風に立つ　TOMOO

(いつからぼくはしることをあきらめてたんだろう)

いつからぼくは知ることをあきらめてたんだろう

(いつからぼくはわかることをてばなしてたんだろう)

いつからぼくはわかることを手放してたんだろう

(えきしょうみつめるあさきにかけるひとことが)

液晶見つめる朝 気にかける一言が

(しらじらしくおもえてまたためらった)

しらじらしく思えて またためらった

(ひとのいたみをおもうそれはいまも)

人の痛みを思う それはいまも

(いつでもむずかしいよ)

いつでも むずかしいよ

(まどのそとではあついさむいもあめかぜも)

窓の外では 暑い寒いも雨風も

(やってきてはさってくけど)

やってきては去ってくけど

(きづかずきょうがきのうとおなじだっていうんだ)

気づかず 今日が昨日と同じだっていうんだ

(すべてがふうけいめのまえをいく)

すべてが風景 目の前を行く

(いまならきみならなんていうだろう)

今なら 君なら なんて言うだろう

(じゅうはっさいのなつやすみあのことみたえいがのなかの)

18歳の夏休み あの子と見た映画の中の

(くさのいろとあおぞらとんでいくぜろせん)

草の色と青空 飛んでいく零戦

(ああたぶんあのなつに)

ああたぶんあの夏に

(こころをすこしおいてきてしまったよ)

心をすこし置いてきてしまったよ

(かぜのたよりでじだいがかわることをきいて)

風の便りで時代がかわることをきいて

(れきしはくりかえすなんていってるけど)

「歴史はくりかえす」なんて言ってるけど

(それでもあしたがきょうとおなじだっておもっているんだ)

それでも 明日が今日と同じだって思っているんだ

(すべてがふうけいめのまえをいく)

すべてが風景 目の前を行く

(いまならきみならなんていうだろう)

今なら 君なら なんて言うだろう

(きょうみがないのもこころうごかないのも)

興味がないのも 心動かないのも

(だれのこともせめられないけれど)

誰のことも責められないけれど

(せかいがかってにすすんでく)

世界が勝手に進んでく

(それをまどからながめてるようなかんかくは)

それを窓から眺めてるような感覚は

(たぶんさっかくで)

たぶん錯覚で

(しんだようにいきるのはもうやめようって)

死んだように生きるのはもうやめようって

(おもいながら)

思いながら

(あしたにはまたそれをわすれてる)

明日にはまたそれを忘れてる

(こんなひびにかぜをまってた)

こんな日々に 風を待ってた

(すべてがふうけいめのまえをいく)

すべてが風景 目の前を行く

(いまならきみならなんていうだろう)

今なら 君なら なんて言うだろう

(すべてがふうけいめのまえをいく)

すべてが風景 目の前を行く

(いまならきみならなんていうだろう)

今なら 君なら なんて言うだろう

(いつまでぼくらはしることをあきらめてられる)

いつまでぼくらは知ることをあきらめてられる

(いつまでぼくらはわかることをてばなしてられるかな)

いつまでぼくらはわかることを手放してられるかな