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佐藤春夫詩集からとった歌詞だそうです。
文語体は現代文に直して打ってください。
漢文の部分はメモに表記してあります。
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歌詞(問題文)
(つめというから)
摘めと言ふから
(ばらをつんでわたしたら)
ばらをつんでわたしたら、
(むしんでそれをめちゃめちゃに)
無心でそれをめちやめちやに
(もぎくだいているのです)
もぎくだいてゐるのです
(それでおこったら)
それで、おこつたら
(おどろいためをみひらいて)
おどろいた目を見ひらいて、
(そのこなごなのはなびらを)
そのこなごなの花びらを
(そっとわたしのてにのせた)
そつと私の手にのせた
(あやにしきなにをかおしむ)
綾にしき何をか惜しむ
(おしめただきみわかきひを)
惜しめただ君若き日を
(いざやおれはなよかりせば)
いざや折れ花よかりせば
(ためらわばおりてはななし)
ためらわば折りて花なし
(それはそれは)
それはそれは
(ひとひらのはなびらにかかれた)
ひとひらの花びらに書かれた
(あのみどりのなつのおもいでだけど)
あの緑の夏の思ひ出だけど
(こうるねがいはあだにしてそれは)
恋ふるねがひはあだにして、それは
(いまはいまは)
いまはいまは
(ただうたがいにかれゆくばかり)
ただ疑ひに枯れゆくばかり
(しぐれよつげておくれ)
しぐれよ、つげておくれ
(あのひとにわたしはこんやもねむらないでいたと)
あの人にわたしは今夜もねむらないでゐたと
(しぐれよあのひとに)
しぐれよ あの人に...
(とめてとまらぬ)
とめてとまらぬ
(わがめやみずはながれけり)
わが眼や水は流れけり
(きみをほうむりしそのみずは)
君を葬りしその水は
(たおればくるしはなちりぬ)
手折ればくるし、花ちりぬ
(けなばけぬべき)
消なば消ぬべき
(なつのよのゆめさめざるに)
夏の夜の夢さめざるに
(このふじつなるすなはらに)
この不実なる砂原に
(ますますふかくまようばかり)
ますます深く迷うばかり
(つきいでしほのえにうかび)
月出でしほの江に浮び
(ひかりながれてはなにおい)
光ながれて花にほひ
(えだをたわめそうびをつめば)
枝をたわめ薔薇をつめば
(うれしきひとがいきのかぞする)
うれしき人が息の香ぞする
(それはそれは)
それはそれは
(ひとひらのはなびらにかかれた)
ひとひらの花びらに書かれた
(あのみどりのなつのおもいでだけど)
あの緑の夏の思ひ出だけど
(わかきいのちはつかのまにちりて)
若き命は束の間に散りて
(いまはいまは)
いまはいまは
(きみはいまよにあらざるか)
君は いま世にあらざるか
(しぐれよつげておくれ)
しぐれよ、つげておくれ
(あのひとにわたしはこんやもねむらないでいたと)
あの人にわたしは今夜もねむらないでゐたと
(しぐれよ)
しぐれよ
(あのひとに)
あの人に...