小説長文8! 第三話

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投稿者投稿者白鮮まり @まりとっつぉ🎐いいね0お気に入り登録
プレイ回数3難易度(3.3) 2325打 長文
恋愛小説系です!「君の隣で見る世界」第三話
小説なので、全然見るだけでもだいじょぶですっ!

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問題文

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(るいにすきなひとがいる。) ルイに好きな人がいる。 (そのことばをきいてから、わたしはまえみたいにすなおにわらえなくなっていた。) その言葉を聞いてから、私は前みたいに素直に笑えなくなっていた。 (「もも、おはよう。」) 「モモ、おはよう。」 (「お、おはよう。」) 「お、おはよう。」 (いつもとかわらないえがお。) いつもと変わらない笑顔。 (でも、そのえがおがだれかべつのひとにむけられるひがくるのかとおもうと、) でも、その笑顔が誰か別の人に向けられる日が来るのかと思うと、 (むねがくるしくなった。) 胸が苦しくなった。 (じゅぎょうちゅうも、やすみじかんも、きづけばるいのことをめでおってしまう。) 授業中も、休み時間も、気づけばルイのことを目で追ってしまう。 (そんなあるひのひるやすみ。) そんなある日の昼休み。 (「にかいどうくん、ちょっといい?」) 「二階堂くん、ちょっといい?」
(ひとりのじょしがるいをろうかへよびだした。) 一人の女子がルイを廊下へ呼び出した。 (わたしはまどぎわのせきから、そのようすをみてしまった。) 私は窓際の席から、その様子を見てしまった。 (じょしはしんこきゅうをして、ちいさなふうとうをさしだす。) 女子は深呼吸をして、小さな封筒を差し出す。 (「すきです。つきあってください。」) 「好きです。付き合ってください。」 (わたしのしんぞうがおおきくなった。) 私の心臓が大きく鳴った。 (るいはすこしおどろいたひょうじょうをみせたあと、もうしわけなさそうにかおをさげた。) ルイは少し驚いた表情を見せたあと、申し訳なさそうに顔を下げた。 (「ありがとう。でも、ごめん。」) 「ありがとう。でも、ごめん。」 (「......すきなひとがいるの?」) 「......好きな人がいるの?」 (じょしがふるえるこえできく。) 女子が震える声で聞く。 (るいはすこしだけわらってこたえた。) ルイは少しだけ笑って答えた。
など
(「うん。」) 「うん。」 (そのじょしはなみだをこらえながら、そのばをさっていった。) その女子は涙をこらえながら、その場を去っていった。 (わたしはなにもできず、そのせなかをみおくることしかできなかった。) 私は何もできず、その背中を見送ることしかできなかった。 (ほうかご。) 放課後。 (わたしはひとりでとしょかんへむかった。) 私は一人で図書館へ向かった。 (ほんをひらいても、もじがあたまにはいらない。) 本を開いても、文字が頭に入らない。 (「やっぱり...すきなひと、いるんだ。」) 「やっぱり...好きな人、いるんだ。」 (ちいさくつぶやく。) 小さくつぶやく。 (すると、となりのせきにだれかがすわった。) すると、隣の席に誰かが座った。 (「もも。」) 「モモ。」 (るいだった。) ルイだった。 (「ここにいたんだ。」) 「ここにいたんだ。」 (「うん...。」) 「うん...。」 (「さいきん、げんきないけどだいじょうぶ?」) 「最近、元気無いけど大丈夫?」 (わたしはあわててえがおをつくる。) 私は慌てて笑顔を作る。 (「だいじょうぶだよ。」) 「大丈夫だよ。」 (「ほんとうに?」) 「本当に?」 (「うん。」) 「うん。」 (ほんとうはぜんぜんだいじょうぶじゃない。) 本当は全然大丈夫じゃない。 (でも、このきもちをしられるわけにはいかなかった。) でも、この気持ちを知られるわけにはいかなかった。 (「むりするなよ。」) 「無理するなよ。」 (るいはそれだけいってたちあがった。) ルイはそれだけ言って立ち上がった。 (そのやさしさが、かえってくるしかった。) その優しさが、かえって苦しかった。 (すうじつご。) 数日後。 (またひとりのじょしがるいをよびだした。) また一人の女子がルイを呼び出した。 (こんどはこうしゃうらだった。) 今度は校舎裏だった。 (「にかいどうくん!」) 「二階堂くん!」 (あかるいこえがきこえる。) 明るい声が聞こえる。 (わたしはぐうぜんとおりかかり、おもわずあしをとめた。) 私は偶然通りかかり、思わず足を止めた。 (「ずっとまえからすきでした!」) 「ずっと前から好きでした!」 (またこくはくだった。) また告白だった。 (るいはしずかにはなしをきき、ゆっくりとくびをよこにふる。) ルイは静かに話を聞き、ゆっくりと首を横に振る。 (「ありがとう。でも、ごめん。」) 「ありがとう。でも、ごめん。」 (「やっぱりすきなひとがいるんだね。」) 「やっぱり好きな人がいるんだね。」 (「うん。」) 「うん。」 (またおなじへんじだった。) また同じ返事だった。 (そのひのかえりみち。) その日の帰り道。 (わたしはるいとならんであるいていた。) 私はルイと並んで歩いていた。 (「きょうはしずかだね。」) 「今日は静かだね。」 (「そうかな。」) 「そうかな。」 (「なにかなやみごと?」) 「何か悩み事?」 (「...ううん。」) 「...ううん。」 (いえるわけがない。) 言えるわけがない。 (あなたのことでなやんでいるなんて。) あなたのことで悩んでいるなんて。 (いえへかえると、べっどにたおれこんだ。) 家へ帰ると、ベッドに倒れ込んだ。 (わたしはなんどもかんがえる。) 私は何度も考える。 (るいのすきなひとはだれなんだろう。) ルイの好きな人は誰なんだろう。 (おなじくらすのこ?) 同じクラスの子? (ぶかつのせんぱい?) 部活の先輩? (それとも、ほかのがっこうのこ?) それとも、他の学校の子? (かんがえればかんがえるほど、ふあんはおおきくなっていく。) 考えれば考えるほど、不安は大きくなっていく。 (だけど、ひとつだけわかったことがある。) だけど、一つだけわかったことがある。 (るいはにんきがあるからこくはくをことわっているんじゃない。) ルイは人気があるから告白を断っているんじゃない。 (ほんとうにたいせつなだれかがいるからことわっている。) 本当に大切な誰かがいるから断っている。 (そのせいじつさをしってしまったからこそ、わたしはもっとかれをすきになってしまった。) その誠実さを知ってしまったからこそ、私はもっと彼を好きになってしまった。 (かなわないこいかもしれない。) 叶わない恋かもしれない。 (それでも、このきもちはとめられなかった。) それでも、この気持ちは止められなかった。 (わたしはまどのそとにひろがるゆうやけをみつめながら、ちいさくいきをつく。) 私は窓の外に広がる夕焼けを見つめながら、小さく息をつく。 (「...すき。」) 「...好き。」 (だれにもとどかないそのひとことだけが、しずかなへやにそっととけていった。) 誰にも届かないその一言だけが、静かな部屋にそっと溶けていった。
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