先生 中編 -1-

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順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | berry | 7708 | 神 | 7.9 | 97.5% | 429.9 | 3398 | 84 | 62 | 2025/04/27 |
2 | はく | 7518 | 神 | 7.8 | 95.6% | 438.4 | 3454 | 158 | 62 | 2025/04/28 |
3 | poi | 2462 | F++ | 2.9 | 85.5% | 1151.3 | 3412 | 577 | 62 | 2025/04/28 |
4 | くすぱぱ 67才 | 2363 | F++ | 2.5 | 93.6% | 1344.4 | 3407 | 230 | 62 | 2025/04/27 |
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問題文
(そのひはとくにひざしがつよくてやたらにあついひで、いえでかっていたいぬも)
その日は特に陽射しが強くてやたらに暑い日で、家で飼っていた犬も
(じべたにへばりついてながいしたをしんどそうにだしいれしていた。)
地べたにへばりついて長い舌をしんどそうに出し入れしていた。
(それでもぼくらこどもにはかんけいがない。なつやすみがっこうからかえってきて)
それでも僕ら子どもには関係がない。夏休み学校から帰ってきて
(ごはんをかきこんでからごごにしげちゃんたちとごうりゅうすると、)
ご飯をかきこんでから午後にシゲちゃんたちと合流すると、
(うらやまにつくったひみつきちにつれていかれた。)
裏山に作った秘密基地に連れて行かれた。
(そしてきぎれやぬのでできたせまいくうかんにかおをよせあうと、)
そして木切れや布で出来た狭い空間に顔を寄せ合うと、
(しげちゃんがしんみょうなかおでいう。)
シゲちゃんが神妙な顔で言う。
(「こいつももうおれたちのなかまとみとめていいんじゃないか」)
「こいつももう俺たちの仲間と認めていいんじゃないか」
(ぼくのことだ。これでなんどめだろう。こんなことをしげちゃんがいいだしたときは、)
僕のことだ。これで何度目だろう。こんなことをシゲちゃんが言い出した時は、
(きまって「ひみつのばしょ」につれていかれる。)
決まって「秘密の場所」に連れて行かれる。
(それはさわがにがたくさんとれるばしょだったり、のいちごがぐんせいしているやぶだったり、)
それは沢蟹がたくさん取れる場所だったり、野苺が群生している薮だったり、
(かぶとむしがうじゃうじゃいるきだったりした。)
カブト虫がうじゃうじゃいる木だったりした。
(みんながうんうんとうなずくと、しげちゃんはめとつぶって)
みんながうんうんと頷くと、シゲちゃんは目と瞑って
(「きょうのよる、かおにゅうどうのどうくつへつれていこう」といった。)
「今日の夜、カオニュウドウの洞窟へ連れて行こう」と言った。
(それをきいたしゅんかん、みんなびくっとしてきゅうにそわそわしはじめた。)
それを聞いた瞬間、みんなビクッとして急にそわそわし始めた。
(そして「こんばんはしんせきがくるから」だとか「いえのことてつだえっていわれてるから」)
そして「今晩は親戚がくるから」だとか「家のこと手伝えって言われてるから」
(なんていういいわけをならべたてはじめた。)
なんていう言い訳を並べ立て始めた。
(へんにぷらいどがたかいたろちゃんがそのなみにのれないうちにしげちゃんが)
変にプライドが高いタロちゃんがその波に乗れない内にシゲちゃんが
(がしっとそのくびをうでにかかえて「おまえはくるよな」といった。)
ガシっとその首を腕に抱えて「おまえはくるよな」と言った。
(「え、あ、う・・・うん」とあきらかにろうばいしながらたろちゃんはうなずき、)
「え、あ、う・・・・うん」と明らかに狼狽しながらタロちゃんは頷き、
(しまったーというひょうじょうをした。)
しまったーという表情をした。
(しげちゃんは「へん、おくびょうもんはおいといて、さんにんでいこうぜ」といって、)
シゲちゃんは「へん、臆病もんは置いといて、三人で行こうぜ」と言って、
(ぼくをみる。たぶんこわいところなんだろうとおもったけれど、)
僕を見る。たぶん怖いところなんだろうと思ったけれど、
(おもしろそうというおもいがさきにたったぼくはぴーすさいんなんかつくってこたえていた。)
面白そうという思いが先に立った僕はピースサインなんか作って応えていた。
(あとでこうかいするともしらずに。)
後で後悔するとも知らずに。
(そのよる、ばんごはんもたべおわり、もうねようかというころに)
その夜、晩御飯も食べ終わり、もう寝ようかというころに
(なやからかいちゅうでんとうをもちだしたしげちゃんがぼくにめくばせしたあと、)
納屋から懐中電灯を持ち出したシゲちゃんが僕に目配せした後、
(こどもべやのでんきをけしてからそろそろとしのびあしでえんがわをおりた。)
