DIV『夏の行方』

(たいようにむねをこがしながらなつをずっとまっていたかけぬけたみなみかぜゆくえ)

太陽に胸を焦がしながら　夏をずっと待っていた 駆け抜けた　南風　行方

(はれわたるならそういってよよほうになんくせやすみをとってない)

「晴れ渡るならそう言ってよ!」 予報に難癖　休みを取ってない・・・

(まんいんでんしゃゆられねむるさまーたいむうらむ)

満員電車揺られ眠る サマータイム怨む

(せけんてきにはばけーしょんしゅうろくふらすとれーしょんゆかたのかっぷるちれ)

世間的にはバケーション 週6フラストレーション　浴衣のカップル散れ！

(ぼくもこのきせつにむねをおどらすしょうねんだった)

ボクもこの季節に胸を躍らす 少年だった

(たいようにむねをこがしながらなつをずっとまっていたきゅんとなるこころおさえ)

太陽に胸を焦がしながら夏をずっと待っていた キュンと鳴るこころ抑え

(びーだまみたいにちいさなゆめみつけたらむねのなかぼくがさいしょにこがれたゆめ)

ビー玉みたいに小さな夢見つけたラムネの中 僕が最初に焦がれた夢

(とどかないびんのなか)

届かない瓶の中

(ちょろちょろめにとまるがきにいらいらしてたりほんとうはうらやましい)

ちょろちょろ目に留まる ガキにイライラしてたり ・・・本当は羨ましい

(ひこうきぐものせんたんまでなつのゆくえおいかけ)

飛行機雲の先端まで 夏の行方　追いかけ

(ひとなつのこいじとかけましてせんこうはなびととくりくつだけがきようになって)

「ひと夏の恋路とかけまして、線香花火と解く」 理屈だけが器用になって

(おさないころみたにしゃくだまははかなくきえなかったまぶたうらにやきついたまま)

幼い頃観た二尺玉は儚く消えなかった 目蓋裏に焼きついたまま

(りこうなふりをえんじてるうちにひくつなおとなになってた)

利口なフリを演じてるうちに 卑屈な大人になってた

(ゆうだちにうたれてるぼくをじょうかするあめぴちぴちぴちと)

夕立に打たれてる ボクを浄化する雨 ピチピチピチと

(たいようにむねをこがしながらなつをずっとまっていたなつかしむあのひび)

太陽に胸を焦がしながら　夏をずっと待っていた 懐かしむあの日々

(びーだまみたいにちいさなゆめみつけたらむねのなかぼくがさいしょにこがれたゆめ)

ビー玉みたいに小さな夢見つけたラムネの中 僕が最初に焦がれた夢

(ひとのよのはかなさしらずともちゃんとかんじとっていたなつがおわるさびしさを)

人の世の儚さ知らずともちゃんと感じ取っていた 夏が終わる寂しさを

(おとなになっていくつのなつがあしばやにすぎただろうびるのすきまからのぞくそら)

大人になって幾つの夏が足早に過ぎただろう　ビルの隙間から覗く空

(にどとこないあのひのそら)

二度と来ない？あの日の空