川北紘一監督に訊く打~ゴジラ対ビオランテ~

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川北紘一監督に訊く~ゴジラ対ビオランテ~

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(かわきたこういちかんとくにきく)

川北紘一監督に訊く

(あらたなごじらえいがをそうさくしようとした すたっふのねついをかんじてください。)

新たなゴジラ映画を創作しようとした スタッフの熱意を感じてください。

(こだわったごじらのぞうけい)

ー こだわったゴジラの造形 ー

(「ごじらたいびおらんて」はわたしのじんせいのてんきとなったさくひんでもあり、)

「ゴジラ対ビオランテ」は私の人生の転機となった作品でもあり、

(ひときわあいちゃくのあるさくひんです。)

一際愛着のある作品です。

(84ねんの「ごじら」ののち、わたしなりのごじらぞうというものを)

84年の「ゴジラ」ののち、私なりのゴジラ像というものを

(じっくりかんがえたうえでていじしたのがあのごじらです。)

じっくり考えた上で提示したのがあのゴジラです。

(ごじらをきょうりゅうのいめーじで、りあるなきょだいせいぶつとしてえがこうとおもったのです。)

ゴジラを恐竜のイメージで、リアルな巨大生物として描こうと思ったのです。

(あたまもちいさく、さめのようならんぐいば。もうきんるいをおもわすくろめがちのめなど、)

頭も小さく、サメのような乱杭歯。猛禽類を思わす黒目がちの目など、

(さいぶにもきをくばりました。)

細部にも気を配りました。

(たなかともゆきぷろでゅーさーからごじらはあくまでかいじゅうであるとのいけんから)

田中友幸プロデューサーからゴジラはあくまで怪獣であるとの意見から

(いまのかたちにおちついたんですが、)

今の形に落ちついたんですが、

(とうしょはもっときょうりゅうがたをはっそうしていました。)

当初はもっと恐竜型を発想していました。

(このほうこうせいはただしかったとじふしています。)

この方向性は正しかったと自負しています。

(また、いままでのごじらはひょうじょうにしてもみなばらばらでしたから、)

また、今までのゴジラは表情にしてもみなバラバラでしたから、

(こんかいのごじらはきぐるみもぎにょーるもすべておなじ)

今回のゴジラは着ぐるみもギニョールもすべて同じ

(かたからつくってきゃらくたーのとういつかんもはかりました。)

型から造ってキャラクターの統一感も図りました。

(めいかくにわけたみせばのじょうきょう)

ー 明確に分けた見せ場の状況 ー

(このえいがのみせばはうらがすいどうでのすーぱーxつーたいごじら、)

この映画の見せ場は浦賀水道での スーパーXII対ゴジラ、

(あしのこでのびおらんてだい1けいたいたいごじら、)

芦ノ湖でのビオランテ第1形態対ゴジラ、

など

(ごじらのおおさかびじねすぱーくしゅうげき、)

ゴジラの大阪ビジネスパーク襲撃、

(わかさでのさいしゅうけっせんの4つです。)

若狭での最終決戦の4つです。

(このみせばをえいぞうとしてめいかくにわけてえがこうというのは)

この見せ場を映像として明確に分けて描こうというのは

(とうしょからきめていました。)

当初から決めていました。

(こんぺきのかいせん、きりにつつまれたみずうみ、ほのおのびる、そして)

紺碧の海戦、霧に包まれた湖、炎のビル、そして

(「しちにんのさむらい」のくらいまっくすをほうふつとさせる)

「七人の侍」のクライマックスを髣髴とさせる

(ごううのけっせんしーんのいめーじです。)

豪雨の決戦シーンのイメージです。

(あめのわかさは、ほんぺんのさつえいがたいへんだったようですが、)

雨の若狭は、本編の撮影が大変だったようですが、

(おかげでみごたえのあるしーんができあがったとおもいます。)

おかげで見応えのあるシーンが出来あがったと思います。

(よそうをうらぎるびおらんてのとっしん)

ー 予想を裏切る ビオランテの突進 ー

(めいんすたっふそれぞれちがったいめーじをいだいていたこともあり、)

メインスタッフそれぞれ違ったイメージを抱いていたこともあり、

(びおらんてのでざいんけっていにはじかんをようしました。)

ビオランテのデザイン決定には時間を要しました。

(たんなるかいじゅうではなく、さわぐちやすこさんのいめーじをいしきさせる)

単なる怪獣ではなく、沢口靖子さんのイメージを意識させる

(ところもむずかしかったよういんでしょう。)

ところも難しかった要因でしょう。

(ちにねをはるしょくぶつかいじゅうですから、とうしょはうごかすよていはなかったんですが、)

地に根をはる植物怪獣ですから、当初は動かす予定はなかったんですが、

(しょくしゅせんぽうだけではばりえーしょんがとぼしい。)

触手戦法だけではバリエーションが乏しい。

(くらいまっくすではかんきゃくをおどろかさなくちゃいけないとおもって、)

クライマックスでは観客を驚かさなくちゃいけないと思って、

(うごくはずのないしょくぶつをとっしんさせることにしました。)

動くはずのない植物を突進させることにしました。

(しょくしゅのそうえんには30ぽんいじょうのぴあのせんをつかっていて、)

触手の操演には30本以上のピアノ線を使っていて、

(さつえいはおおがかりのものになりましたがはくりょくのあるえいぞうになりました。)

撮影は大がかりのものになりましたが迫力のある映像になりました。

(さつえいきかんはみじかかったんですが、)

撮影期間は短かったんですが、

(あらたなごじらえいがをつくりあげようというすたっふのねついがありましたし、)

新たなゴジラ映画を作り上げようという スタッフの熱意がありましたし、

(それががめんにもでているとおもいます。)

それが画面にも出ていると思います。

(そのあたりをかんじていただけるとうれしいですね。)

そのあたりを感じていただけると嬉しいですね。

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