あとのうた

(きみのいえまでのみちをけっしてとおらないように)

君の家までの道を決して通らないように

(きみとよくいったみせをみないように)

君とよく行った店を見ないように

(きみのすきだったあのうたにみみをふさいで)

君の好きだったあの歌に耳をふさいで

(きみをすきだったじぶんにふたをして)

君を好きだった自分に蓋をして

(おもいださないようにさいしんのちゅういをはらって)

思い出さないように細心の注意を払って

(つかれてねむってめがさめて)

疲れて眠って目が覚めて

(きみにあいたくなる)

君に会いたくなる

(ぼくはきみをたいせつにしていたんだほんとうだって)

僕は君を大切にしていたんだ 本当だって

(しんじられなかったきみのせいだって)

信じられなかった君のせいだって

(きみにかりたものはまだかえせずにしまったままで)

君に借りたものは まだ返せずにしまったままで

(きみにもらったふくもすてられないままで)

君にもらった服も捨てられないままで

(きみのくちぐせがうつったままぬけてくれなくて)

君の口癖が移ったまま抜けてくれなくて

(どんなふうになげいたって)

どんなふうに嘆いたって

(けっきょくはきみのことばっかりだなあ)

結局は君の事ばっかりだなあ

(そうさなんじゅうねんもおなじきもちではいられないのなら)

そうさ何十年も同じ気持ちではいられないのなら

(いますぐこのきもちもきえてくれていいのに)

今すぐこの気持ちも消えてくれていいのに

(ぼくはすこしつよくなっていきてるんだほんとうだって)

僕は少し強くなって生きてるんだ 本当だって

(きみがいなくたってだいじょうぶなんだ)

君がいなくたって大丈夫なんだ

(それにいまきみをかんがえているのだって)

それに今君を考えているのだって

(ひきずっていればけずれてなくなるってけいさんのうえさ)

引きずっていれば削れてなくなるって計算の上さ

(ああこんなにも１にちはながいのか)

ああこんなにも 1日は長いのか

(ああぼくはただゆるがないこのかなしみをきみに)

ああ僕はただ揺るがないこの悲しみを 君に

(ぼくはきみをたいせつにしていたんだほんとうだって)

僕は君を大切にしていたんだ 本当だって

(しんじられなかったきみのせいだって)

信じられなかった君のせいだって

(それにきみがたいせつにしてくれていたのだって)

それに君が大切にしてくれていたのだって

(ほんとうはしってたんだ)

本当は知ってたんだ

(どうせならもっとちゃんといえばよかった)

どうせならもっと ちゃんと言えばよかった

(きみにいえばよかった)

君に言えばよかった

(きみもぼくもちゃんとおもいあっているって)

君も僕もちゃんと 想い合っているって

(ちゃんといえばよかった)

ちゃんと言えばよかった

(ちゃんといえばよかった)

ちゃんと言えばよかった