王子とこじき 4

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数10難易度(4.5) 3370打 長文
作者 マーク・トウェイン

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問題文

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(ふたりともうれしくてわくわくした。)

二人とも嬉しくてわくわくした。

(とむは、いつまでかしらないが、ともかくほんもののおうじさまとおなじように)

トムは、いつまでか知らないが、ともかく本物の王子様と同じように

(きゅうでんのなかでくらせるのだ。えどわーどおうじは、まえからやりたくてたまらなかった)

宮殿の中で暮らせるのだ。エドワード王子は、前からやりたくてたまらなかった

(こどもどうしのあそびのなかまいりができるのだもの。)

子供同士の遊びの仲間入りができるのだもの。

(すぐにふたりは、ふくをとりかえてみた。ぴったりだった。)

すぐに二人は、服を取り換えてみた。ぴったりだった。

(「ようし、ここからとびだしてやるぞ」)

「ようし、ここから飛び出してやるぞ」

(ぼろぼろのふくになったえどわーどおうじは、むねをはってひろまからでようとして)

ぼろぼろの服になったエドワード王子は、胸を張って広間から出ようとして

(ふと、つくえのうえにあったものをかくした。)

ふと、机の上にあった物を隠した。

(それがなんであるか、じつはとむもよくみてはいなかった。)

それが何であるか、実はトムもよく見てはいなかった。

(なにしろ、まるでてんしのようなふくをきたじぶんのすがたを)

なにしろ、まるで天使のような服を着た自分の姿を

(かがみでうっとりとみているところだったから。)

鏡でうっとりと見ているところだったから。

(「おい、めいれいだ。もんをあけろ」えどわーどはついさっき)

「おい、命令だ。門を開けろ」エドワードはついさっき

(とむをつきとばしたばんぺいにめいじた。)

トムを突き飛ばした番兵に命じた。

(「めいれいだと。こぞうめ、おうじさまにもてなされたといっておおきなくちをたたくな。)

「命令だと。小僧め、王子様にもてなされたと言って大きな口をたたくな。

(さっさといっちまえ」)

さっさと行っちまえ」

(じっさいのところ、こんなてあらにあつかわれたのはうまれてはじめてのおうじだった。)

実際のところ、こんな手荒に扱われたのは生まれて初めての王子だった。

(てもあしも、すこしすりむいたが、なにしろはやくがらくたよこちょうとやらへ)

手も足も、少し擦りむいたが、なにしろ早くがらくた横丁とやらへ

(いってみたかった。)

行ってみたかった。

(しばらくめちゃくちゃにあるいていくと、みおぼえのあるきょうかいがめにはいった。)

しばらくめちゃくちゃに歩いていくと、見覚えのある教会が目に入った。

((ああ、ここならばしゃできたことがある。ここはびんぼうでたべられないこどもや)

(ああ、ここなら馬車で来たことがある。ここは貧乏で食べられない子供や

など

(すてごを、こくおうのいいつけでやしなっているところだ。ここできけばいい。))

捨て子を、国王の言いつけで養っている所だ。ここで聞けばいい。)

(「これこれ。がらくたよこちょうとは、どういけばよいのだ。)

「これこれ。がらくた横丁とは、どう行けばよいのだ。

(だれでもいい、あんないしてくれ」)

誰でもいい、案内してくれ」

(きょうかいのこどもがせいふくをきて、ぼーるなげをしているところへ)

教会の子供が制服を着て、ボール投げをしているところへ

(ぼろぼろのおうじがずかずかとやってきてきいた。)

ぼろぼろの王子がずかずかとやってきて聞いた。

(「だれだ、こいつは。こじきははいっちゃいけねえんだ」)

「誰だ、こいつは。乞食は入っちゃいけねえんだ」

(うさんくさそうによってきたこどもたちは、おうじをじろじろみた。)

胡散臭そうに寄ってきた子供たちは、王子をじろじろ見た。

(「だまれ、そなたたちがまいにちあたたかいしょくじができるのも、わたしのちちぎみのみこころのおかげだ)

「黙れ、そなたたちが毎日温かい食事ができるのも、私の父君の御心のおかげだ

(ひどいくちをきくな」とむねをはったえどわーどは、もしぶれいなやつがいたら)

ひどい口をきくな」と胸を張ったエドワードは、もし無礼なやつがいたら

(たんけんでおどかしてやろうとこしをさぐった。)

短剣でおどかしてやろうと腰をさぐった。

(だが、もちろんこしにけんなどさがっているはずがない。)

だが、もちろん腰に剣などさがっているはずがない。

(「ばかやろう。じゃ、おまえがおうじさまだとでもいうのか」)

「ばかやろう。じゃ、お前が王子様だとでもいうのか」

(「いいぞ、いいぞ。じゃ、おじぎだけはしてやらあ」)

「いいぞ、いいぞ。じゃ、お辞儀だけはしてやらあ」

(ふざけたわらいごえがおこって、えどわーどはうやうやしく、つまりからかわれながら)

