといないと思っていて、
(ことあるごとにいつまでひとりみなのかってこごとをいってきた。)
事あるごとにいつまで独り身なのかって小言を言ってきた。
(いやなよかんがする、おれはさいていげんひつようなものをもってあぱーとをでた。)
嫌な予感がする、俺は最低限必要なものを持ってアパートを出た。
(このまままっていてはいけないきがする。)
このまま待っていてはいけない気がする。
(おれがあぱーとをでてみちのかくをまがると、)
俺がアパートを出て道の角を曲がると、
(うしろからくるまのぶれーきおとがきこえた。)
後ろから車のブレーキ音が聞こえた。
(そっとあぱーとをみてみるとまっくろなわごんくるまがとまっていた。)
そっとアパートを見てみると真っ黒なワゴン車が止まっていた。
(そこからくろずくめのおとこがすうにんでてきた。)
そこから黒ずくめの男が数人出てきた。
(そしてまよわずあぱーとのいりぐちにはいっていった、)
そして迷わずアパートの入り口に入っていった、
(そのてにはばっとがにぎられている。)
その手にはバットが握られている。
(「ひっ・・・!」)
「ひっ・・・!」
(おれはそのばからにげだした、はしってはしってはしった。)
俺はその場から逃げ出した、走って走って走った。
(そのままおれはかのじょのすむあぱーとにむかった。)
そのまま俺は彼女の住むアパートに向かった。
(かのじょはあせまみれでこんらんしているおれをだまってうけいれてくれた。)
彼女は汗まみれで混乱している俺を黙って受け入れてくれた。
(すまほにはおやじからなんけんものちゃくしんがきていた。)
スマホには親父から何件もの着信が来ていた。
(めっせーじも、めっせーじはすべておなじないようだった。)
メッセージも、メッセージは全て同じ内容だった。
(なぜいないなぜいないなぜいないなぜいないなぜいない)
何故いない何故いない何故いない何故いない何故いない
(おれはすまほをそのばでたたきわった。)
俺はスマホをその場で叩き割った。
(それからおれはしばらくかのじょのあぱーとにひきこもった。)
それから俺は暫く彼女のアパートに引きこもった。
(しごとはやめた、おれのしょくばはおやにしられているから。)
仕事は辞めた、俺の職場は親に知られているから。
(さきわい、ちょきんはしていたからしばらくはこまらなかった。)
幸い、貯金はしていたからしばらくは困らなかった。
(しばらくして、けいかいしつつじぶんのあぱーとにもどるとへやはあらされていた。)
しばらくして、警戒しつつ自分のアパートに戻ると部屋は荒らされていた。
(たなやつくえのなかのものがすべてゆかにひりだされ、ぱそこんはぼこぼこにはかいされていた)
棚や机の中のものが全て床に放り出され、パソコンはボコボコに破壊されていた
(けいさつにつうほうしようかとおもったが、やめておいた。)
警察に通報しようかと思ったが、やめておいた。
(したところでむだなのはもうわかっていた。)
したところで無駄なのはもうわかっていた。
(まんしょんでかじがあったことがにゅーすでやっていた。)
マンションで火事があったことがニュースでやっていた。
(おれがまえにすんでいたまんしょんだった。)
俺が前に住んでいたマンションだった。
(あのふたりにばしょをつたえていたまんしょんだ。)
あの二人に場所を伝えていたマンションだ。
(ろじょうでおとこがふくすうかしょさされるじけんがおきた、おれのまえのしょくばのじょうしだった。)
路上で男が複数個所差される事件が起きた、俺の前の職場の上司だった。
(すうじつまえにはたしかにあったはずのふたりのしのしんそうを)
数日前には確かにあったはずの二人の死の真相を
(かいめいしたいというおもいは、かんぜんにきえさっていた。)
解明したいという思いは、完全に消え去っていた。
(おれはにげた。じもとから、これまでのじぶんから。)
俺は逃げた。地元から、これまでの自分から。
(かのじょともわかれた、このままではかのじょにもめいわくがかかるから。)
彼女とも別れた、このままでは彼女にも迷惑がかかるから。
(もうわすれよう、ともだちも、こきょうも、りょうしんも)
もう忘れよう、友達も、故郷も、両親も
(おれはいま、かいがいでくらしている。)
俺は今、海外で暮らしている。
(とうなんあじあのあるとしだ。)
東南アジアのある都市だ。
(だれもじぶんをしらないばしょがこんなにもここちいいとはおもわなかった。)
誰も自分を知らない場所がこんなにも心地いいとは思わなかった。
(そこでおれはなをいつわってくらしている。)
そこで俺は名を偽って暮らしている。
(たまにあのひのよるにきていたふたりのれんらくをみる。)
たまにあの日の夜に来ていた二人の連絡を見る。
(もしあのひ、ふたりのいうことをきいていたらこうなってはいなかったのか。)
もしあの日、二人のいう事を聞いていたらこうなってはいなかったのか。
(まいかいそんなことをおもってしまう。)
毎回そんなことを思ってしまう。
(もちろんそんなほしょうはない、きっとしたいがひとつふえていただけだろう。)
もちろんそんな保証はない、きっと死体が一つ増えていただけだろう。
(それでも、ふたりをしなさずにすんだかもしれないというおもいが)
それでも、二人を死なさずに済んだかもしれないという思いが
(こんごきえることはないだろう。)
今後消えることはないだろう。
(だが、もうどうしようもない。)
だが、もうどうしようもない。
(おれはもうしらない、しりたくない。)
俺はもう知らない、知りたくない。