歩道橋/友川かずき
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歌詞(問題文)
(ほどうきょうのうえからあいがみえる)
歩道橋の上から愛が見える
(あせをふきながらせーるすまんふうのおとこがあるいてく)
汗を拭き乍らセールスマン風の男が歩いてく
(かごのなかでとりはくるいながらしんだ)
かごの中で鳥は狂いながら死んだ
(かれてうつむくあかいとうがらしのはな)
枯れてうつむく赤いトウガラシの花
(ほどうきょうのうえからあいがみえる)
歩道橋の上から愛が見える
(ぼくしぬのはいやだぼく)
僕死ぬのは嫌だ僕
(しぬのはいやだぼく)
死ぬのは嫌だ僕
(うたはひとつのかごかもしれないな)
歌はひとつのかごかもしれないな
(じどうしゃ)
自動車
(おとうとのともはるくんへのうた)
弟の友春くんへの詩
(ほえづらをびゅーびゅーかくようなすぴーどで)
吠え面をビュービューかくようなスピードで
(くうばくのなかをわかいじどうしゃたちがはしっていった)
空漠の中を若い自動車たちが走っていった
(そのうしろをおうようにもんくをたくさんよういして)
その後ろを追うように文句をたくさん用意して
(けいさつのじどうしゃがはしっていった)
警察の自動車が走っていった
(こうふくをいくつもいくつもわらったすうじであらわしながら)
幸福をいくつもいくつも笑った数字で表しながら
(けっこんしきじょうのじどうしゃがはしっていった)
結婚式場の自動車が走っていった
(そんなことよりすべてをつちにかえせばいいんだと)
そんなことよりすべてを土に返せばいいんだと
(そうぎやのじどうしゃがはしっていった)
葬儀屋の自動車が走っていった
(しかくくちゃいろいふうけいのなかで)
四角く茶色い風景の中で
(りやかーにこしかけたろうじんがそれをじっとみていた)
リヤカーに腰かけた老人がそれをじっと視ていた
(このろうじんとおれはいついっしょになるのだろう)
この老人と俺はいつ一緒になるのだろう
(ほうりつとじんせいはじどうしゃよりもっともっとすぴーどがはやいかのようだ)
法律と人生は自動車よりもっともっとスピードが速いかのようだ
(きがついたときにはそこにはもうおれもろうじんもいなかった)
気が付いた時にはそこにはもう俺も老人もいなかった
(しずかにとおいえじぷとのすなぼこりがしょうじょのようにまっていた)
静かに遠いエジプトの砂ぼこりが少女のように舞っていた
(いまおもいかえしてみるとあのじどうしゃをうんてんしていたひとたちは)
今思い返してみるとあの自動車を運転していた人たちは
(みんなおれのせいしゅんだったようなきもするし)
皆俺の青春だったような気もするし
(じかんばっかりやたらとかける)
時間ばっかりやたらとかける
(さんりゅうえかきのふるさとだったようなきもする)
三流絵描きの故郷だったような気もする
(はっきりおぼえていることは)
はっきり憶えていることは
(それぞれみんながようしのかおをしていて)
それぞれみんな画用紙の顔をしていて
(くびからけんじゅうをぶらさげていたことだ)
首から拳銃をぶら下げていたことだ
(はしりながらけんじゅうをうつのはむずかしいんだろうか)
走りながら拳銃を撃つのは難しいんだろうか
(ねえきみはしっているんだろう)
ねえ君は知っているんだろう
(ねえきみこそしっているんだろう)
ねえ君こそ知っているんだろう
(きのつよいおとこのめだまがはなびのようにいまうちあげられた)
気の強い男の目玉が花火のように今打ち上げられた
(あはははは、はーっ)
アハハハハ、ハーッ
(いちくめんてのぼっぽっぷ、じたじゅーおはがーはーっ)
イチクメンテノボッポップ、ジタジューオハガーハーッ
(それもあれもどれもこれも、じんせいというものよ)
それもあれもどれもこれも、人生というものよ
(あはははは、はーっ)
アハハハハ、ハーッ
(くちゅれーとびゅれーくでくれーっ)
クチュレートビュレークデクレーッ
(くちゅれーとびゅれーでくれーっ)
クチュレートビュレーデクレーッ
(おーさびゅでゃーっ)
オーサビュデャーッ
(さびゅでゃ、さびゅでゃーっ)
サビュデャ、サビュデャーッ
(さびゅでゃーっ)
サビュデャーッ
(たすけてくれ)
助けてくれ
(たすけてくれ)
助けてくれ