wacci 夏休み

(ねえほたるがまいまるでよぞらここまでおりてきたみたいだ)

ねえ　蛍が舞い　まるで夜空　ここまで降りてきたみたいだ

(ちかづいてくふえのねいろかけてゆくこどもたち)

近づいてく　笛の音色　駆けてゆく子供たち

(ああろじをまがってひとごみをゆく)

ああ　路地を曲がって　人ごみをゆく

(ゆかたのもようがさきみだれてく)

浴衣の模様が　咲き乱れてく

(わたあめのしろにきんぎょのあか)

わた飴の白に　金魚の赤

(なつはいまここにあって)

夏は今ここにあって

(きみのなつはどこ？さがしてしまうよ)

君の夏はどこ?　探してしまうよ

(にじんだあかりをかきわけてあるく)

滲んだ明かりを　かき分けて歩く

(かみがたひとつできみじゃないかって)

髪型一つで　君じゃないかって

(あしをとめてまたちがってわかってるのに)

足を止めて　また違って　わかってるのに

(ねえねがいごとをかなえたくてほしをずっとみあげているけど)

ねえ　願い事を叶えたくて　星をずっと見上げているけど

(ながれぼしはまばたきしたときにだけながれてく)

流れ星は　瞬きした時にだけ流れてく

(ああおぼえてるかなゆうだちにあい)

ああ　覚えてるかな　夕立に会い

(あまやどりしてたのきさきのした)

雨宿りしてた　軒先の下

(いつまでもずっとふたりでいたい)

いつまでもずっと　二人でいたい

(きみはわらってくれた)

君は笑ってくれた

(きみのなつはどこ？またあしたねって)

君の夏はどこ?　また明日ねって

(さいごのことばがあまりにかるくて)

最後の言葉が　あまりに軽くて

(みとめたくなくてこのよのどこにも)

認めたくなくて　この世のどこにも

(おとずれはしないなつをまちつづけてる)

訪れはしない夏を待ち続けてる

(きみのなつはまだかわらぬあつさで)

君の夏はまだ　変わらぬ暑さで

(あのひをまたがずぼくのなかにある)

あの日を跨がず　僕の中にある

(あかりがとぎれたまつりのはしっこ)

明かりが途切れた　祭りの端っこ

(もうふりかえらずゆこうことしのなつを)

もう振り返らず　ゆこう　今年の夏を