子ども部屋の電気を消してからソロソロと忍び足で縁側を下りた。
(にわのかきねのあいだからぬけだすのだ。)
庭の垣根のあいだから抜け出すのだ。
(こんなじかんにあそびにいってもぜったいにおこられる。)
こんな時間に遊びにいっても絶対に怒られる。
(どうせおこられるなら、あそんだあとだ。まえにもよなかにほたるをみにいって、)
どうせ怒られるなら、遊んだ後だ。前にも夜中にホタルを見に行って、
(よあけまえにかえってきてふとんにはいったのにしっかりばれていて、)
夜明け前に帰ってきて布団に入ったのにしっかりバレていて、
(つぎのひふたりしておじさんにげんこつをくらったこともあった。)
次の日二人しておじさんにゲンコツを喰らったこともあった。
(おとなにみつからないようにかいちゅうでんとうはつけずにたんぼのなかのみちをあるく。)
大人に見つからないように懐中電灯はつけずに田んぼの中の道を歩く。
(いなかのよるはとてもくらく、つきもでてなかったのでなんどもつまずいて)
田舎の夜はとても暗く、月も出てなかったのでなんども躓いて
(こけそうになりながらぼくたちはやまへむかった。)
こけそうになりながら僕たちは山へ向かった。
(とちゅう、いっぽんすぎのところでたろちゃんとごうりゅうし、さんにんになったぼくらは)
途中、一本杉のところでタロちゃんと合流し、三人になった僕らは
(むらのはずれのこだかいやまへわけいっていった。)
村の外れの小高い山へ分け入っていった。
(やぶかをばちばちたたきながらくさをふんづけてすすむと、)
ヤブ蚊をバチバチ叩きながら草を踏んづけて進むと、
(だんだんとこころぼそくなってくる。)
だんだんと心細くなってくる。
(しげちゃんとたろちゃんのふたりがもってきたかいちゅうでんとうだけがたよりで、)
シゲちゃんとタロちゃんの二人が持ってきた懐中電灯だけが頼りで、
(ひるまきてもあしがすくみそうな、ほとんどけものみちにちかいやまみちをおそるおそるのぼっていく。)
昼間きても足がすくみそうな、ほとんど獣道に近い山道を恐る恐る登っていく。
(どうみちおしえてくれたかおにゅうどうのはなしはぶきみで、これからそこへ)
道みち教えてくれたカオニュウドウの話は不気味で、これからそこへ
(いくのかとおもうとそのままuたーんしてかえりたくもなったけれど、)
いくのかと思うとそのままUターンして帰りたくもなったけれど、
(そのかおにゅうどうなるものをみたいというこうきしんが)
そのカオニュウドウなるものを見たいという好奇心が
(わずかにまさっていたのだろう。)
わずかに勝っていたのだろう。
(「かおにゅうどう」はこのむらにふるくからかたりつがれてきたでんしょうなのだそうだ。)
「顔入道」はこの村に古くから語り継がれてきた伝承なのだそうだ。
(むかし、えらいおぼうさんがやまのなかでもくじき(もくじき)をしたあと)
昔、えらいお坊さんが山の中で木食(もくじき)をしたあと
(そのままさんちゅうのどうくつでそくしんぶつになったらしいのだけれど、)
そのまま山中の洞窟で即身仏になったらしいのだけれど、
(「はいってきてはならぬ」といわれていたのにもかかわらずむらのひとが)
「入ってきてはならぬ」と言われていたのにも関わらず村の人が
(そくしんぶつをおがもうとしてなかにはいってはいったところ、とちゅうできゅうに)
即身仏を拝もうとして中に入って入ったところ、途中で急に
(どうくつのてんじょうがくずれてしまい、そのさきへいけなくなってしまったのだそうだ。)
洞窟の天井が崩れてしまい、その先へ行けなくなってしまったのだそうだ。
(そのどうくつをふさいでいるくずれたいわがまんまるで、)
その洞窟を塞いでいる崩れた岩がまんまるで、
(まるでふくふくとしていたせいぜんのそのおぼうさんのかおのようだというので、)
まるでふくふくとしていた生前のそのお坊さんの顔のようだというので、
(むらのひとがかれをしのんでいわにえをかいた。おぼうさんのかおのえを。)
村の人が彼を偲んで岩に絵を描いた。お坊さんの顔の絵を。
(ありがたいそくしんぶつにはあえないけれど、そのいわにえがかれたかおをおがみに)
ありがたい即身仏には会えないけれど、その岩に描かれた顔を拝みに
(たくさんのむらびとがどうくつにおまいりしたそうだ。ときがたちやがてそのしゅうかんもたえて、)
たくさんの村人が洞窟にお参りしたそうだ。時が経ちやがてその習慣も絶えて、
(いちぶのものずきだけがときどききょうみほんいでみにいくだけになったころ、)
一部の物好きだけが時どき興味本位で見に行くだけになったころ、
(そのいわにいへんがおこった。)
その岩に異変が起こった。
(うごかないはずのかおのえが、あのときとつぜんいかりのひょうじょうにかわっていたのだという。)
動かないはずの顔の絵が、あの時突然怒りの表情に変わっていたのだという。
(それをみたむらのわかものはなにかよくないことのおこるまえぶれではないかと)
それを見た村の若者はなにか良くないことの起こる前触れではないかと
(むらのなかまにつげたけれど、そうてにされなかった。)
村の仲間に告げたけれど、相手にされなかった。