ふざけた笑い声がおこって、エドワードは恭しく、つまりからかわれながら

(きょうかいからおいだされたのだ。)

教会から追い出されたのだ。

(それからは、どこをどうあるいたのか、じぶんでもわからなかった。)

それからは、どこをどう歩いたのか、自分でもわからなかった。

(ともかく、ろんどんばしのちかくをめあてにあるいたつもりだった。)

ともかく、ロンドン橋の近くを目当てに歩いたつもりだった。

(そのあいだ、あっちこっちのよこちょうからとびだしてくるこどもに)

その間、あっちこっちの横丁から飛び出してくる子供に

(「みなれないやつだ。やっつけてしまえ」と、なんべんかいしをなげつけられた。)

「見慣れないやつだ。やっつけてしまえ」と、何遍か石を投げつけられた。

((がらくたよこちょう・・・がらくたよこちょう。そこへさえいけば、わたしはとむのかわりに)

(がらくた横丁・・・がらくた横丁。そこへさえ行けば、私はトムのかわりに

(だいかんげいされるにちがいない))

大歓迎されるに違いない)

(くちのなかでくりかえしながらあるくうちに、ひはとっぷりとくれてさむくなった。)

口の中で繰り返しながら歩くうちに、日はとっぷりと暮れて寒くなった。

(おうじにも、ほそいみちへはいればかぜがあたるまいというちえがついてきた。)

王子にも、細い道へ入れば風が当たるまいという知恵がついてきた。

(とつぜん、えどわーどのゆくてに、おおおとこがとびだしてきて)

突然、エドワードの行く手に、大男が飛び出してきて

(むんずとばかり、えりくびをひっつかんだ。)

むんずとばかり、襟首をひっつかんだ。

(「このやろう。いまごろまでどこへいっていやがったんだ。)

「この野郎。今頃までどこへ行っていやがったんだ。

(いちもんもかせぎがなかったとはいわせねえぞ。さあ、かねをだせ。)

一文も稼ぎがなかったとは言わせねえぞ。さあ、金を出せ。

(ださねえとたたきのめすぞ」)

出さねえと叩きのめすぞ」

(さけくさいいき。きのえだのようなうででしめつけられた。)

酒くさい息。木の枝のような腕で締め付けられた。

((ああ、こいつがとむのちちおやなんだな))

(ああ、こいつがトムの父親なんだな)

(そうおもったが、えどわーどはもうくちもきけなかった。)

そう思ったが、エドワードはもう口もきけなかった。

(ところで、えどわーどのみがわりになったとむきゃんてぃのほうは)

ところで、エドワードの身代わりになったトム・キャンティのほうは

(どうなっただろうか。しばらくのあいだ、おうじのふくをきたとむは、わくわくして)

どうなっただろうか。しばらくの間、王子の服を着たトムは、わくわくして

(へやのなかをいったりきたりした。そして、かがみにうつしてみてはゆめのなかでみたよりも)

部屋の中を行ったり来たりした。そして、鏡に写してみては夢の中で見たよりも

(もっともっと、おうじらしいじぶんにまんぞくしていた。)

もっともっと、王子らしい自分に満足していた。

(きぞくやおうじが、けいれいをするときのように、こしのけんをぬいてきすしてから)

貴族や王子が、敬礼をするときのように、腰の剣を抜いてキスしてから

(また、けんをおさめてみたりした。(すてきだなあ。ここはきゅうでんだし)

また、剣をおさめてみたりした。(素敵だなあ。ここは宮殿だし

(おいらはおうじさまだ))

おいらは王子様だ)

(だが、こんなきぶんもあまりながくはつづかなかった。)

だが、こんな気分もあまり長くは続かなかった。

(とつぜん、おおきなとびらがあいて、とむとおなじとしごろのおこしょうがあらわれた。)

突然、大きな扉が開いて、トムと同じ年ごろのお小姓があらわれた。

(そしておおきなこえで「じぇーんぐれいひめがおみえあそばしました」といった。)

そして大きな声で「ジェーン・グレイ姫がお見えあそばしました」と言った。

(さわさわというきぬずれのおとといっしょにはいってきたのは、うつくしいしょうじょだった。)

さわさわという衣擦れの音と一緒に入ってきたのは、美しい少女だった。

(とむはとてもまぶしくて、じいっとはみていられないほどだった。)

トムはとてもまぶしくて、じいっとは見ていられないほどだった。

(ともかくほんでみたように、ひざまずいたが、おもわずくちからでたのは、)

ともかく本で見たように、膝まずいたが、思わず口から出たのは、

(「ゆるしてください。おいらは・・・わたしは、おうじさまなんかじゃない。)

「許してください。おいらは・・・私は、王子様なんかじゃない。

(とむきゃんてぃです。がらくたよこちょうのきゃんてぃなんです」)

トム・キャンティです。がらくた横丁のキャンティなんです」

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