花霞/Dios

(ぐらすのはへん)

グラスの破片

(ひろうあなたをてらしたはくねつとうがさ)

拾うあなたを照らした白熱灯がさ

(なにをしってるの)

何を知ってるの

(よるをわすれたふりしたって)

夜を忘れたふりしたって

(しゅくめいてきないたみはいまものこってる)

宿命的な痛みは今も残ってる

(あなたがさってからのほうがながい)

あなたが去ってからのほうが長い

(じんせいだけどほのぐらいまま)

人生だけど　仄暗いまま

(やるせなきこと)

遣る瀬無きこと

(どうしてないてるの)

どうして泣いてるの

(ねぇあなたははながすみで、)

ねぇあなたは花霞で、

(ふれてみたいとおもってしまえばのろい)

触れてみたいと思ってしまえば　呪い

(たださきほこってはちっていく)

ただ咲き誇っては散っていく

(ゆめみたいなはる)

夢みたいな春

(まじわらずにふきぬけてく)

交わらずに　吹き抜けてく

(かぜでいてよね)

風でいてよね

(おとしましたよ、ってわたされた)

落としましたよ、って渡された

(こころがぼくのじゃなくてこまってわらった)

心が僕のじゃなくて困って笑った

(げんじつみだけがあるかそうのせかい)

現実味だけがある　仮想の世界

(のみこまれるげんそうに)

飲み込まれる　幻想に

(もういないのに、めをうばわれる)

もういないのに、目を奪われる

(つきささるめたふぁー)

突き刺さるメタファー

(こうかいのうみをひょうりゅうしているだけの)

後悔の海を漂流しているだけの

(ぼくにもあさがくるというのか？)

僕にも朝が来ると言うのか？

(どうしてわらえるの、)

どうして笑えるの、

(すべてをおきざりに)

すべてを置き去りに

(きりをはらしてかけてくすがた、しゅんめ)

霧を晴らして駆けてく姿、駿馬

(いちめんにかおるはるをきりさいたさきに)

一面に香る春を切り裂いた先に

(まってるいたみすら)

待ってる痛みすら

(あたたかくだいて、あなたはいってしまった)

あたたかく抱いて、あなたは往ってしまった

(あなたがかつてあいした)

あなたがかつて愛した

(じゆうへとはしりゆくさまは)

自由へと走りゆく様は

(かえってぼくをしばっている)

かえって僕を縛っている

(どろがはねたきどう)

泥が跳ねた軌道

(ひかりにみちたせなをみる)

光に満ちた背なを見る

(ひとみがおぼれていく)

瞳が溺れていく

(りゆうなどない)

理由などない

(どうしてないてるの)

どうして泣いてるの

(あなたははなかすみで、)

あなたは花霞で、

(ふれてみたいとおもってしまえばのろい)

触れてみたいと思ってしまえば　呪い

(たださきほこってはちっていく)

ただ咲き誇っては散っていく

(ゆめみたいなはる)

夢みたいな春

(まじわらずにふきぬけてく)

交わらずに　吹き抜けてく

(かぜでいてよね)

風でいてよね