目覚め -2-

cicciさんのアカウント
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順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAKU | 8084 | 神 | 8.2 | 97.8% | 313.3 | 2591 | 58 | 60 | 2025/10/10 |
2 | berry | 7823 | 神 | 7.9 | 98.8% | 323.4 | 2559 | 29 | 60 | 2025/10/10 |
3 | りく | 6650 | S+ | 6.7 | 98.4% | 386.9 | 2614 | 41 | 60 | 2025/10/06 |
4 | momoka | 6418 | S | 6.5 | 97.4% | 393.7 | 2596 | 69 | 60 | 2025/10/03 |
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問題文
(そのふゆやすみに、おれはじっかにきせいした。せんたくやしょくじのじゅんびなどしなくてすむという)
その冬休みに、俺は実家に帰省した。洗濯や食事の準備などしなくて済むという
(じっかのありがたさをあじわうひびだった。)
実家のありがたさを味わう日々だった。
(あるよる、じぶんにあてがわれたわしつにふとんをしいてねていると、)
ある夜、自分にあてがわれた和室に布団を敷いて寝ていると、
(よなかにめがさめた。)
夜中に目が覚めた。
(てんじょうにもくめがうっすらとみえる。まめでんきゅうにてらされているのだ。)
天井に木目が薄っすらと見える。豆電球に照らされているのだ。
(だんだんはっきりしていくあたまで、)
だんだんはっきりしていく頭で、
(ここがあぱーとではなくじっかだったことをおもいだす。)
ここがアパートではなく実家だったことを思い出す。
(まためがさめてしまった。ここしばらくはなかったのに。)
また目が覚めてしまった。ここしばらくはなかったのに。
(あたまをうごかすのもめんどくさくて、がんきゅうだけでしゅういをみまわす。)
頭を動かすのもめんどくさくて、眼球だけで周囲を見回す。
(すべてふとんにはいったときのままだ。)
すべて布団に入った時のままだ。
(おれがいえをでたのをさいわいにかぞくがにもつをほうりこみ、)
俺が家を出たのを幸いに家族が荷物を放り込み、
(ちょっとしたものおきじょうたいになっている。)
ちょっとした物置状態になっている。
(そのごちゃごちゃしたいしょうけーすやだんぼーる、つかわなくなったたななどが、)
そのごちゃごちゃした衣装ケースや段ボール、使わなくなった棚などが、
(ときがとまったようにひっそりとたたずんでいる。)
時が止まったようにひっそりとたたずんでいる。
(それをみるともなしにみていると、じぶんのなかに、)
それを見るともなしに見ていると、自分の中に、
(あるかんじょうがわいてくるのをかんじる。)
ある感情が湧いてくるのを感じる。
(まただ。)
まただ。
(どこからともなくやってくる、しょうたいのわからないきょうふしん。)
どこからともなくやってくる、正体のわからない恐怖心。
(なにが、ではなく、ただ、こわい。)
なにが、ではなく、ただ、怖い。
(そんなときはまくらもとのめがねをさがしたくない。なにかがみえてしまうよりも、)
そんな時は枕元の眼鏡を探したくない。何かが見えてしまうよりも、
(ぼんやりとしたよるのうみのそこのせかいのほうがまだましだった。)
ぼんやりとした夜の海の底の世界の方がまだましだった。
(しかしつぎのしゅんかん、ししょうのことばがのうりによみがえる。)
しかし次の瞬間、師匠の言葉が脳裏に蘇る。
(「よなかにきゅうにめがさめるりゆうならしっている」)
「夜中に急に目が醒める理由なら知っている」
(・・・・・)
・・・・・
(たしかにそういった。)
確かにそう言った。
