caribou

(ねえ、あなたのいうことは)

ねえ、あなたの言うことは

(しりょぶかすぎてほれぼれとするわ)

思慮深すぎて惚れ惚れとするわ

(おしえてよそのことば)

教えてよその言葉

(そのてつがくのかえるばしょについて)

その哲学の帰る場所について

(ぜいじゃくだぜいじゃくだぜいじゃくだ)

脆弱だ脆弱だ脆弱だ

(そうやってなんだってじょうそうとせっそうがないな)

そうやってなんだって情操と節操がないな

(いつだっていってるじゃない)

いつだって言ってるじゃない

(すてきなことばまたとなえてみせて)

素敵な言葉また唱えて見せて

(そうやってまたはきちらしてさ)

そうやってまた吐き散らしてさ

(どうどうめぐりもやめにしよう)

堂々巡りもやめにしよう

(ことばをくいにうちつけて)

言葉を杭に打ち付けて

(みせびらかすのはわるいしゅみだ)

見せびらかすのは悪い趣味だ

(ごうまんだごうまんだごうまんだ)

傲慢だ傲慢だ傲慢だ

(そうやってなんだってしょうめいとろんぽうがないな)

そうやってなんだって証明と論法がないな

(ああ、つまりきみは)

ああ、つまり君は

(もうすこしひつようなことをしるべきなのさ)

もう少し必要なことを知るべきなのさ

(たいへんだたいへんだけんあくだ)

大変だ大変だ険悪だ

(こうおつことばのじゅうをうつ)

甲乙言葉の銃を撃つ

(りょうほうがりょうほうをみくだすもんだから)

両方が両方を見下すもんだから

(ふたりはいよいよちゅうにうく)

二人はいよいよ宙に浮く

(ことばのだんがんがおちていく)

言葉の弾丸が落ちていく

(ららら)

ラララ

(ねえ、それじゃあなたには)

ねえ、それじゃあなたには

(いわずにおいたことおしえてあげるわ)

言わずにおいた事教えてあげるわ

(そのこどもみたいなつの、)

その子供みたいな角、

(もうなさけがないったらしかたないのよ)

もう情けが無いったら仕方ないのよ

(ひんじゃくだひんじゃくだひんじゃくだ)

貧弱だ貧弱だ貧弱だ

(そうやってなんだってじょうそうとせっそうがないな)

そうやってなんだって情操と節操がないな

(わらえてくる)

笑えてくる

(どうしようもないのね)

どうしようもないのね

(あるこーるにでもつけてみたらどう？)

アルコールにでも漬けてみたらどう？

(ああ、つごうがわるくなるなら)

ああ、都合が悪くなるなら

(すぐにはなしをそらすのだから)

直ぐに話しを逸らすのだから

(れつあくなあたまのなかにこびりつくこけ)

劣悪な頭の中にこびり付く苔

(どうにかしなよ)

どうにかしなよ

(ごうじょうだごうじょうだごうじょうだ)

強情だ強情だ強情だ

(そうやってなんだってしょうめいとろんぽうがないな)

そうやってなんだって証明と論法がないな

(くだらないな、)

くだらないな、

(じぶんのことだけしょりしきれたなら)

自分のことだけ処理しきれたなら

(それでいいんだろう？)

それでいいんだろう？

(ださんだださんだけんあくだ)

打算だ打算だ険悪だ

(こうおつそごするあどばるーん)

甲乙齟齬するアドバルーン

(よういんのそうじょうでおもみにたえきれず)

要因の相乗で重みに耐えきれず

(ふたりはいよいよおちていく)

二人はいよいよ落ちていく

(ことばのだんがんがちゅうにうく)

言葉の弾丸が宙に浮く

(ららら)

ラララ

(ああ、かりぶー)

ああ、カリブー

(どこへいく？どこにある？)

どこへ行く？どこにある？

(そこからなにがみえる？)

そこから何が見える？

(みえるのはおたがいの)

見えるのはお互いの

(みにくいまでのじゅうこうだけ)

醜いまでの銃口だけ

(ああ、かりぶー)

ああ、カリブー

(おばけはいう「めめんともり」)

お化けは言う「メメントモリ」

(くさびはずしてあるきだせ)

楔外して歩きだせ

(そんなこうろんばかみたい)

そんな口論馬鹿みたい

(ふしぎなじゅうこんがのこっていく)

不思議な銃痕が残っていく

(ねえ、あなたのいうことは)

ねえ、あなたの言うことは

(しりょぶかすぎてほれぼれとするわ)

思慮深すぎて惚れ惚れとするわ

(そうやってまたおなじことをはかり)

そうやってまた同じことをはかり

(どうどうめぐりもうんざりだね)

堂々巡りもうんざりだね