外郎売 PART1

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投稿者投稿者peterpiperいいね2お気に入り登録
プレイ回数359難易度(4.5) 1602打 長文
外郎売出だしから早口言葉の前まで♪
「」や・もあり、少し難しめになっています

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(せっしゃおやかたともうすは、おたちあいのうちに、ごぞんじのおかたもござりましょうが、)

拙者親方と申すは、お立ち会いの中に、ご存知のお方もござりましょうが、

(おえどをたってにじゅうりかみがた、そうしゅうおだわらいっしきまちをおすぎなされて)

お江戸を発って二十里上方、 相州小田原一色町をお過ぎなされて

(あおものちょうをのぼりへおいでなさるれば、らんかんばしとらやとうえもん)

青物町を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門、

(ただいまはていはついたしてえんさいとなのりまする。)

只今は剃髪致して円斎と名乗りまする。

(がんちょうよりおおつごもりまでおてにいれまするこのくすりは、)

元朝より大晦日までお手に入れまするこの薬は、

(むかし、ちんのくにのとうじん、ういろうというひと、わがちょうへきたり、)

昔、ちんの国の唐尽、外郎という人、わが朝へ来たり、

(みかどへさんだいのおりからこのくすりをふかくこめおき、)

帝へ参内の折りからこの薬を深く籠め置き、

(もちゆるときはいちりゅうずつかんむりのすきまよりとりいだす。)

用ゆる時は一粒ずつ冠の隙間より取り出す。

(よってそのなをみかどより「とう・ちん・こう」とたまわる。)

依ってその名を帝より「とう・ちん・こう」とたまわる。

(すなわちもんじには「いただき・すく・におひ」とかいて「とう・ちん・こう」ともうす。)

即ち文字には「頂き・透く・香ひ」と書いて「とう・ちん・こう」と申す。

(ただいまは、このくすり、ことのほかせじょうにひろまり、ほうぼうににせかんばんをいだし、)

只今は、この薬、事の外世上に弘まり、方々ににせ看板を出し、

(いやおだわらの、はいだわらの、さんだわらの、すみだわらのと、いろいろにもうせども、)

イヤ小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと、色々に申せども、

(ひらがなをもって「ういろう」としるせしは、おやかたえんさいばかり。)

平仮名をもって「ういろう」と記せしは、親方円斎ばかり。

(もしやおたちあいのうちに、あたみかとうのさわへとうじにおいでなさるるか、)

もしやお立ち会いの中に、熱海か塔の沢へ湯治にお出でなさるるか、

(または、いせごさんぐうのおりからは、かならずかどちがいなされまするな。)

又は、伊勢御参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。

(おのぼりならばみぎのかた、おくだりなればひだりがわ、)

お登りならば右の方、お下りなれば左側

(はっぽうがやつむね、おもてがみつむねぎょくどうづくり、)

八方が八つ棟、表が三つ棟玉堂造り、

(はふにはきくにきりのたうのごもんをごしゃめんあって、けいずただしきくすりでござる。)

破風には菊に桐のたうの御紋を御赦免あって、系図正しき薬でござる。

(いやさいぜんよりかめいのじまんばかりもうしても、)

イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、

(ごぞんじないかたには、しょうしんのこしょうのまるのみ、しらかわよふね、)

ご存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、白河夜船、

など

(さらばいちりゅうたべかけてそのきみあいをおめにかけましょう。)

さらば一粒食べかけてその気味合いをお目にかけましょう。

(まずこのくすりをかようにひとつぶしたのうえにのせまして、ふくないへおさめますると)

先ずこの薬をかように一粒舌の上にのせまして、腹内へ納めますると

(いやどうもいえぬは、い・しん・はい・かんがすこやかになりて)

イヤどうも言えぬは、胃・心・肺・肝がすこやかになりて

(くんぷうのんどよりきたり、こうちゅうびりょうをしょうずるがごとし。)

薫風候より来たり、口中微涼を生ずるが如し。

(ぎょちょう・きのこ・めんるいのくいあわせ、そのほか、まんびょうそっこうあることかみのごとし。)

魚鳥・茸・麺類の食い合わせ、その外、万病速効ある事神の如し。

(さて、このくすり、だいいちのきみょうには、)

さて、この薬、第一の奇妙には、

(したのまわることが、ぜにごまがはだしでにげる。)

舌のまわることが、銭独楽がはだしで逃げる。

(ひょっとしたがまわりだすと、やもたてもたまらぬじゃ。)

ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。

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