百人一首 36-45

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問題文

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(なつのよはまだよひながらあけぬるをくものいずこにつきやどるらむ)

夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいずこに月宿るらむ

(しらつゆにかぜのふきしくあきののはつらぬきとめぬたまぞちりける)

白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける

(わすらるるみをばおもはずちかひてしひとのいのちのおしくもあるかな)

忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな

(あさぢふのをののしのはらしのぶれどあまりてなどかひとのこいしき)

浅茅生の小野の篠原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しき

(しのぶれどいろにいでにけりわがこいはものやおもふとひとのとふまで)

忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで

(こいすてふわがなはまだきたちにけりひとしれずこそおもひそめしか)

恋すてふわが名はまだき立ちにけり人知れずこそ思ひそめしか

(ちぎりきなかたみにそでをしぼりつつすえのまつやまなみこさじとは)

契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山波越さじとは

(あひみてののちのこころにくらぶればむかしはものをおもはざりけり)

逢ひ見てののちの心にくらぶれば昔はものを思はざりけり

(あふことのたえてしなくはなかなかにひとをもみをもうらみざらまし)

逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし

(あはれともいふべきひとはおもほえでみのいたずらになりぬべきかな)

あはれともいふべき人は思ほえで身のいたずらになりぬべきかな