Offcial髭男dism『アポトーシス』

(おとずれるべきときがきた)

訪れるべき時が来た

(もしそのときはかなしまないでだーりん)

もしその時は悲しまないでダーリン

(こんなはなしをそろそろ)

こんな話をそろそろ

(しなくちゃならないほどすてきになったね)

しなくちゃならないほど素敵になったね

(おそるるにたるしょうらいに)

恐るるに足る将来に

(あんまりひどくおびえないでだーりん)

あんまりひどく怯えないでダーリン

(そういったわたしのほうこそ)

そう言った私の方こそ

(こわくてたまらないけど)

怖くてたまらないけど

(さよならはいつしか)

さよならはいつしか

(かくじつにちかづく)

確実に近づく

(おちばもそらとむきあうせみも)

落ち葉も空と向き合う蝉も

(わたしたちとおなじせかいをおなじようにいきてたの)

私達と同じ世界を同じ様に生きてたの

(こよいもかねがなるほうがくは)

今宵も鐘が鳴る方角は

(おまつりのあとみたいにしずまりかえってる)

お祭りの後みたいに静まり返ってる

(なるべくとおくへいこうと)

なるべく遠くへ行こうと

(わたしたちはあせる)

私達は焦る

(にたものどうしのまちのなか)

似た者同士の街の中

(からっぽどうしのむねでいま)

空っぽ同士の胸で今

(こどうをつよめてみらいへとひたはしる)

鼓動を強めて未来へとひた走る

(わかれのときなど)

別れの時など

(めのはしにもうつらないように)

目の端にも映らないように

(そういいきかすように)

そう言い聞かすように

(いつのまにやらどこかが)

いつの間にやらどこかが

(たえずいたみだしてうんざりしてしまうね)

絶えず痛みだしてうんざりしてしまうね

(ろうそくのふえたけーきも)

ロウソクの増えたケーキも

(たべきれるりょうはへりつづけるし)

食べ切れる量は減り続けるし

(ふきけしたあとでつつまれた)

吹き消した後で包まれた

(このしあわせがいつかおわってしまうなんて)

この幸せがいつか終わってしまうなんて

(あんまりだってだれかれに)

あんまりだって誰彼に

(なきすがりそうになるけど)

泣き縋りそうになるけど

(さよならはいつしかかくじつにちかづく)

さよならはいつしか確実に近づく

(こうしゃもえきもふるびていく)

校舎も駅も古びていく

(わたしたちもおなじことだってわかっちゃいるよ)

私達も同じことだって分かっちゃいるよ

(おもいでとふいにでくわしやるせなさをせおい)

思い出と不意に出くわしやるせなさを背負い

(こよいもあかりのないりびんぐで)

今宵も明かりのないリビングで

(みずをのみほししんくに)

水を飲み干しシンクに

(ぐらすがよこたわる)

グラスが横たわる

(からっぽどうしのむねのなか)

空っぽ同士の胸の中

(ねむれぬどうしのへやでいま)

眠れぬ同士の部屋で今

(すいてきのついたいのちがきょうをおえる)

水滴の付いた命が今日を終える

(かいせつもないまま)

解説もないまま

(こよいもかねがなるほうがくは)

今宵も鐘が鳴る方角は

(つぎのぺーじをめくるせかいにとまどいながら)

次のページをめくる世界に戸惑いながら

(おまつりのあとみたいにしずまりかえってる)

お祭りの後みたいに鎮まり返ってる

(あせりをうすめあうように)

焦りを薄め合うように

(わたしたちはいのる)

私達は祈る

(にたものどうしのまちのなか)

似た者同士の街の中

(からっぽどうしのうでのなかでいま)

空っぽ同士の腕の中で今

(ためらいひとつもなくあなたをだきよせる)

躊躇いひとつもなくあなたを抱き寄せる

(わかれのときまでひとときだってあいしそびれないように)

別れの時まで一時だって愛しそびれないように

(そういいきかすように)

そう言い聞かすように

(おとずれるべきときがきた)

訪れるべき時が来た

(もしそのときはかなしまないでだーりん)

もしその時は悲しまないでダーリン

(もうあさになるね)

もう朝になるね

(やっとすこしだけねむれそうだよだーりん)

やっと少しだけ眠れそうだよダーリン