怖い話「自分の顔が怖い」
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問題文
(じぶんのかおがこわいと)
「自分の顔が怖い…と」
(わたしのみせにひとりのおとこがやってきた)
私の店に一人の男がやってきた。
(はいかがみをみることができなくなって)
「はい…鏡を見ることができなくなって。」
(おとこはかおにおおきなしろますくをつけめはおちくぼんでいる)
男は顔に大きな白マスクを着け、目は落ち窪んでいる。
(いつごろからですかいちかげつほどまえです)
「いつ頃からですか?」「一カ月ほど前です。」
(げんいんはわかりますかはいまあ)
「原因は分かりますか?」「はい…まあ」
(おとこはかたりはじめたへいじつのよるにおふろからあがってかがみのまえにたちました)
男は語り始めた。「平日の夜にお風呂から上がって、鏡の前に立ちました」
(かがみのまえにたつとすこしへんがおがしたくなって)
「鏡の前に立つと少し…変顔がしたくなって」
(めをできるかぎりおおきくひらいてこうかくをあげるかおをしました)
「目をできる限り大きく開いて口角を上げる顔なのですが」
(するとみしらぬかおがあらわれて)
「すると見知らぬ顔が現れて」
(そのかおがのうりにこびりついてはなれなくて)
「その顔が脳裏にこびりついて離れなくて」
(さいしょはたまにおもいだしてさむけがするていどだったのですが)
「最初はたまに思い出して寒気がする程度だったのですが
(だんだんかがみをみるだけでさむけがしてとりはだがたって)
段々鏡を見るだけで寒気がして鳥肌が立って!」
(おちついてくださいわたしはどうようしているおとこにいった)
「落ち着いてください」私は動揺している男に言った。
(すすいませんいえだいじょうぶですよ)
「す…すいません」「いえ、大丈夫ですよ」
(かのうでしたらここでそのかおをみせてもらってもよいでしょうか)
「可能でしたら、ここでその顔を見せてもらっても良いでしょうか」
(はいだいじょうぶですというとおとこはおおきなますくをはずした)
「はい…大丈夫です」というと男は大きなマスクを外した。
(くちもとくべつへんではないではへんがおのほうをしてもらっても)
口も特別変ではない。「では変顔の方をしてもらっても」
(はいおとこはめをおおきくひらきこうかくをあげた)
「はい」男は目を大きく開き、口角を上げた。
(おとこのかおはたしかにすこしぶきみだがおそれるほどのものではない)
男の顔は確かに少し不気味だが、恐れるほどの物ではない。
(わたしはこのあとふだんのかおをまいにちしゃしんでみるのをすすめた)
私はこの後普段の顔を毎日写真で見るのを勧めた。
(じぶんのかおはあのかおではないといいきかせるためだ)
自分の顔はあの顔ではないと言い聞かせるためだ。
(すうじかんごわたしはいえにかえってしょくじをすませた)
数時間後、私は家に帰って食事を済ませた。
(おふろにはいろうとしているとおおきなかがみがめについた)
お風呂に入ろうとしていると大きな鏡が目についた。
(めをできるかぎりおおきくひらいてこうかくをあげるかおか)
「『目をできる限り大きく開いて口角を上げる顔』か…」
(たんなるこうきしんだったすこしの)
単なる好奇心だった…少しの。
(わたしがあのかおをしたらかがみのなかではちゅうねんのおとこが)
私があの顔をしたら鏡の中では…中年の男が…
(わたしはかがみをたたきわったかおがうつるまどやすまほもたたきわった)
私は鏡を叩き割った。顔が映る窓やスマホも叩き割った。
(それでもあたまのなかにはあれがうつった)
それでも頭の中にはあれが映った
(きえないきえないきえない)
消えない、消えない、消えない
(きえないきえないきえないきえないきえないきえないきえないきえないきえない)
消えない消えない消えない消えない消えない消えない消えない消えない消えない
(あそこのそうだんしつのおばさんしってるああくみさん)
「あそこの相談室のおばさん知ってる?」「ああ、久美さん?」
(そうじたくであたまにほうちょうつきさしてたらしいよえまじで)
「そう。自宅で頭に包丁突き刺してたらしいよ」「え?マジで?」
(まどとかすまほもぜんぶこわしててめをほじくりだしてたらしい)
「窓とかスマホも全部壊してて、目を穿り出してたらしい」
(へーはんにんつかまってないのまだにげてるらしい)
「へー。犯人捕まってないの?」「まだ逃げてるらしい」
(あとばいとさきのともだちのきんじょでもおなじようなころされかたしてたらしい)
「あとバイト先の友達の近所でも同じような殺され方してたらしい」
(それはしってるおとこのひとだっけ)
「それは知ってる。男の人だっけ」