セツナノウタ

(ゆうけいそらをさくかぜがほおをなでる)

夕景　空を裂く　風が頬を撫でる

(あいもかわらずになつにめをそらす)

相も変わらずに　夏に目をそらす

(あれからなんねんたったのだろうか)

あれから何年たったのだろうか

(かわりばえしないけしきさえ)

変わり映えしない景色さえ

(ひにやけたぼくのあついはだをあかくそめる)

日に焼けた僕の熱い肌を紅く染める

(ぼくらがみてたけしきははかないゆめのつづきなのか)

僕等が見てた景色は　儚い夢の続きなのか

(あかねいろのそらをあおいだ)

茜色の空を仰いだ

(よぞらにうかぶひかりはまたくるあしたをいろどった)

夜空に浮かぶ光は　また来る明日を彩った

(なつのせいざにてをのばせば)

夏の星座に手を伸ばせば

(きっといつかあえるきがしたんだ)

きっといつか会える気がしたんだ

(とあるなつのせつなのうた)

とある夏の刹那の唄

(いつからわすれていたんだろう)

いつから忘れていたんだろう

(なにげないひびきょうもおそめのはやおき)

何気ない日々　今日も遅めの早起き

(いつもとかわらずしずむゆうひに)

いつもと変わらず沈む夕日に

(おもわずさけんだふざけんな)

思わず叫んだ　ふざけんな

(すこしくらくなるあのじかんにきみとなつのにおいがするんだ)

少し暗くなるあの時間に　君と夏の匂いがするんだ

(がらすごしにうつるせかいへ)

ガラス越しに映る世界へ

(わたしをどうかつれていって)

私をどうか連れて行って

(あのひのきみのことばがいま)

あの日の君の言葉が今

(ぼくをせかす)

僕を急かす

(ながれてくときのなかでいつまでもてをつないでいた)

流れてく時の中で　いつまでも手を繋いでいた

(このいっしゅんもわすれぬように)

この一瞬も忘れぬように

(ちいさなてをとりぼくはふりかえらずにただあるいた)

小さな手を取り僕は　振り返らずにただ歩いた

(しんきろうのさきをめざして)

蜃気楼の先を目指して

(いこうきみとであったあのばしょまで)

行こう　君と　出会った　あの場所まで

(ふりしきるあめをぬけて)

降りしきる雨を抜けて

(あふれるきみのえがおがなきそうなきみのこえが)

あふれる君の笑顔が　泣きそうな君の声が

(ぼくのきおくのなかでめぐる)

僕の記憶の中で巡る

(ずっとずっとわすれないから)

ずっとずっと　忘れないから

(ゆっくりとおちるゆうひはぼくのこころをぬすんだまま)

ゆっくりと落ちる夕日は　僕の心を盗んだまま

(あのすいへいせんにしずんだ)

あの水平線に沈んだ

(なみだでぬれたてがみはつくえのおくにしまったまま)

涙で濡れた手紙は　机の奥に仕舞ったまま

(ただすぎてくよるをかぞえた)

ただ過ぎてく夜を数えた

(ぼくらがみてたけしきははかないゆめのつづきなのか)

僕等が見てた景色は　儚い夢の続きなのか

(あかねいろのそらをあおいだ)

茜色の空を仰いだ

(よぞらにうかぶひかりはまたくるあしたをいろどって)

夜空に浮かぶ光は　また来る明日を彩って

(さびしそうにあさへのまれた)

寂しそうに朝へ飲まれた

(ずっといえずにかくしたあのことばは)

ずっと　言えずに　隠した　あの言葉は

(いまでもああいえそうにないや)

今でも　ああ　言えそうにないや

(さよならぼくらのなつよてをふるきみにせをむけては)

サヨナラ僕らの夏よ　手を振る君に背を向けては

(あかねいろのそらをあおいだ)

茜色の空を仰いだ

(よぞらにうかぶひかりはまたくるあしたをいろどった)

夜空に浮かぶ光は　また来る明日を彩った

(なつのせいざにてをのばせば)

夏の星座に手を伸ばせば

(きっといつかあえるきがしたんだ)

きっといつか会える気がしたんだ

(とあるなつのせつなのうた)

とある夏の刹那の唄

(ぼくだけのきみだけのせつなのうた)

僕だけの　君だけの　刹那の唄