(よなかにめがさめて、どうしてめざめたのかわからないときがある。)
夜中に目が覚めて、どうして目覚めたのかわからない時がある。
(れむすいみんとのんれむすいみんのくりかえしのなかで、めがさめやすいじかんがあるのか、)
レム睡眠とノンレム睡眠の繰り返しの中で、目が覚めやすい時間があるのか、
(あるいはじぶんでもきづいていないつかれで、)
あるいは自分でも気づいていない疲れで、
(ねむりがあさくなることもあるのかもしれない。)
眠りが浅くなることもあるのかもしれない。
(しかしししょうはこういうのだ。)
しかし師匠はこう言うのだ。
(「よなかにきゅうにめがさめるのは、いえのそとにだれかがたずねてきているからだよ」)
「夜中に急に目が覚めるのは、家の外に誰かが訪ねてきているからだよ」
(そのことばには、よのなかのめにみえないしんりをてらしているかのような)
その言葉には、世の中の目に見えない真理を照らしているかのような
(あやしいひびきがあった。)
妖しい響きがあった。
(ふとんのなかでかたまったまま、こきゅうがすこしはやくなる。)
布団の中で固まったまま、呼吸が少し速くなる。
(しずかだ。)
静かだ。
(なんじくらいだろう。かべのとけいはへやのおくだ。)
何時くらいだろう。壁の時計は部屋の奥だ。
(まめでんきゅうのあかりではくらくてみえない。)
豆電球の明かりでは暗くて見えない。
(ししょうのことばのいみをかんがえる。)
師匠の言葉の意味を考える。
(だれかがいえのそとにきている。だからめがさめる。)
誰かが家の外に来ている。だから目が覚める。
(そんなことをかんがえたこともなかった。よなかめがさめても、)
そんなことを考えたこともなかった。夜中目が覚めても、
(りゆうがなければまたねむるだけだ。わざわざそとをみにいくこともなかった。)
理由がなければまた眠るだけだ。わざわざ外を見に行くこともなかった。
(なのに。)
なのに。
(しんぞうのおとがたいないにひびく。ふとんがおもい。のしかかるように。)
心臓の音が体内に響く。布団が重い。のしかかるように。
(おれはゆっくりとからだをおこす。めがねはすぐそばにあった。)
俺はゆっくりと身体を起こす。眼鏡はすぐそばにあった。
(くうきがねばりつくようにへやをおおっている。)
空気が粘りつくように部屋を覆っている。
(きょうふしん。)
恐怖心。
(いつもの、ただよるをおそれるげんしょてきなものではない。)
いつもの、ただ夜を恐れる原初的なものではない。
(もっと、なにか、いまわしいものだ。)
もっと、なにか、忌まわしいものだ。
(ゆっくりとたちあがり、すりあしでたたみのきしむおとをきく。)
ゆっくりと立ち上がり、摺り足で畳の軋む音を聞く。
(きし・・・・・きし・・・・・きし・・・・・)
キシ・・・・・キシ・・・・・キシ・・・・・
(にわにめんしたまどのあたりはいたばりになっている。)
庭に面した窓のあたりは板張りになっている。
(まどにかかったおもいかーてんがそとと、うちとをとざしている。)
窓に掛かった重いカーテンが外と、内とを閉ざしている。
(いきをのんで、そっとかーてんのきじをつかむ。まどのはしからそとをのぞきこむ。)
息をのんで、そっとカーテンの生地を掴む。窓の端から外を覗き込む。
(いっしゅん、まどがらすのひょうめんからよるのれいきがながれてくる。)
一瞬、窓ガラスの表面から夜の冷気が流れてくる。
(はくいきでがらすがしろくくもった。)
吐く息でガラスが白く曇った。
(ぱじゃまのそででそれをぬぐうと、ささやかなにわとうえき、)
パジャマの袖でそれを拭うと、ささやかな庭と植木、
(そしてぶろっくべいのむこうのどうろがみえる。)
そしてブロック塀の向こうの道路が見える。
(ねしずまるじゅうたくがい。)
寝静まる住宅街。
(まめでんきゅうのくらいきいろのあかりとはちがう、ほそいはりのようなつきのひかりが、)
豆電球のくらい黄色の明かりとは違う、細い針のような月の光が、
(かすかにそれらをてらしている。)
かすかにそれらを照らしている。