音楽室は秘密基地

(しらないきょうしつしらないおんなのこ)

知らない教室　知らない女の子

(しらないおとこのこしらないまち)

知らない男の子　知らない街

(いっしゅうかんまえにこのまちにきた)

一週間前にこの街に来た

(わたしはまだこのまちをすきになれていない)

私はまだこの街を好きになれていない

(だんしはこえおおきいしじょしはみんなかたまっていて)

男子は声大きいし　女子はみんな固まっていて

(きょうしつはすこしぼろい)

教室は少しボロい

(だけどほんとうはすこしわかってる)

だけど本当は少しわかってる

(こえをかけられないじぶんがいちばんきらい)

声をかけられない自分が　一番嫌い

(あるひのげこうじこく)

ある日の下校時刻

(おんがくしつからきこえてきたのはぴあののおと)

音楽室から聞こえてきたのはピアノの音

(きいたことあるようなめろでぃーが)

聞いたことあるようなメロディーが

(ゆうやけといっしょにきらきらひかってた)

夕焼けと一緒にキラキラ光ってた

(はじめましてぴあのすきなの)

「初めまして　ピアノ、好きなの？」

(せんせいはとてもきれいだから)

先生はとても綺麗だから

(すこしてれくさかったけど)

少し照れくさかったけど

(せんせいのきらきらのえがおは)

先生のキラキラの笑顔は

(わたしにここにいていいんだよといってるみたいで)

私に「ここにいていいんだよ」と言ってるみたいで

(うれしかった)

嬉しかった

(それからほうかごのおんがくしつは)

それから放課後の音楽室は

(わたしとせんせいのひみつきちになった)

私と先生の秘密基地になった

(せんせいはときどきわたしにぴあののひきかたをおしえてくれた)

先生は時々私にピアノの弾き方を教えてくれた

(あるひのぜんこうしゅうかい)

ある日の全校集会

(せんせいはどこかとおくへいっちゃうらしい)

先生はどこか遠くへ行っちゃうらしい

(しらなかったよせんせいしらなかったよ)

知らなかったよ　先生　知らなかったよ

(いえてないことがたくさんあるんだ)

言えてないことがたくさんあるんだ

(せんせいきいて)

先生聞いて

(まだせんせいのぴあのききたいよ)

まだ先生のピアノ聴きたいよ

(せんせいのえがおだいすきだよ)

先生の笑顔大好きだよ

(せんせいのおかげでがっこうにいくのがたのしくなったよ)

先生のおかげで学校に行くのが楽しくなったよ

(はじめましてぴあのすきなの)

「初めまして　ピアノ、好きなの？」

(せんせいはもうひみつきちには)

先生はもう秘密基地には

(きっときっとこないけれど)

きっときっと来ないけれど

(ぴあのもゆうやけもここにあるよ)

ピアノも夕焼けもここにあるよ

(はじめましてぴあのすきなの)

「初めまして　ピアノ、好きなの？」

(そういってこえをかけてくれたこと)

そう言って声をかけてくれたこと

(おとなになってもわたしきっとわすれないよ)

大人になっても私　きっと忘れないよ

(だからせんせいもわすれないで)

だから先生も忘れないで

(あれからわたしはおとなになったけど)

あれから私は大人になったけど

(いまもせんせいがくれたきらきらをかばんにいれて)

今も先生がくれたキラキラをカバンに入れて

(まいにちいきてる)

毎日生きてる

(らいしゅうあえるのとてもたのしみにしてます)

来週会えるの　とても楽しみにしてます