バトン

(そのいのちがはしりだすために)

その命が走りだす為に

(かぞえきれないほどの)

数えきれない程の

(そうしゃたちがつないできてくれた)

走者達が繋いできてくれた

(いっぽんのばとんには)

一本のバトンには

(にぎりしめてくぼんだあとや)

握りしめて窪んだ跡や

(なんどもおとしたきず)

何度も落とした傷

(いきぬいたそのあかしをうけとって)

生き抜いたその証を受け取って

(このさかみちをかけあがるんだ)

この坂道を駆け上がるんだ

(いつかはきみもだれかにてわたすときがくる)

いつかは君も誰かに　手渡す時が来る

(まだなにもみえないちいさなてのひらに)

まだ何も見えない　小さな手のひらに

(ふりむかなくていいように)

振り向かなくていいように

(ゆっくりとわたすよ)

ゆっくりと渡すよ

(まっすぐちからいっぱいはしりだせるように)

真っ直ぐ　力一杯　走り出せるように

(なんびゃくしゅうもむかし)

何百周も昔

(このかーぶをまがったそうしゃが)

このカーブを曲がった走者が

(つまずきそうなときにふいた)

つまずきそうな時に吹いた

(いちじんのつよいかぜが)

一陣の強い風が

(むかいかぜでよかった)

向かい風で良かった

(くるしかっただろうけど)

苦しかっただろうけど

(からだをたてなおしてはしりつづけてくれたから)

体を立て直して　走り続けてくれたから

(いまぼくはいきてる)

今僕は生きてる

(いつかはきみもだれかをあいするときがくる)

いつかは君も誰かを　愛する時が来る

(まだだれもしらないふたりだけのいろになる)

まだ誰も知らない　二人だけの色になる

(めぐりあいぶつかりあい)

巡り合い　ぶつかり合い

(まざりあいすすもう)

混ざり合い　進もう

(うまれるあたらしいみちに)

生まれる新しい道に

(こーすなどいらない)

コースなどいらない

(おいこされるたびいきがきれそうで)

追い越される度　息が切れそうで

(かたおとしそらをみあげた)

肩落とし　空を見上げた

(すこしまえのじぶんおいかけても)

少し前の自分　追いかけても

(あともどりできるみちなどないなら)

後戻りできる道など無いなら

(まえにまえにすすむ)

前に　前にすすむ

(ｍｙａｉｍｉｓｔｒｕｅ)

My aim is true

(いつかはきみもだれかにてわたすときがくる)

いつかは君も誰かに　手渡す時が来る

(まだなにもみえないちいさなてのひらに)

まだ何も見えない　小さな手のひらに

(ふりむかなくていいように)

振り向かなくていいように

(ゆっくりとわたすよ)

ゆっくりと渡すよ

(まっすぐちからいっぱいはしりだせるように)

真っ直ぐ　力一杯　走り出せるように

(なんどでもばとんをかたてに)

何度でも　バトンを片手に

(たちあがれるように)

立ち上がれるように