GALLOWS BELL

(ひかりひとつもとどかない)

光ひとつも届かない

(つめたくなったこのへやで)

冷たくなったこの部屋で

(さいごになったゆりかごを)

最期になった揺り籠を

(ゆらしましょう)

揺らしましょう

(かのじょはかれにえがおと)

彼女は彼に笑顔と

(むしょうのあいをささげました)

無償の愛を捧げました

(さようならのそのときも)

サヨウナラのそのときも

(こういいました)

こう言いました

(なかないでわたしはきっと)

『泣かないで　私はきっと

(あなたにこうされたいとのぞんだの)

あなたにこうされたいと望んだの

(くやまないですぐにあえるから)

悔やまないで　すぐに会えるから

(ねぇもう)

ねぇ　もう

(だいじょうぶあなたはきっと)

大丈夫　あなたはきっと

(くるってなんかないとおもうの)

狂ってなんかないと思うの

(すこしだけあんりある)

少しだけ　Unreal

(ただそれだけ)

ただそれだけ』

(かれはかのじょのいのちを)

彼は彼女の命を

(じぶんのてでおわらせました)

自分の手で終わらせました

(ふたりにとってなによりも)

二人にとって何よりも

(だいじなひでした)

大事な日でした

(てつごうしにかこまれ)

鉄格子に囲まれ

(しんでるめでいきをして)

死んでる目で息をして

(なんぜんかいゆるされたあとも)

何千回許されたあとも

(こういいました)

こう言いました

(このてはちでふやけて)

『この手は血でふやけて

(もとにはもうもどらないけれど)

元にはもう戻らないけれど

(くやまないよすぐにあえるから)

悔やまないよ　すぐに会えるから

(ねぇでも)

ねぇ　でも

(おもいだしてなくよりずっと)

思い出して　泣くよりずっと

(おもいだせないことにおびえる)

思い出せないことに怯える

(まよいはないこうかいもない)

迷いはない　後悔もない

(すこしだけこわいけど)

少しだけ　怖いけど…』

(かれはいまさいごのとき)

彼は今　最期の瞬間（とき）

(ふるえるしんしんとひきかえに)

震える心身と引き換えに

(おもいだしますかのじょのことばを)

思い出します　彼女の言葉を

(いまいま)

今　今

(なかないでわたしはきっと)

『泣かないで　私はきっと

(あなたにこうされたいとのぞんだの)

あなたにこうされたいと望んだの

(くやまないですぐにあえるから)

悔やまないで　すぐに会えるから

(ねぇもう)

ねぇ　もう

(だいじょうぶあなたはきっと)

大丈夫　あなたはきっと

(くるってなんかないとおもうの)

狂ってなんかないと思うの』

(しゅくふくのかねがなり)

祝福の鐘が鳴り

(あしもとがかるくなりいまあいにゆく)

足元が軽くなり　今　会いに行く

(いまあいにゆく)

今　会いに行く