救世主はいなかった

(こんなゆめをみたみんながえがおなんだ)

こんな夢を見た みんなが笑顔なんだ

(なんておくゆかしいめのわらわいろのないめはそういった)

「なんて奥ゆかしい女童」 色の無い目はそう言った

(かみさまはいうんだどうせこのよなんて)

神様は言うんだ どうせこの世なんて

(ぜんぶぐうぜんでなりたつんだうんですべてきまるのさ)

全部　偶然で成り立つんだ 運で全て決まるのさ

(よごれたようふくもくさりかけてたかぼちゃも)

汚れた洋服も腐りかけてたカボチャも

(ぜんぶうまれかわってたなら)

全部生まれ変わってたなら

(きゅうせいしゅはいなかったつごうのいいまほうなんて)

救世主はいなかった 都合の良い魔法なんて

(そらもうみもあいもこころもくろくそまるきがするんだ)

空も海も愛も心も 黒く染まる気がするんだ

(きゅうせいしゅはいなかったとけいのはりがうわむいても)

救世主はいなかった 時計の針が上向いても

(なにもかわることはないからきょうもゆめにとけこもう)

何も変わることはないから　今日も夢に溶けこもう

(すこしむかしにこんなこといわれたな)

少し昔にこんなこと言われたな

(どうせことばもそのえがおもなにもかもうそなんでしょ)

「どうせ言葉もその笑顔も何もかも嘘なんでしょ」

(かみさまがいうんだびょうどうなんてまぼろしさ)

神様が言うんだ 平等なんて幻さ

(そんなつくりものにあまえるなけっきょくじぶんひとりさ)

そんな作り物に甘えるな 結局自分一人さ

(おしろのおうじさまもだれもがうらやむどれすも)

お城の王子様も　誰もが羨むドレスも

(ぜんぶをのぞんでしまったから)

全部を望んでしまったから

(きゅうせいしゅはうそだったまっていたことがまちがってた)

救世主は嘘だった 待っていたことが間違ってた

(きっとどこもありはしないとさいしょからきづいていたんだ)

きっとどこもありはしないと 最初から気づいていたんだ

(きゅうせいしゅはうそだったしょせんはただのねがいだった)

救世主は嘘だった 所詮はただの願いだった

(つぎもつぎもそのつぎのひもうんめいはもうかわらない)

次も次もその次の日も　運命はもう変わらない

(しってるよこんなめにあうのは)

知ってるよ　こんな目に会うのは

(まじょのきまぐれでしょ)

魔女の気まぐれでしょ？

(きゅうせいしゅがきてくれたあなたはしあわせでいますか)

救世主が来てくれた あなたは幸せでいますか？

(いつもいつもながしつづけたなみだはわすれられますか)

いつもいつも流し続けた涙は忘れられますか？

(まどからのぞいたおしろのとけいのはりがうわむいても)

窓から覗いたお城の 時計の針が上向いても

(なにもかわることはないからきょうもゆめにとけこもう)

何も変わることはないから 今日も夢に溶けこもう

(そしてさよならをつげましょう)

そしてさよならを告げましょう