王子とこじき 11
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問題文
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(うしのあぶらのろうそくがたったいっぽん、ぼんやりとともるなかで、)
牛の油の蝋燭がたった一本、ぼんやりと灯る中で、
(えどわーどおうじはうまれてはじめて、こじきのうちをみたのだった。)
エドワード王子は生まれて初めて、こじきの家を見たのだった。
((これがにんげんのうちか。きたないばかりではない。)
(これが人間の家か。汚いばかりではない。
(ぜんぶでたったひとへやのうちとはかんがえられぬ))
全部でたった一部屋の家とは考えられぬ)
(たしかに、えどわーどのいたうぇすとみんすたーきゅうでんは、)
確かに、エドワードのいたウェストミンスター宮殿は、
(だいしょうひゃくいじょうのへやでできていたのである。)
大小百以上の部屋でできていたのである。
(「さあ、だせ。はやくだせ。こんやののみしろがたりねえんだ。)
「さあ、出せ。早く出せ。今夜の飲みしろが足りねえんだ。
(このやろう。なぜ、だまってやがるんだ」)
この野郎。なぜ、黙ってやがるんだ」
(じょんのいわのようなおそろしいげんこつが、えどわーどのあたまをなぐったから)
ジョンの岩のような恐ろしいげんこつが、エドワードの頭をなぐったから
(たまらない。おうじは、そのままへやのすみのねどこがわりのわらのうえへ)
たまらない。王子は、そのまま部屋の隅の寝床がわりのわらの上へ
(ふっとんでいって、たおれてしまった。)
吹っ飛んでいって、倒れてしまった。
(しかし、えどわーどはくじけなかった。)
しかし、エドワードはくじけなかった。
(「そのほうは、いぎりすのおうじにこのようなおこないをしてよいとおもうか。)
「そのほうは、イギリスの王子にこのような行いをしてよいと思うか。
(ちちうえにもうしあげて、しけいにするぞ」このことばはりんとしてあたりにひびいた。)
父上に申し上げて、死刑にするぞ」この言葉は凛としてあたりに響いた。
(とむのちちおやはもちろん、いやしいかおつきのばあさんも)
トムの父親はもちろん、卑しい顔つきのばあさんも
(やさしいははおやと、ふたりのあねもくちをぽかんとあけて、わらのうえからもがきながら)
優しい母親と、二人の姉も口をぽかんとあけて、わらの上からもがきながら
(たちあがろうとするえどわーどをみつめた。)
立ち上ろうとするエドワードを見つめた。
(そして、いちばんさきにえどわーどにとびついて、)
そして、一番先にエドワードに飛びついて、
(「とむ。おまえ、どうしたの。とうちゃんになぐられて、きがおかしくなったんだね)
「トム。おまえ、どうしたの。父ちゃんに殴られて、気がおかしくなったんだね
(かわいそうに・・・」)
かわいそうに・・・」
など
(だきしめたのはあねのなんだった。)
抱きしめたのは姉のナンだった。
(もちろん、いちばんおどろいてむねをいためたのはははおやだったが、)
もちろん、一番驚いて胸を痛めたのは母親だったが、
(あまりのことにあしがすくんでうごけなかったのだ。)
あまりのことに足がすくんで動けなかったのだ。
(「おうじ・・・おうじだと。おうじさまか、ふん。)
「王子・・・王子だと。王子様か、ふん。
(もしかすると、こいつかねをくすねたのできちがいのまねをしやがってるんだ。)
もしかすると、こいつ金をくすねたので気違いの真似をしやがってるんだ。
(もういっぱつおみまいすりゃ、ほんねをはくぜ」)
もう一発おみまいすりゃ、本音を吐くぜ」
(なおもなぐりかかろうとするのを、あねたちはひっしになってとめた。)
なおも殴りかかろうとするのを、姉たちは必死になって止めた。
(「おとうちゃん、このこにひとねいりさせてやってよ。)
「おとうちゃん、この子に一寝入りさせてやってよ。
(そうすりゃ、きっとほんきになってものをいうもの」)
そうすりゃ、きっと本気になってものを言うもの」
(からだじゅうによいがまわったちちおやは、それもそうだとぶつぶついいながら)
体中に酔いが回った父親は、それもそうだとぶつぶつ言いながら
(へやのすみへたおれて、そのままいびきをかきはじめた。)
部屋の隅へ倒れて、そのままいびきをかきはじめた。
(「とむや、もうしんぱいないよ。さあ、わらをたっぷりしいてやるからはやくねな」)
「トムや、もう心配ないよ。さあ、わらをたっぷり敷いてやるから早く寝な」
((わたしはどうぶつではないぞ。おうじだ。わらのうえなどで、わらのうえなどで・・・)
(私は動物ではないぞ。王子だ。わらの上などで、わらの上などで・・・
(ねられるか)こうくちにだしたいえどわーどだったが、もうつかれすぎていた。)
寝られるか)こう口に出したいエドワードだったが、もう疲れすぎていた。
(いつのまにかすやすやとねいきをたてはじめたのである。)
いつの間にかすやすやと寝息をたてはじめたのである。
(ほっとして、ふたりのあねもゆかにころがってねいった。)
ほっとして、二人の姉も床に転がって寝入った。
(だが、とむのははおやだけはめがさえるばかりだった。)
だが、トムの母親だけは目が冴えるばかりだった。
((かわいそうに、このこはほんばかりよんでいるので、きがちがってしまった))
(可哀想に、この子は本ばかり読んでいるので、気が違ってしまった)
(と、めになみだをうかべてえどわーどのまくらもとににじりよった。)
と、目に涙を浮かべてエドワードの枕元ににじり寄った。
(じいっとねがおをみつめているうちに(はて・・・)とそれこそ、)
じいっと寝顔を見つめているうちに(はて・・・)とそれこそ、
(ははおやのかんがはたらいた。)
母親の勘が働いた。
((どこかおかしい。このこはほんとうにうちのとむかしら。そうだためしてみよう))
(どこかおかしい。この子は本当にうちのトムかしら。そうだ試してみよう)
(ははおやは、ばん!とゆかいたをたたいた。)
母親は、ばん!と床板を叩いた。
(えどわーどは、はっとめをひらいたがまたすぐに、そのままのすがたで)
エドワードは、はっと目を開いたがまたすぐに、そのままの姿で
(ねこんでしまったのだ。)
寝込んでしまったのだ。
((やっぱり、ちがうこだ。とむならば、おおきなおとをたてると)
(やっぱり、違う子だ。トムならば、大きな音をたてると
(どんなにねこんでいてもはっとみぎてをめのうえへあてるはずだ))
どんなに寝込んでいてもはっと右手を目の上へあてるはずだ)
(それはねむっていても、いつなぐられるかわからないので、)
それは眠っていても、いつ殴られるかわからないので、
(すぐみがまえるとむのくせだった。もちろん、きゅうでんのべっどでしかねたことのない)
すぐ身構えるトムの癖だった。もちろん、宮殿のベッドでしか寝たことのない
(えどわーどが、そんなまねをするはずがない。)
エドワードが、そんな真似をするはずがない。
((じゃあ、いったい、このこはだれなんだろう。)
(じゃあ、いったい、この子は誰なんだろう。
(そして、うちのとむはどこへいっちまったんだろう))
そして、うちのトムはどこへ行っちまったんだろう)
(からだをふるわせてとむのははおやはかなしんだ。)
体を震わせてトムの母親は悲しんだ。